印刷の聞き取りには、判断の分担の確認が要る
印刷していますという説明だけでは、原稿を受け取ってからの判断が見えません。実際に印刷した品物を起点に、誰が何を決め、何を確かめたかをたどります。
- 扱う品物を決める 実際に印刷した品物を選んでもらい、その品物に使った原稿と印刷までの経緯を聞き取ります。
- 判断の分担を捉える 内容と位置を決めた人、印刷の前後や途中で確かめた人を分けて記録します。
- 提案する範囲を分ける 聞き取った作業と自社が提案する商品の機能を照らし、支援できる作業と商談先の担当者が判断する内容を分けます。
聞き取る過程は、選んだ品物で決まる
同じ印刷の説明でも、品物によって原稿の受け取り方や判断する人が違うことがあります。相手に実際に印刷した品物を選んでもらい、その品物について聞き進めます。
- 実際の品物を選ぶ 印刷した内容と作業の経緯を説明できる品物を選んでもらいます。手元にない場合は、品物を特定できる記録を使います。
- 用途と届け先を押さえる 何に使う品物で、誰に届けたものかを記録します。印刷を依頼した相手と品物を受け取る相手をそれぞれ記し、同じかを確かめます。
- 説明の対象を分ける 選んだ品物で実際に行ったことと、普段の進め方として説明されたことを分けて残します。
聞き取りの対象を決める表
| 確かめること | 方法 | 注意 |
|---|---|---|
| 選んだ品物 | 印刷した品物と、その経緯が分かる記録を示してもらいます。 | これから印刷する予定の品物と混ぜません。 |
| 用途と届け先 | 使い道と届け先を、選んだ品物に結び付けて聞きます。 | 依頼した人と届け先を同じと考えません。 |
| 説明の対象 | 実際の作業か、普段の説明かを区別して記録します。 | 別の品物の話は分けて残します。 |
受け取った原稿だけで、印刷内容が決まるとは限らない
原稿に書かれていた内容と、受け取った後に補われた内容を分けます。原稿を出した人から受け取った人までをたどると、追加の説明がどこで入ったかが分かります。
- 受け渡した人をたどる 原稿を出した人と受け取った人を記録します。間に別の人が入った場合は、その人から伝わった説明も残します。
- 受け取った内容を読む 受け取った原稿に含まれる文字、図柄、印刷位置の指示を、それぞれ記録します。
- 原稿に無い内容を拾う 口頭の説明や以前の品物を使って補った内容を記録します。誰から伝わった内容かも残します。
原稿と追加の説明を分ける表
| 区分 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 原稿の出どころ | 出した人、受け取った人、間に入った人を聞きます。 | 届けた人が内容を決めたとは限りません。 |
| 原稿の内容 | 受け取った時点の文字や図柄、位置の指示を聞きます。 | 後から加えた内容と分けます。 |
| 原稿に無い内容 | 別に伝えられた説明と、補った人を聞きます。 | 記載が無いことを、任されていることと考えません。 |
内容を決めた人と位置を決めた人は、同じとは限らない
印刷する内容を決めることと、品物のどこに印刷するかを決めることを分けます。原稿を受け取った人や実際に印刷した人が、その両方を決めたとは限りません。
- 内容を決めた人を捉える 印刷する文字や図柄を誰が決めたかを記録します。原稿を受け取った後に変えた内容は、決め直した人も残します。
- 位置の根拠を捉える 位置を決めた人と、その判断に使った原稿や依頼側の説明を記録します。
- 依頼側の返答を残す 依頼側に確かめた内容と返答を分けて残します。返答が無い部分を、了承された部分に含めません。
内容と位置の決め方を分ける表
| 区分 | 確かめること | 注意 |
|---|---|---|
| 印刷する内容 | 文字や図柄を決めた人と、使った原稿を確かめます。 | 原稿を届けた人と、決めた人を分けます。 |
| 印刷する位置 | 位置を決めた人と、判断の根拠を確かめます。 | 内容への了承を、位置への了承と考えません。 |
| 依頼側の返答 | 確かめた内容、返答した人、返答の内容を残します。 | 返答を待っている部分も記録します。 |
印刷を始める判断には、原稿と品物の照合が要る
印刷する前には、原稿の内容だけでなく、使う品物との対応も聞き取ります。品物のどこを見て、誰が印刷へ進めてよいと判断したかまで記録します。
- 品物の見る箇所を捉える 印刷する面や向きなど、作業に入る前に見ている箇所を聞きます。気になる状態があった場合の扱いも残します。
- 原稿との対応を捉える 作業する人がどの記載や指示を根拠に、その品物に使う原稿を特定したかを聞きます。内容と位置の指示がその品物に対するものかも含めます。
- 進める判断を捉える 確かめた人と、印刷へ進めてよいと判断した人を記録します。判断できない場合の伝え先も残します。
印刷前に確かめる内容を分ける表
| 区分 | 見分け方 | 扱い |
|---|---|---|
| 品物の状態 | 作業前に見た箇所と、気に掛けた状態を聞きます。 | 気になる点がある場合の伝え先を残します。 |
| 原稿との対応 | 品物と原稿を結び付けた記載や指示を聞きます。 | 対応が分からない場合の扱いを残します。 |
| 確かめる人 | 何を誰が確かめ、誰が進めると決めたかを聞きます。 | 未確認の点を残したまま進める扱いがあるかも聞きます。 |
途中の確認結果だけで、止める判断まで分かるとは限らない
途中で見ていますという説明は、見た内容と、その後に決めたことに分けます。見ている人が作業を止められるか、止めた後に誰へ伝えるかまでたどります。
- 途中で見る内容を捉える どの作業の区切りで、文字や図柄、位置のどこを見たかを聞きます。比べるために使った原稿も残します。
- 止める判断を捉える 何が分かったときに止めるのか、誰が止めると決めるのかを分けて記録します。
- 止めた後の扱いを捉える 印刷済みの品物と作業途中の品物の扱いを聞きます。再び進めると決める人と、その判断に使う内容も残します。
途中の確認と判断を分ける表
| 区分 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 途中で見る箇所 | 見る箇所、見る区切り、比べる原稿を聞きます。 | 印刷前に確かめた内容だけで済ませません。 |
| 止める判断 | 止めるきっかけと、止めると決める人を聞きます。 | 途中の状態を見る人に、作業を止める判断も任されているかを聞きます。 |
| 止めた後の扱い | 品物の置き方、伝え先、再び進める条件を聞きます。 | 止めた理由が解消したと誰が判断するかも残します。 |
印刷後の判断には、比べた原稿の特定が要る
原稿どおりと判断した説明は、比べた原稿と、実際に見た内容に分けて聞きます。確かめられなかった部分も残すと、判断が及んだ範囲が分かります。
- 判断に使ったものを捉える どの原稿と比べ、文字や図柄、位置のどこを確かめたかを記録します。
- 判断した人を捉える 品物を見た人と、原稿どおりと判断した人を聞きます。依頼側が確かめる部分があれば分けて残します。
- 確かめられない点を残す 原稿に指示がなく照らせない箇所や、比べる原稿を特定できない場合を記録します。誰に確かめ、返答までどう扱うかも聞きます。
印刷後の判断の根拠を残す表
| 区分 | 確かめること | 注意 |
|---|---|---|
| 比べた原稿 | 判断に使った原稿を特定します。 | 受け取った最初の原稿と同じとは限りません。 |
| 見た内容と人 | 文字や図柄、位置のどこを誰が確かめたかを聞きます。 | 見た人と、原稿どおりと判断した人を分けます。 |
| 確かめられない点 | 分からない内容、伝え先、返答までの扱いを聞きます。 | 見た部分の判断を、見ていない部分へ広げません。 |
原稿との違いが分かっても、扱いを決める人の確認が要る
原稿と違うと分かった場面から、その後の扱いが決まるまでをたどります。違いを見つけた人、品物の扱いを決めた人、依頼側へ伝えた人を分けて記録します。
- 違いが分かった場面を残す どの場面で、誰が、何と比べて違いを見つけたかを聞きます。違いが分かった品物も特定します。
- 品物の扱いを捉える 該当する品物をどう扱ったか、誰がその扱いを決めたかを聞きます。判断を待つ間の置き方も残します。
- 依頼側への伝達を捉える 誰が何を伝え、どの返答を受けて扱いを決めたかを記録します。まだ返答が無い内容も分けます。
違いの発見から扱いの決定までを残す表
| 場面 | 聞くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 違いが分かった | 発見した人、比べた原稿、違いの内容を聞きます。 | 不満の申し出がきっかけなら、申し出と確認した事実を分けます。 |
| 扱いを決めた | 品物の扱い、決めた人、判断に使った内容を聞きます。 | 判断を待っている品物を、渡せる品物と混ぜない扱いも聞きます。 |
| 依頼側へ伝えた | 伝えた人、相手、伝えた内容、返答を聞きます。 | 伝えたことと、扱いが了承されたことを分けます。 |
変更後に渡す判断には、使った原稿と確認結果の照合が要る
原稿が変わった場合は、連絡の到着と、使う原稿の切り替えを分けて聞きます。どの原稿で印刷した品物かをたどり、次の作業へ渡してよいと判断した根拠を残します。
- 変更の伝わり方を追う 誰が誰へ、作業のどの段階で変更を伝えたかを聞きます。受け取った人から印刷する人への伝わり方も残します。
- 使った原稿をたどる 変更前と変更後の原稿をどう区別し、どの品物に使ったかを記録します。すでに印刷した品物の扱いも聞きます。
- 渡す条件を捉える 確かめ終えた内容と残っている点を聞き、誰が何を根拠に次の作業へ渡してよいと決めたかを残します。
変更の伝達と品物の引き渡しを分ける表
| 区分 | 確かめること | 注意 |
|---|---|---|
| 変更の伝達 | 伝えた人、受け取った人、作業の段階を聞きます。 | 連絡を受けたことと、原稿を切り替えたことを分けます。 |
| 使った原稿 | 原稿と印刷した品物を結び付ける記録を聞きます。 | 変更前の原稿で印刷した品物もたどります。 |
| 渡してよい条件 | 渡すと決めた人と、判断に使った確認内容を聞きます。 | 未確認の点を次の作業でどう扱うかも残します。 |
支援を約束するには、確かめた機能との照合が要る
商品で原稿や確認の記録を扱えることと、原稿どおりと判断できることは別です。扱えると確かめた作業だけを支援の候補にし、誰が判断するかを併せて残します。
- 記録への支援を分ける 原稿、確認した内容、確かめた人を商品で扱えるかを照合します。できると確かめた範囲だけを提案に含めます。
- 変更への支援を分ける 変更の内容や伝え先を残す作業と、使う原稿を切り替える判断を分けます。商品で扱える部分を個別に捉えます。
- 人が決める範囲を残す 原稿どおりかの判断、原稿と異なる印刷をした品物の扱い、次の作業への引き渡しについて、それぞれ決める人の役割を記します。
商品による支援と人の判断を分ける表
| 区分 | 扱い | 注意 |
|---|---|---|
| 原稿と確認の記録 | 残す、探す、関係者へ示す作業を支援の候補にします。 | 商品の説明や実際の動きで、扱える範囲を確かめます。 |
| 変更の記録 | 変更内容、伝え先、使った原稿の記録を候補にします。 | 記録が残ることと、作業へ伝わることを分けます。 |
| 原稿どおりの判断 | 原稿と品物を見て決める人を明記します。 | 記録できることを、商品が判断できることと考えません。 |
確認表には、聞けた事実と未確認の点の区別が要る
選んだ品物について聞いた内容を、原稿の受け取りから次の作業へ渡すまで記録します。空欄を推測で埋めず、未確認の点と、その内容を確かめる相手を残します。
- 選んだ品物で記入する 別の品物の説明を混ぜず、今回聞いた品物について記入します。該当する出来事が無い場合も明記します。
- 記録の出どころを残す 聞いた相手と、示された原稿や記録の保管先を添えます。後から同じ内容をたどれるようにします。
- 未確認の点を分ける 聞けていない内容と、次に確かめる相手を残します。支援できる範囲は、商品で扱えると確認した作業だけを書きます。
印刷する仕事の確認表
| 記入項目 | 記入する内容 | 記入項目 | 記入する内容 |
|---|---|---|---|
| 選んだ品物 | 品物を特定する名称、用途、届け先を書きます。 | 原稿の出どころ | 出した人、受け取った人、記載内容、別に補った内容を書きます。 |
| 内容と位置を決めた人 | それぞれ決めた人、根拠、依頼側の返答を書きます。 | 印刷前の確認 | 印刷前に見た品物の箇所、原稿との対応、確かめた人を書きます。 |
| 途中の確認 | 見た箇所、止める判断、止めた後の扱いを書きます。 | 印刷後の確認 | 比べた原稿、確認した内容、判断した人、判断できない点を書きます。 |
| 原稿と違った場合 | 分かった場面、品物の扱い、決めた人、依頼側への伝達を書きます。 | 原稿の変更と渡す条件 | 変更の伝達、使った原稿の記録、渡すと決めた人と根拠を書きます。 |
| 支援できる範囲 | 商品で扱えると確認した作業と、人が決める作業を書きます。 | 未確認の点と記録先 | 未確認の内容、確かめる相手、原稿や聞き取り記録の保管先を書きます。 |
