引き合わせの仕事は候補の選定だけとは限らない

企業同士を引き合わせる仕事には、双方の希望を聞き、面談の意向を確かめる過程があります。候補の探し方だけでなく、各段階で誰が何を判断しているかを聞き取ります。

  • 聞き取りの対象を決める 引き合わせる双方と、希望の聞き取りから面談の意向確認までを担う人を特定します。
  • 判断の確認箇所を決める 条件の照らし方、候補の提示、情報の扱いについて、判断の根拠と判断する人を整理します。
  • 提案する範囲を決める 聞き取った作業を基に、商品で支援できる範囲と、人の判断が残る範囲を分けます。

聞き取り先は依頼を受けた人だけとは限らない

依頼を受ける人と、相手を選んで提示する人が分かれている場合があります。どの企業同士を引き合わせ、どちらの依頼から始まる仕事なのかを起点に整理します。

  • 双方の立場を分けて聞く 引き合わせる企業を役割で区別し、それぞれが相手を求める目的を聞き取ります。
  • 担う作業ごとに人を聞く 希望を聞く人、候補を選ぶ人、面談の意向を確かめる人を、作業ごとに整理します。
  • 依頼の起点を聞く どちらから依頼を受け、もう片方とはどの段階からやり取りを始めるかを聞き取ります。

引き合わせる相手と担う人の整理

確かめること方法注意
誰と誰を双方の役割と相手を求める目的を聞きます。依頼した側の説明と、もう片方から聞いた内容を分けます。
誰が担うか作業ごとに、進める人と判断する人を聞きます。窓口の人がすべてを判断すると決めつけず、作業ごとの判断する人を確かめます。
依頼の起点依頼元と、もう片方への連絡開始の段階を聞きます。片方からの依頼と、双方の面談希望を分けます。
表は編集部作成の例です。役職名だけでなく、担う作業まで記録します。

双方の希望は同じ条件で比べられるとは限らない

相手に求める内容は、双方で異なる場合があります。同じ項目が並んでいても意味や優先度が同じだとみなさず、それぞれから何を聞いているかを整理します。

  • 双方の希望を分けて聞く 求める相手の条件を、双方それぞれについて聞きます。片方の希望からもう片方を推測しません。
  • 条件の重みを聞く 譲れない条件と、相談できる条件の分け方を聞きます。その区分を決める人も記録します。
  • 条件が変わる場面を聞く 条件を見直すきっかけと、変更を確かめる相手を聞きます。いつから新しい条件を使い、変更前に選んだ候補を見直すかも確かめます。

双方から聞き取る内容の整理

区分聞くこと注意
求める条件双方から聞く項目と、その意味を聞きます。同じ言葉でも、指す内容の違いを残します。
譲れない条件外せない条件の決め方と、決める人を聞きます。希望として挙がった内容を、外せない条件と混同しません。
条件の変更見直す場面と、変更を確認する方法を聞きます。以前の条件を使い続けていないかも聞き取ります。
表は編集部作成の例です。双方の条件は、誰から聞いた内容かを区別します。

候補を選ぶ根拠は条件の一致だけとは限らない

条件に合う候補を見つけても、提示する候補に選ぶまでに別の判断が入る場合があります。候補の出どころと、選ぶときに参照する情報を分けて聞き取ります。

  • 候補の出どころを聞く どこから候補を得ているかを聞きます。候補について分かっている内容と、未確認の内容も分けます。
  • 照らし方を聞く 双方のどの条件を照らし合わせ、何を根拠に候補として残すかを聞きます。判断する人も記録します。
  • 候補がない場合を聞く 探す範囲を変えるのか、条件を聞き直すのか、保留するのかを決める過程を聞き取ります。

候補を選ぶ根拠の整理

区分確かめること注意
出どころ候補を得る経路と、参照する情報を聞きます。一覧に載っていても、現在も引き合わせを希望しているとはみなさず、確認の状況を聞きます。
条件との照合双方の条件の照らし方と、選ぶ理由を聞きます。情報がない項目を、条件に合うと扱っていないかを聞きます。
候補なし候補が見つからない場合の判断と、その担い手を聞きます。探し終えた状態と、探す途中の状態を区別します。
表は編集部作成の例です。候補の情報と、その候補を選んだ理由を分けて記録します。

候補の選定理由だけで提示の順と数が決まるとは限らない

候補に選ぶ判断と、いつどれだけ示すかの判断は分かれる場合があります。誰に先に示すかも含め、提示の順と数を決める過程を聞き取ります。

  • 提示順の根拠を聞く どちらの企業に先に示し、候補をどの順で示すかを聞きます。順を変える条件も整理します。
  • 同時に示す数を聞く 同時に示す候補の数を、何に応じて決めるかを聞きます。依頼ごとに変える判断も記録します。
  • 示さない候補も聞く 後で示す候補と、提示の対象から外す候補の区別を聞きます。見直すきっかけも確認します。

提示の順と数の決め方

区分聞くこと注意
提示の順先に示す側と、候補の提示順を決める理由を聞きます。候補として選んだ順と、示す順を混同しません。
提示の数同時に示す数の決め方と、決める人を聞きます。候補の総数と、相手へ示す数を分けます。
示さない候補保留と対象外の分け方、再検討する場面を聞きます。まだ示していないことを、相手が断ったことと扱いません。
表は編集部作成の例です。提示する数の目安ではなく、数を決める判断を記録します。

伝えられる情報は持っている情報と同じとは限らない

候補を選ぶために参照する情報を、そのまま相手へ伝えるとは限りません。誰に、どの段階で、どの範囲まで伝える扱いなのかを聞き取ります。

  • 先に伝える範囲を聞く 面談の意向を確かめる前に伝える内容と、その範囲を決める人を聞きます。
  • 承諾の取り方を聞く 情報を提供した側の承諾を得てから伝える内容と、承諾を確かめる方法を聞きます。
  • 伏せる扱いを聞く 相手には伝えない内容と、その分け方を聞きます。一方の情報を他方へ伝える場合と、その逆の場合で範囲が異なるかも整理します。

伝える情報と伏せる情報の区分

区分見分け方扱い
先に伝える先に伝えてよいと判断する根拠を聞きます。伝える相手、段階、内容を記録します。
承諾後に伝える誰の承諾を、どの範囲で得るかを聞きます。承諾を確かめた方法と、認められた範囲を記録します。
伝えない伏せると決める人と、その判断の根拠を聞きます。内容そのものの転記が必要かも確認します。
表は編集部作成の例です。聞き取りでは情報の内容に加え、区分と判断の手順を記録します。

一方が面談を希望しても、もう一方が希望するとは限らない

候補への関心と、面談を希望する意思は分けて聞き取ります。双方それぞれの誰に何を伝え、どの返答を面談希望として扱うかを整理します。

  • 確認する相手と順を聞く 双方の確認先と、意向を確かめる順を聞きます。返答する人と、面談を決める人も区別します。
  • 希望の捉え方を聞く 面談を希望すると判断する返答の内容を聞きます。条件付きの希望や保留の扱いも整理します。
  • 片方だけの希望を聞く 片方だけが希望した場合の連絡と、その後の扱いを聞きます。返答待ちと辞退も分けます。

面談の希望を確かめる過程

区分聞くこと注意
相手と順双方の確認先と、先に確かめる側の決め方を聞きます。窓口からの返答だけで判断できるかを聞きます。
確認する内容面談希望と扱う返答や、付いている条件を聞きます。候補への関心だけで面談希望と扱っていないかを聞きます。
片方のみ希望もう片方への確認と、希望した側への連絡を聞きます。返答がない状態を、辞退と同じ扱いにしません。
表は編集部作成の例です。双方の返答と、面談希望としての判断を区別します。

面談が成り立たなくても依頼の終了とは限らない

候補との面談が成り立たないことと、引き合わせの依頼を終えることは別の判断です。理由を聞いた後、どの判断を経て次へ進むかを聞き取ります。

  • 理由の扱いを聞く 理由を誰からどの方法で聞き、どこへ記録するかを確認します。理由を聞けない場合も含めます。
  • 次へ進む判断を聞く 別の候補を示す前に見直す内容と、進めると決める人を聞きます。双方への再確認も整理します。
  • 依頼を終える判断を聞く 依頼を終える条件と、その判断を確かめる相手を聞きます。保留や再開の扱いも記録します。

面談が成り立たなかった後の扱い

場面確かめること注意
理由を聞く理由を聞く相手、方法、記録する範囲を聞きます。聞けた理由と、進める側の推測を分けます。
次の候補へ進む条件を見直す内容と、次へ進む判断を聞きます。片方の辞退理由を、もう片方の希望と混同しません。
依頼を終える終了を決める条件と、双方への伝え方を聞きます。終了、保留、再開を待つ状態を区別します。
表は編集部作成の例です。相手から聞いた理由を、そのまま双方へ伝えるとは扱いません。

面談の開始は引き合わせる仕事の終了とは限らない

面談が始まった後も、同席や連絡の仲介が続く場合があります。引き合わせる仕事として、どこまで関わる扱いなのかを聞き取ります。

  • 同席の役割を聞く 面談に同席する場面と、その場で担う作業を聞きます。同席を決める人も記録します。
  • 連絡の経路を聞く 面談後は双方で直接連絡するのか、引き合わせた人を通すのかを聞きます。例外も整理します。
  • 関わりの終点を聞く どの状態で関わりを終えるかを聞きます。その後に連絡が来た場合の扱いも確認します。

引き合わせた後に担う作業

区分聞くこと注意
面談への同席同席の有無を決める条件と、同席時の役割を聞きます。同席することと、双方の判断に関わることを分けます。
連絡の経路直接連絡へ移る場面と、間に入る場面を聞きます。連絡内容ごとに経路が変わる場合も記録します。
関わりの終了終了の判断と、その後の連絡を扱う人を聞きます。面談の終了を、仕事全体の終了と決めつけません。
表は編集部作成の例です。相手から聞いた理由を、そのまま双方へ伝えるとはみなしません。

記録を支援できても、候補を選ぶ判断まで担えるとは限らない

希望や提示内容を記録する作業と、その内容を基に決める作業を分けます。提案する商品の機能を確認し、支援できると説明する範囲を絞ります。

  • 条件の記録を分ける 双方の希望と変更内容を商品で記録できるかを確かめます。条件が曖昧な場合に、誰が相手へ聞き直して意味や優先度を確かめるかも整理します。
  • 提示の記録を分ける 候補の一覧や、誰に何を示したかの記録について、支援できる操作を商品の機能と照らします。
  • 判断する人を残す 条件の解釈、候補の選定、情報を伝える範囲は、誰が判断するかを提案の中でも明記します。

商品の機能と人の判断の切り分け

区分扱い注意
希望と条件記録や変更内容の参照を支援できるか、機能を確認します。条件の意味や優先度を決める作業と分けます。
候補と提示記録一覧の作成や提示内容の記録を支援できるか確認します。記録できることを、提示してよい判断と混同しません。
候補を選ぶ判断根拠を参照する操作と、候補を選ぶ判断を分けます。商品の機能だけで選べると説明せず、判断する人を明記します。
表は編集部作成の例です。支援できる範囲は、提案する商品の機能を確認して記入します。

仕事の確認表には作業と判断の両方が必要だ

聞き取った内容は、作業の流れに沿って確認表へ記録します。分からない箇所は空欄のままにせず、未確認の内容と次に確かめる相手を残します。

  • 作業と判断を記入する 何をしているかに加え、誰が何を根拠に決めるかを記入します。双方で異なる扱いも分けます。
  • 未確認の点を残す まだ聞いていない点と、回答が定まっていない点を分け、確認する相手と記録先を記入します。
  • 提案する範囲を記入する 確認できた機能に対応する作業だけを支援範囲に記入します。人の判断が残る箇所も併記します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容関連する確認項目記入する内容
相手と担う人双方の役割、依頼元、作業を担う人を記入します。希望と条件双方の希望、譲れない条件、変更の扱いを記入します。
候補の根拠候補の出どころ、照らす条件、選ぶ人を記入します。提示の順と数先に示す側、候補の順と数、その決め方を記入します。
情報の分け方伝える情報と伏せる情報、承諾を得る相手を記入します。面談希望の確認面談の希望を確かめる相手、方法、返答の扱いを記入します。
成り立たない場合理由、次の候補へ進む判断、依頼を終える条件を記入します。その後の関わり同席の役割、連絡経路、関わりを終える時点を記入します。
支援できる範囲機能で支援できる作業と、人が判断する内容を記入します。未確認点と記録先未確認の点、確認する相手、回答の記録先を記入します。
表は編集部作成の例です。記入する内容は、商談先から聞けた範囲に限ります。