試料の受け渡しは、物を渡すだけとは限らない

試料を採って渡す仕事では、選んだ理由や採った状況も伝える場合があります。実際の受け渡しをたどり、自社が提案する商品で支援できる範囲を見分けます。

  • 聞き取る場面を決める 試料を採って渡した実際の場面を選び、採る側から調べる側までの出来事をたどります。
  • 受け渡す情報を分ける 試料を選んだ理由と採った状況が誰に伝わり、調べた結果を元の対象に結び付ける際に使われたかを整理します。
  • 提案する範囲を決める 聞き返しや採り直しも確認表に残し、商品で支援できる作業と人の判断を分けます。
この資料で決まることを、聞き取る場面・受け渡す情報・提案する範囲に分けて示します。

受け渡しの実態を知るには、実際の場面の確認が要る

普段の手順の説明だけでは、その受け渡しで起きたことを追えません。相手に実際の場面を選んでもらい、採った物と渡した相手を起点に聞き取ります。

  • 相手に場面を選んでもらう 採る側と調べる側のやり取りを振り返れる場面を選んでもらいます。その場面を選んだ理由も聞きます。
  • 物と相手を押さえる 何から採った試料を誰へ渡したかを押さえ、話の途中で別の場面へ移っていないかを見ます。
  • 普段の手順と分ける 普段の手順と、その場面で実際に行ったことを分けて書きます。思い出せない部分は未確認として残します。

場面を選ぶ整理表

確かめること方法注意
選ぶ場面受け渡しを振り返れる場面を相手に選んでもらいます。説明された手順のうち、実際に行われたことと確認できないことを分けます。
採った物と相手元の対象、採った物、渡した相手を書きます。受け取る予定だった人と実際の相手を分けます。
説明の範囲その場面の出来事と普段の説明に印を付けます。別の場面の出来事を混ぜずに残します。
表は編集部作成の例です。以降のページでも、ここで選んだ場面を起点にします。

試料の選び方は、採った人の判断とは限らない

試料を採った人と、採る部分を決めた人が同じとは限りません。選んだ理由を、調べる側へどこまで伝えたかも含めて聞き取ります。

  • 決めた人を分ける どこから採るかを決めた人と、実際に採った人を分けます。指示があった場合は、その内容を押さえます。
  • 選んだ根拠をたどる その部分を選ぶ際に見たことや受けた説明を聞きます。選んだ理由が試料とともに伝わったかも見ます。
  • 採らなかった理由を残す 採らなかった部分と、その理由を聞きます。結果を読む人へ伝えた範囲も分けて残します。

選んだ理由の整理表

区分聞くこと注意
決めた人採る部分を決めた人と、指示の伝わり方を聞きます。採った人が理由まで知っていたとは見なしません。
選んだ根拠その部分を選ぶ根拠になった事柄を聞きます。後から聞いた説明と、その時の判断を分けます。
採らない部分採らなかった部分と、その理由を聞きます。結果が元の対象のどの範囲を示すかを、誰が誰に説明したかを聞きます。
表は編集部作成の例です。採る部分の選び方を助言するのではなく、選んだ理由の受け渡しを整理します。

場所の呼び名だけでは、調べる人が位置を特定できるとは限らない

採った場所の呼び名だけでは、現場を知らない人が位置を特定できない場合があります。場所、採った時点、周囲の状況を分けて整理します。

  • 場所の示し方を知る 元の対象のどの部分から採ったかを、どのように示したか聞きます。現場だけで通じる呼び名も拾います。
  • 時点と状況を分ける いつの状態から採った試料なのかを押さえます。採った時点と、その時に周囲で起きていたことを分けます。
  • 現場だけの情報を拾う 採った後には確かめ直せない様子を聞きます。その情報を調べる側へ伝えたかも残します。

場所と状況の整理表

区分確かめること注意
場所の示し方場所の呼び名と、元の対象の中での位置を対応させます。同じ呼び名が別の場所にも使われていないかを見ます。
時点と周囲採った時点と、周囲の出来事を分けて書きます。受け渡した時点の様子に置き換えません。
その場の情報後から確かめ直せない様子と、その伝達先を押さえます。記憶にある情報と、渡した情報を分けます。
表は編集部作成の例です。採り方の説明ではなく、採った場所や状況を伝える方法を扱います。

試料を渡しただけでは、情報も伝わったとは限らない

試料に付いている情報と、別に伝えた情報では、受け取る側の見つけ方が違います。何を誰が書き、どの試料の情報だと分かるようにしたかをたどります。

  • 情報との対応をたどる 試料と情報を結び付ける目印や記載を聞きます。情報が別の場所にある場合は、探し方も押さえます。
  • 書く人と場面を押さえる 誰がどの場面で情報を書いたかを聞きます。採った人以外が書いた場合は、何をもとにしたかも残します。
  • 口頭の情報を分ける 口頭だけで伝えた内容と、伝えた相手を聞きます。後から調べる人にも届いたかは別に扱います。

付けて渡す情報の整理表

区分見分け方扱い
試料との対応試料側と情報側のどの記載を見比べるかを見ます。対応が分かる箇所と、迷う箇所を残します。
書いた情報書いた人、書いた場面、もとにした内容を分けます。後から補った内容があれば、その経緯を添えます。
口頭の情報付けた情報にはなく、口頭で伝えた内容を拾います。直接聞いた人と、後で使う人を分けます。
表は編集部作成の例です。情報が書かれていることと、受け取る側が見つけられることを分けます。

受け渡しの確認先は、途中に入る人で分かれる

試料を受け取った人が、そのまま調べるとは限りません。試料と付随する情報が誰を経由し、どこで受領を確かめたかをたどります。

  • 途中に入る人をたどる 直接渡した相手から、調べる人までの経路を聞きます。試料と情報が別々に渡る箇所も押さえます。
  • 受領の知らせを分ける 誰が何を受け取ったと知らせるかを聞きます。試料の到着と、付けた情報の受領を分けて見ます。
  • 最初に見るものを知る 受け取る側が最初に見る記載や添えられた情報を聞きます。不足に気付いた時の連絡先も残します。

渡し方の整理表

区分聞くこと注意
受け渡す経路渡した相手と、その後に受け取る人を順に聞きます。試料の経路と情報の経路を別に記し、同じ相手を経由したかを確かめます。
受領の確認何を受け取ったと、誰へ知らせたかを聞きます。渡した側の認識だけで受領済みとしません。
最初の確認受け取った直後に見るものと、その用途を聞きます。受け取る人と調べる人の確認内容を混ぜません。
表は編集部作成の例です。途中に人が入る場合は、その人が試料とともに何を渡したかも残します。

聞き返しがなくても、情報が足りたとは限らない

聞き返しがなかった場面でも、不明な点を残したまま進めた可能性があります。実際の聞き返しと、聞き返せなかった場合の扱いを分けて聞き取ります。

  • 聞き返す内容を知る 何をしようとした時に、どの情報が必要になったかを聞きます。採った人から得た答えも残します。
  • 聞けない場合を分ける 採った人に聞けなかった時の扱いを聞きます。別の人への確認や、作業を止めた場面を分けます。
  • 不足の理由を見分ける 書かれていなかったのか、見つからなかったのか、意味が伝わらなかったのかを分けます。

聞き返しの整理表

区分確かめること注意
聞き返す内容必要になった情報と、その直前の作業を対応させます。聞き返した言葉だけでなく、必要になった理由を残します。
聞き返せない時代わりに確認した相手や、その後の扱いを聞きます。答えを得た場合と、不明なまま扱った場合を分けます。
分かった不足書かれていない、見つからない、意味が伝わらないを分けます。聞き返しをすべて記入漏れとして扱いません。
表は編集部作成の例です。聞き返しがなかった場合は、不明な点の有無とその扱いを残します。

結果の受領だけでは、元の対象に結び付いたとは限らない

調べた結果が届いても、元の対象のどこを示すか分からなければ、対象の扱いを判断できない場合があります。結果を受け取る人から、採った場所との対応をたどります。

  • 結果を受け取る人を知る 結果を受け取る人と、元の対象との対応を見る人を聞きます。採った人が関わる場面も押さえます。
  • 照らし合わせ方を知る 結果に記された番号や名称を、試料の表示や採った場所の記録とどう照合したかを聞きます。照合に使う情報の所在も残します。
  • 結び付かない例をたどる どの対象の結果か分からなかった例を聞きます。分からなくなった箇所と、解消した方法を分けます。

結果の結び付けの整理表

場面聞くこと注意
結果を受け取る受け取った後、誰が元の対象との対応を見るかを聞きます。受け取った事実と、対応を確かめた事実を分けます。
場所と照合する結果から試料、試料から場所をたどる記載を聞きます。現場で使う呼び名と結果の記載が違う箇所を残します。
結び付かない対応が分からなくなった箇所と、確認した相手を聞きます。解消した箇所と、不明なまま残る箇所を分けます。
表は編集部作成の例です。結果の読み方ではなく、結果がどの試料と元の対象を指すかを扱います。

採り直しには、元の試料との区別が要る

試料が足りないと分かると、追加の受け渡しや採り直しの判断が生じます。足りないと分かった場面から、その後の試料と結果の扱いまでをたどります。

  • 不足が分かる場面を知る 誰がどの作業中に、試料が足りないと分かったかを聞きます。採る側へ伝えた内容も残します。
  • 採り直しの判断を分ける 採り直しを決める人と、その判断に使った情報を聞きます。元の試料との区別の付け方も押さえます。
  • 採り直せない時を知る 元の対象から採り直せない場合の扱いを聞きます。結果に添える説明と、それを決める人を残します。

不足と採り直しの整理表

区分確かめること注意
足りない場面不足に気付いた作業と、採る側への連絡を聞きます。試料の不足と、付けた情報の不足を分けます。
採り直す場合決めた人と、元の試料をどう扱ったかを聞きます。採り直した試料の結果を、元の結果と混ぜません。
採り直せない場合その後の扱いと、結果を受け取る人への説明を聞きます。不明な点が残る場合は、その内容を残します。
表は編集部作成の例です。必要な量や採り方を示すのではなく、不足が分かった後の連絡と判断を扱います。

支援範囲を決めるには、扱える情報と作業の照合が要る

受け渡しの困りごとを聞いても、商品がそのまま解消できるとは限りません。商品の機能で扱える作業と、採る側や調べる側に残る判断を分けます。

  • 記録の支援を見分ける 試料と情報の対応を残せるか、商品の機能と照らします。記録できることと、内容を判断できることを分けます。
  • 受け渡しの支援を分ける 渡した相手や受領の知らせを残せる範囲を見ます。実際に受け取った事実の確認方法も押さえます。
  • 人に残る判断を明示する 採る部分や採り直しを決める人を残します。機能を確かめられていない範囲は確認事項として記し、支援を約束しません。

支援範囲の整理表

区分扱い注意
試料と情報の記録対応する記載を残し、後から参照できるかを確かめます。場所や選んだ理由の正しさを、記録する機能だけで判断しません。
受け渡しの記録渡した相手と、受領を確かめた経緯を残せるかを見ます。入力されたことと、実際の受領を分けます。
採る部分の判断判断に使う情報を整理し、決める人を明記します。商品の機能を確かめず、人の判断を置き換える提案はしません。
表は編集部作成の例です。ここでいう商品は、営業担当者が提案を検討している商品を指します。

提案の範囲を分けるには、受け渡し全体の確認が要る

聞いた内容を同じ場面の確認表にまとめると、情報が途切れる箇所を見返せます。確認できた事実と未確認の点を分け、次に確認する相手も残します。

  • 同じ場面で記入する 選んだ場面を表の起点にし、採る側から結果を受け取る側までを記入します。別の場面は混ぜません。
  • 未確認の点を残す 分からない欄を推測で埋めず、確認する相手と参照する記録先を書きます。該当しない欄も区別します。
  • 支援と判断を分ける 商品で扱えると確かめた作業と、人が決める事柄を書き分けます。未確認の機能は確認待ちとして残します。

試料の受け渡しの確認表

確認すること記入する内容確認すること記入する内容
選んだ場面元の対象、採った物、渡した相手を書きます。試料を選んだ理由決めた人、選んだ根拠、採らなかった理由を書きます。
場所と状況の情報場所の示し方、採った時点、その場の様子を書きます。付けて渡す情報試料との対応、書いた人、口頭の内容を書きます。
渡し方と受け取る人経由した人、受領の確認、最初に見るものを書きます。聞き返す場面内容、聞けない時の扱い、分かった不足を書きます。
結果の結び付け受け取る人、照合する記載、結び付かない例を書きます。不足と採り直し不足が分かる場面、決める人、採り直せない時の扱いを書きます。
支援できる範囲商品で扱える作業と、人に残る判断を書きます。未確認の点と記録先未確認の内容、確認する相手、参照する記録先を書きます。
表は編集部作成の例です。記入後は、試料・場所・結果の対応を表からたどれるかを見返します。