準備の手間は、物が使える状態になるまでの作業で分かれる

準備に手間がかかるという説明だけでは、何に困っているかは分かりません。必要な物を決めてから作業場所で使えるまでをたどり、手間が生じる箇所を整理します。

  • 物と役割を特定する 作業に必要な物と、その物を決める人、取りそろえる人を明らかにします。
  • 手間が生じる箇所を分ける 移動や使う前の準備に加え、不足や余りが生じたときの対応を整理します。
  • 支援できる範囲を決める 確認表を使い、商品で支援できる作業と、人の判断が必要な箇所を分けます。

必要な物を決める人は準備する人とは限らない

作業に使う物を挙げるだけでは、準備の役割は分かりません。物を決める役割と取りそろえる役割を分け、変更が生じたときの判断先まで整理します。

  • 作業と物を結び付ける 対象の作業を定め、使う物の名称と用途を対応させます。呼び名だけで同じ物と扱わないようにします。
  • 決定と準備を分ける 必要な物を決める人と、実際に取りそろえる人を別々に記録します。
  • 変更の判断先を残す 指定の物を使えない場合に、代わりの物や作業内容の変更を誰が決めるかまで整理します。

物と役割を分ける型

確かめること方法注意
そろえる物対象の作業に沿って名称と用途を整理します。同じ呼び名でも用途の違いを分けます。
決める人物の指定と変更を決める役割を整理します。指示を伝える人と決定者を区別します。
そろえる人指示を受けて物を取りそろえる役割を整理します。準備する人に決定権があるとは限りません。
表は編集部作成の例です。対象の作業に合わせて記入項目を調整します。

過去の例が今回の作業にも使えるとは限らない

必要な物の決め方には、作業の指示、過去の例、担当者の経験があります。何を根拠にし、今回の作業に合わせてどこを変えているかを整理します。

  • 根拠の出どころを分ける 指示に書かれた内容と、過去の例や経験で補う内容を分けて記録します。
  • 今回の条件で変わる物を聞く 作業内容や使う場所の違いによって、必要な物がどう変わるかを整理します。
  • 食い違いの扱いを残す 指示と過去の例が合わない場合に、何を優先し、誰が決めるかを記録します。

必要な物を決める根拠の型

根拠聞くこと注意
作業の指示物の指定内容と、変更の伝わり方を整理します。変更前の指示を使っていないか確かめます。
過去の例参照する作業と、今回との条件の違いを整理します。前回使った物が今回も必要とは限りません。
担当者の経験経験で補う物と、その物を必要とする条件を整理します。その物が必要だと判断した理由まで聞き取ります。
表は編集部作成の例です。根拠が重なる場合は、優先する根拠も記録します。

物がある場所だけでは、移動の手間が分かるとは限らない

保管場所が分かっても、作業場所まで誰がどう運ぶかは別に確認が必要です。取り出す場所から使う位置までをたどり、途中の置き場や引き渡しも整理します。

  • 使う位置までたどる 保管場所と作業場所を対応させ、作業場所に着いてから置き直す動きも確認します。
  • 運ぶ役割を分ける 取り出す人、運ぶ人、作業場所で受け取る人の役割が変わる箇所を整理します。
  • 途中で置く理由を残す 途中で物を置く理由や運び方を変える条件を記録し、移動の手間を具体化します。

保管場所から使う位置までをたどる型

確かめること方法注意
保管場所作業に使う物と、取り出す場所を対応させます。保管場所の説明だけで移動の確認を終えません。
作業場所使う位置と、途中で物を置く場所を整理します。到着後の置き直しも移動に含めます。
運ぶ人と手段移動する区間ごとに、人と運び方を記録します。引き渡し先が決まっているかも確かめます。
表は編集部作成の例です。物が作業で使われる位置までを対象にします。

準備の順番は物を使う順番と同じとは限らない

先に使う物から準備するとは限らず、置く場所や使う前の作業によって順番が変わります。準備を始めるきっかけと、使える状態にする期限を作業の流れに沿って整理します。

  • 開始のきっかけを捉える 作業の指示が決まったときなど、準備を始める条件を物ごとに整理します。
  • 順番の理由を残す 先に準備できる物と、直前まで準備できない物を分け、その理由を記録します。
  • 作業中の準備を捉える 作業を進めながら準備する物は、取りに行く動きと作業の中断が生じる箇所を整理します。

作業の進み方に沿って準備を分ける型

区分聞くこと注意
事前に準備する先に準備する物と、準備を始める条件を整理します。早く準備すると置き直しが増える場合もあります。
直前に準備する着手直前に準備する物と、その理由を整理します。先に済ませる必要がある別の作業も確認します。
作業中に準備する使う段階に合わせて準備する物と、その準備を担当する人を整理します。作業する人が持ち場を離れるかも確認します。
表は編集部作成の例です。時刻の目安ではなく、作業との前後関係を記録します。

不足時の進め方は、代わりの物の有無だけで決まるとは限らない

必要な物が足りないときは、別の物を使う、別の場所から取り寄せる、作業を止めるという対応が考えられます。選べる対応と、その対応を決める役割を分けて整理します。

  • 不足に気付く場面を捉える 取りそろえる途中か、使おうとしたときかを分け、その後に必要になる対応を整理します。
  • 代替の条件を残す 代わりの物を使える条件と、使用を決める人を記録します。
  • 再開の条件まで捉える 作業を止める場合は、再開に必要な物の状態と、再開を決める人まで整理します。

必要な物が足りないときの対応を分ける型

場面聞くこと注意
代わりの物を使う使用できる条件と、使用を決める人を整理します。形が似ているだけで使えるとは扱いません。
取り寄せる別の場所への連絡と、物を運ぶ役割を整理します。物が届いた後の準備も含めて確認します。
作業を止める停止の判断先と、再開できる条件を整理します。待っている間に進められる作業も分けます。
表は編集部作成の例です。不足の発見から、作業を続けられる状態までを扱います。

使い残した物と未使用の物では、扱いが分かれる

作業後に残った物でも、使用途中の物と、使わずに残った物では扱いが変わる場合があります。残った理由と物の状態を分け、置き先と扱いを決める役割を整理します。

  • 残った理由を分ける 使った後に余った物と、作業の変更などで使わなかった物を区別します。
  • 戻す条件を残す 元の場所へ戻せる状態と、戻す前に必要な片付けや確認を整理します。
  • 置いた後の役割を残す 次の作業で使う場合やその場に置く場合も、扱いを決める人と見直すきっかけを記録します。

残った物の状態と置き先を整理する型

区分聞くこと注意
元の場所へ戻す戻せる条件と、戻す人を整理します。使用途中の物と未使用の物を区別します。
次の作業で使う使う作業と、引き渡す相手を整理します。次の作業でも使える状態か確認します。
その場に置く置いておく理由と、扱いを見直す役割を整理します。その場に残した物の扱いを誰が判断するかを確かめます。
表は編集部作成の例です。残った物の数ではなく、状態とその後の扱いを記録します。

物が作業場所にあっても使える状態とは限らない

物を運び終えても、開封や組み立て、使用前の点検が残っている場合があります。作業場所に置いた時点と、作業に使える時点を分けて整理します。

  • 置いた後の作業を拾う 開ける、組む、点検するといった作業を挙げ、誰がどこで行うかを整理します。
  • 準備に使う物も含める 開封や組み立てに必要な道具も記録し、準備のために別の物を取りに行く動きを捉えます。
  • 完了の状態を聞く 商談先が作業に使える状態とみなす条件を具体化し、使えない箇所が見つかった場合の判断先も残します。

作業に使える状態までを整理する型

作業確かめること注意
開ける開封する場所と役割、必要な道具を整理します。開封後の置き場と包材の片付けも含めます。
組む組み立てる順番と役割、必要な部材を整理します。組み立て後に運び直す動きも確認します。
点検する使用前に見る箇所と、使えると判断する条件を整理します。使えない箇所が見つかった場合の扱いも記録します。
表は編集部作成の例です。届いた物の受け入れではなく、使用直前の準備を扱います。

そろえた記録だけでは準備完了とは限らない

物を取りそろえたという記録があっても、使う場所や状態まで確認したとは限りません。誰が何を見て準備完了と判断し、その結果をどう伝えるかを整理します。

  • 確認する役割を聞く 準備した本人、作業する人、その他の担当者のうち、誰が最後に確認するかを記録します。
  • 確認の対象をそろえる 必要な物があることに加え、使う場所にあり、使える状態かまで確認範囲を整理します。
  • 確認しない場合も残す 完了確認を行わない場合は、その事実と、不足をどの段階で把握しどう対応するかを記録します。

準備完了の判断と伝達を整理する型

区分確かめること注意
そろえた本人確認する内容と、作業する人への伝え方を整理します。物を集めた時点を完了としていないか確認します。
作業する人準備を引き継ぐ時点と、使う前に見る内容を整理します。準備する人との確認範囲の違いを残します。
確かめない完了確認がない理由と、不足に気付いた後の対応を整理します。記録があるだけで確認済みとは扱いません。
表は編集部作成の例です。物の確認と、準備完了の連絡を分けて記録します。

商品で支援できると示せる範囲は、確認済みの機能に限られる

必要な物の一覧や準備の記録を扱えても、代わりの物を使う判断まで商品に任せられるとは限りません。提案する商品の機能と実際の仕事を照らし合わせ、支援できる範囲を区切ります。

  • 機能と作業を対応させる 一覧の表示や記録など、商品の機能として確認できた内容だけを支援できる作業に結び付けます。
  • 判断する人を残す 代替品の使用や作業の再開は、判断する人と必要な根拠を明記します。
  • 現物の作業は分けて見る 物を運ぶ、開ける、組む作業は、情報を扱う機能だけで手間が減ると決め付けません。

商品の機能と人の役割を分ける型

区分扱い注意
必要な物の一覧一覧を扱える機能を確認できれば、指定内容の共有を支援範囲の候補にします。必要な物を決める根拠と決定者は別に残します。
そろえた記録記録できる機能を確認できれば、準備状況の共有を支援範囲の候補にします。記録の更新と現物の確認を同じ扱いにしません。
代わりの物の判断使用条件と判断する人を、人が担う範囲として残します。候補の表示だけで使用できるとは判断しません。
表は編集部作成の例です。支援範囲は、提案する商品の確認済みの機能に合わせます。

未確認の点と確認先を残せば、次に聞くことが分かる

聞き取った内容を、対象の作業と使う物にひも付けて記録します。分からない箇所は推測で埋めず、確認する相手と記録先を残して次の聞き取りに使います。

  • 対象の作業を明記する 確認表の冒頭に対象の作業を書き、使う物によって役割や扱いが違う箇所を分けて記入します。
  • 完了の判断先を添える 使える状態にする作業の欄に、準備完了を確認する人と確認内容も添えます。
  • 未確認と支援範囲を残す 未確認の点には確認先を添えます。商品で支援できる作業と人の判断が残る箇所も記録します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
そろえる物名称と用途を書きます。決める人とそろえる人決定と準備の役割を分けて書きます。
決める根拠指示、過去の例、経験を区別して書きます。保管場所と作業場所取り出す場所と使う位置を書きます。
運ぶ人と手段移動の区間ごとに役割と運び方を書きます。順番と時点準備の順番と作業との前後関係を書きます。
足りないときの扱い対応の条件と判断する人を書きます。余ったときの扱い未使用の物も含め、状態と置き先を書きます。
使える状態にする作業開封や組み立て、完了の確認者を書きます。未確認の点と記録先確認先、記録先、支援と判断の範囲を書きます。
表は編集部作成の例です。未確認、該当なし、確認済みを区別して記入します。