在庫があっても、予定した用途に使えるとは限らない

在庫が分からないという相談には、数量だけでなく状態や使える条件の不明点が含まれる場合があります。確認の目的から、使える条件と判断の根拠を整理します。

  • 確認の目的を特定する 誰が何を決めるために、どの物を確認しているかを整理します。
  • 使える条件を分ける 現物の有無、状態、置き場所、別の用途への確保を分けて確認します。
  • 支援する範囲を分ける 記録で支援できる範囲と、人の判断が残る範囲を確認表に残します。

在庫を確認する内容は、決めたいことで分かれる

同じ物でも、受注と作業の着手では必要な確認が違います。確認する人、決める内容、確認のタイミングを結び付けて整理します。

  • 確認する人を分ける 在庫を調べる人と、その結果で判断する人を区別します。兼ねている場合も役割を記録します。
  • 決める内容を特定する 受注の可否や作業の着手など、確認結果を使って決める内容を具体化します。
  • 確認の時点を押さえる 確認が必要になる場面と、判断を終える必要がある時点を分けて記録します。

確認の目的を整理する型

確かめること方法注意
確認する人調べる役割と判断する役割を記録します。役職名だけで役割を決めません。
決める内容確認結果を使って何を判断するかを記録します。在庫を見ること自体を目的にしません。
確認の時点確認のきっかけと判断の期限を記録します。調べ始める時点と使う時点を分けます。
表は編集部作成の例です。商談先の仕事に合わせて記入内容を調整します。

在庫と呼ぶ物の範囲は、商談先の仕事で変わる

在庫という言葉だけでは、確認する物の範囲は定まりません。商品、部材、備品や消耗品について、含める物と除く物を整理します。

  • 商品を区別する 販売する物のうち、どの品目や仕様を確認対象に含めるかを記録します。
  • 部材の範囲を決める 作業に必要な部材を特定し、似た物でも置き換えて使えるかを分けて記録します。
  • 備品や消耗品を確かめる 業務で使う物も確認対象かを整理します。未使用品だけを数えるか、使用中の物も含むかを分けます。

在庫と呼ぶ物を整理する型

区分聞くこと注意
商品確認対象の品目と仕様を整理します。品名が同じでも仕様の違いを残します。
部材必要な部材と代替できる条件を整理します。似ていることと使えることを分けます。
備品や消耗品未使用と使用中の物の扱いを整理します。置いてある物をすべて含めません。
表は編集部作成の例です。分類名より、実際に確認する物の範囲を優先します。

現物があっても使える在庫とは限らない

現物の存在だけでは、予定した用途に使えるかは決まりません。物の有無、状態、必要な場所へ出せる条件を分けて整理します。

  • あることと数量を分ける 物があるという確認と、必要な数量がそろっているという確認を分けます。所在も記録します。
  • 状態の条件を押さえる 破損や検査待ちなど、使用を止める状態を整理します。使えると判断する条件も残します。
  • 取り出せるかを確かめる 必要な時点までに取り出し、使う場所へ移せるかを整理します。所在だけで使用可能と決めません。

あることと使えることを分ける型

区分見分け方扱い
現物がある所在と数量の確認方法を記録します。状態や使用可否は別に残します。
使える状態にある検査結果や状態の確認方法を記録します。未確認なら使用可能と扱いません。
必要な時点までに取り出せる取り出しと移動の条件を記録します。必要な時点に間に合うかを分けます。
表は編集部作成の例です。使える条件は、物と用途によって異なります。

別の用途に確保した物は自由に使えるとは限らない

現物が使える状態でも、別の注文や作業のために確保されている場合があります。確保の記録と、用途を変えられる条件を整理します。

  • 注文への確保を分ける 注文に引き当てた物と、まだ用途が決まっていない物を区別できるかを確認します。
  • 作業への取り置きを聞く 作業のために取り置いた物について、対象の作業と確保を解除できる条件を記録します。
  • 記録と変更の役割を聞く 確保を記録する役割と、変更を認める役割を分けます。記録を書き換えるだけで用途を変えてよいとは考えません。

確保した物の扱いを整理する型

場面聞くこと注意
注文への引当注文と確保した物の対応を記録します。現物の数量と自由に使える数量を分けます。
作業への取り置き対象の作業と解除条件を記録します。作業の終了だけで解除と決めません。
確保の記録記録する役割と記録先を整理します。口頭での確保も確認対象に含めます。
確保の変更変更を認める役割と反映方法を整理します。変更の判断と記録の更新を分けます。
表は編集部作成の例です。確保の解除や用途変更は、商談先の判断条件を確認します。

記録で在庫を調べるには、物の識別と記録の所在が要る

記録があっても、対象の物を見分けられなければ確認に使えません。物を特定する手掛かりと、記録が何を表すかを整理します。

  • 物の見分け方を聞く 品名や管理番号に加え、仕様や置き場所など、対象を取り違えないための手掛かりを記録します。
  • 記録の所在を押さえる 数量、状態、確保の情報をどこで確認するかを整理します。同じ記録に載っているとは決めません。
  • 更新する場面を聞く 受け入れ、使用、移動、確保の変更がいつ記録に反映されるかを整理します。

手掛かりと記録をたどる型

確かめること方法注意
物の識別品名や管理番号と現物の対応を整理します。呼び名の違いや仕様の違いを残します。
記録の所在数量・状態・確保の参照先を記録します。記録ごとに対象範囲を確認します。
数量の単位個別の物と包装単位の数え方を整理します。同じ数量表記でも単位を確認します。
更新する場面物の動きと記録への反映時点を整理します。記録の数量や状態は、確認時点の現物と同じとは限りません。
表は編集部作成の例です。記録の名称だけでなく、載っている情報の範囲を残します。

現物を見る理由は記録のずれだけとは限らない

現物を見に行く行動には、数量の確認以外の目的もあります。現物を見て初めて分かる情報を整理し、必要な確認を見落とさないようにします。

  • ずれている情報を分ける 数量、所在、確保の扱いのうち、記録と実際の状況のどこが合わないかを整理します。
  • 状態を見る必要を聞く 記録だけでは判断できない状態を特定します。見た結果を誰が使用可否の判断に使うかも残します。
  • 記録にない物を分ける 現物があっても記録で特定できない場合は、由来と扱いを確認します。すぐに使える物とは数えません。

現物確認が必要な理由を整理する型

理由聞くこと注意
記録が合わない合わない情報と判明する場面を整理します。数量のずれだけに絞りません。
状態を確かめる現物で見る箇所と判断条件を整理します。数量が合っても状態確認は残り得ます。
記録にない物物の由来と識別の手掛かりを整理します。用途や確保先を確認するまで扱いを保留します。
表は編集部作成の例です。現物確認を省けるかは、確認する情報によって判断します。

社外にある物は所在だけで使えるとは限らない

社外の物は、置き場所が分かっても使う場所へ届くとは限りません。確認先、情報の時点、引き渡しや到着の条件を整理します。

  • 預け先への確認を聞く 預け先のどの役割から、数量や状態の情報を得るかを整理します。引き渡しの条件も残します。
  • 輸送中の扱いを聞く 発送済みと受け入れ済みを分けます。到着の見込みと、到着後に必要な確認も記録します。
  • 取引先の手元を分ける 加工先などにある物について、作業状況と引き渡せる状態を整理します。所在だけでは判断しません。

社外の物を確認する型

場面確かめること注意
預け先確認窓口と数量・状態の情報源を記録します。回答がどの時点の情報かを残します。
輸送中発送・到着・受け入れ確認の状態を分けます。到着予定を使用可能の確定と扱いません。
取引先の手元作業状況と引き渡しの条件を記録します。所在と引き渡し可能な状態を分けます。
表は編集部作成の例です。社外から得た情報は、確認先と確認時点も記録します。

在庫確認の順番は、止まっている判断で変わる

在庫が分からない影響は、調べる手間だけではありません。受注、作業、発注のどの判断が止まり、何が分かれば再開できるかを整理します。

  • 受注の条件を分ける 数量、使える状態、確保のうち、何が分からず受注の可否を決められないかを記録します。
  • 着手できない理由を聞く 不足が確定している物と、使えるか未確認の物を分けます。作業を始めるために必要な情報を残します。
  • 発注の保留理由を聞く 手元の物、確保した物、届く予定の物のうち、どの情報が発注の判断を止めているかを整理します。

不明点と止まる判断を結び付ける型

判断聞くこと注意
受注の可否回答に必要な情報と判断の期限を記録します。現物があるだけで受注可能と決めません。
作業の着手着手に必要な物と未確認の条件を記録します。不足と使用可否の未確認を分けます。
発注発注を保留している不明点を記録します。在庫が不明なことを不足と扱いません。
表は編集部作成の例です。判断を再開できる条件と、その判断を行う役割も残します。

商品の支援範囲は、記録の参照と使えるかの判断とは違う

提案する商品で情報を見られても、その物を使えると決められるとは限りません。確認できた機能と、商談先に残る判断を分けて示します。

  • 参照できる情報を分ける 数量、所在、状態のうち、商品で参照できる情報を確認します。記録の更新方法も支援の条件に含めます。
  • 確保の記録範囲を分ける 確保先や変更内容を記録できるかを確認します。確保を解除する判断は、記録する機能と分けて扱います。
  • 使用可否の判断を残す 現物の状態や用途に応じた判断は、判断する役割と根拠を残します。未確認の機能は支援範囲に含めません。

商品の機能と人の判断を分ける型

区分扱い注意
記録の参照参照できる情報と更新条件を示します。表示できても内容が現物と合うとは限りません。
確保の記録記録できる対象と変更内容を示します。記録できることと変更を認めることを分けます。
使えるかの判断判断する役割と必要な根拠を残します。機能の存在だけで判断を代替できるとしません。
表は編集部作成の例です。支援範囲は、提案する商品の機能を確認したうえで記載します。

在庫の聞き取りシートには、未確認の点も残すことになる

確認表には、分かった内容と未確認の内容を分けて残します。未確認の点は、確認先と結果の記録先まで書くと次の確認に使えます。

  • 目的と対象を結び付ける 同じ判断に使う情報を記入します。目的や対象が異なる場合は、別の確認表に分けます。
  • 判断の根拠を残す 記録で分かったことと、現物を見て分かったことを区別します。確認先と確認時点も添えます。
  • 未確認の点を明記する 不明な内容を推測で埋めません。確認する役割と記録先を残し、商品の支援範囲は未確認の点と記録先の欄に併記します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入欄確認項目記入欄
確認する目的決める内容
在庫と呼ぶ物の範囲あることと使えることの区別
確保した物の扱い調べる手掛かりと記録
現物を見に行く理由社外の物の確認
未確認の点と記録先分からないときに止まる判断
表は編集部作成の例です。未確認の内容には、確認先・確認する役割・結果の記録先を添えます。