助言の仕事への提案には、判断の過程の把握が要る

案件ごとに考えているという説明だけでは、商品の提案範囲は決まりません。商談先が相談の内容を整理し、助言を考えて選ぶまでの過程を聞き、情報をそろえる作業と判断を分けます。

  • 相談の入口を定める 相談を受ける範囲と助言する人を特定し、聞き取りの対象を決めます。
  • 判断の過程を捉える 情報の選択から案の選定までをたどり、助言を組み立てる判断を整理します。
  • 商品の提案範囲を分ける 商品で支援できる作業と人の判断が残る箇所を分け、確認表に記録します。

相談を受け付ける範囲と、助言を担う範囲は一致するとは限らない

相談を受けた人が、そのまま助言を組み立てるとは限りません。受け付ける相談、助言する人、その後に担う作業を分けて聞きます。

  • 受付の境界を捉える 扱う相談と扱わない相談の分け方を聞き、対象となる仕事を定めます。
  • 助言する人を特定する 受付から助言を渡すまでの役割をたどり、案を考える人と決める人を区別します。
  • 助言後の作業を分ける 助言を伝えた後にも担う作業があるかを聞き、仕事の終わりを捉えます。

相談から助言後までの範囲整理

確かめること方法注意
相談の範囲受け付ける内容と対象外にする内容を分けます。受付できても助言まで担うとは限りません。
助言する人受付、案の作成、案の決定を担う人を記録します。窓口の人だけで役割を判断しません。
助言後の作業説明後に引き受ける作業と終了条件を聞きます。助言と、その後の実行を一括りにしません。
表は編集部作成の例です。

最初の相談だけで答える範囲が決まるとは限らない

最初に伝えられた困りごとと、相談者が知りたいことには隔たりがある場合があります。聞き足す内容と、今回答える範囲を定める過程を聞きます。

  • 相談の始まりを捉える 困りごとの説明から始まるのか、判断してほしい事項が示されるのかを聞きます。
  • 聞き足す目的を追う 追加で聞く内容が、知りたいことを絞るためなのか、背景を理解するためなのかを分けます。
  • 答える範囲を定める 今回扱う事項と保留する事項の分け方、相談者との認識の合わせ方を聞きます。

知りたいことを明らかにする過程

区分聞くこと注意
最初の相談相談の入口で伝えられる内容と、その受け取り方を聞きます。最初の依頼を、そのまま答える事項と見なしません。
聞き足す内容不足を見分ける手掛かりと、追加で聞く目的を聞きます。背景の把握と、知りたいことの特定を区別します。
今回の範囲扱う事項の決め方と、相談者への確認方法を聞きます。扱わない事項も記録します。
表は編集部作成の例です。

助言に必要な情報は、何を判断するかで分かれる

持っている資料を集めることと、助言に必要な情報を選ぶことは別の作業です。必要とする理由を、判断する事項と対応させて聞きます。

  • 必要とする理由を聞く 情報の名称だけでなく、その情報によって何を判断するのかを記録します。
  • 情報を選ぶ境界を聞く 欠かせない情報と、相談の内容に応じて追加する情報の分け方を聞きます。
  • 不足の影響を捉える 情報が得られない場合に、どの判断が止まり、どの範囲なら扱えるのかを聞きます。

情報と判断する事項の対応

区分確かめること注意
必要な情報必要とする情報と、必要になる条件を聞きます。手元にある情報をすべて必要と見なしません。
判断との関係その情報を使って判断する事項を聞きます。利用目的を、助言の検討までたどります。
得られない場合不足によって判断できなくなる箇所を聞きます。収集の難しさと、判断への影響を分けます。
表は編集部作成の例です。

資料の記載と、そこから導く読み取りは分けることになる

資料の記載を抜き出すだけでは、助言を考える過程は捉えられません。どの記載を見て何を考え、資料だけでは何が分からないのかを聞きます。

  • 着目する箇所を聞く 資料のどこを見るかに加え、別の記載と照らし合わせる箇所を聞きます。
  • 事実と読み取りを分ける 資料に何が書かれているかと、助言する人がそこから何を考えたかを別々に記録します。
  • 読み取れない点を残す 資料だけでは判断できない事項と、追加で確かめる内容を対応させます。

資料の記載から考える過程

区分聞くこと注意
見る箇所着目する記載と、照らし合わせる記載を聞きます。資料名の一覧だけで終えません。
読み取る内容記載から何を考えたかと、その理由を聞きます。読み取った内容を、資料の記載と混ぜません。
資料の限界記載だけでは分からない事項と、確認方法を聞きます。資料に記載がないことを、事実がないと扱いません。
表は編集部作成の例です。

助言の候補は過去の相談だけで決まるとは限らない

過去の相談を参照していても、同じ助言をそのまま使うとは限りません。候補を思いつく手掛かりと、今回の相談に合わせて考え直す箇所を聞きます。

  • 候補が生まれる過程を聞く 整理した相談内容や資料の読み取りが、候補の発想にどう使われるかを聞きます。
  • 参照する内容を捉える 知識や記録のどの内容を使うかと、候補を考える際の使い方を聞きます。
  • 過去との違いを追う 似ている点だけでなく、違う条件によって候補を加えたり考え直したりする過程を聞きます。

助言の候補を考える手掛かり

確かめること方法注意
候補の出し方相談内容から候補を考えるまでの過程をたどります。選んだ案だけでなく、検討に上がった候補も扱います。
知識や記録参照する内容と、候補の発想への使い方を聞きます。参照先が分かっても、考え方まで分かるとは限りません。
過去との比較似ている条件と異なる条件、その影響を聞きます。似た相談であることだけを採用理由にしません。
表は編集部作成の例です。

勧める案の選び方は、重視する条件と相談者の事情で変わる

候補を考える過程と、その中から勧める案を選ぶ過程を分けます。何を重視し、相談者の事情によって選び方がどう変わるかを聞きます。

  • 重視する条件を聞く 候補を比べる条件と、条件同士が両立しないときの優先の決め方を聞きます。
  • 事情による変化を追う 相談者の希望や制約が、候補の比較や選定に影響する箇所を聞きます。
  • 選ばない理由を残す 勧めない候補についても理由を聞き、条件が変われば検討し直すのかを記録します。

候補を比べて案を選ぶ根拠

区分聞くこと注意
重視する条件比較に使う条件と、優先する条件の決め方を聞きます。候補を出した理由と、選んだ理由を分けます。
相談者の事情希望や制約を把握する方法と、選定への影響を聞きます。希望を聞いたことだけで、反映したと見なしません。
勧めない候補選ばない理由と、検討し直す条件を聞きます。候補から外す扱いと、保留する扱いを区別します。
表は編集部作成の例です。

助言を決められない場合は、止まる箇所の区別が要る

助言が決まらない理由は、情報の不足だけとは限りません。情報の不足で止まっている検討と、別の人の判断を待っている検討を聞き分け、現時点で伝えられる助言の範囲を確かめます。

  • 追加情報の役割を聞く 何が分かれば、どの検討を再開できるのかを聞き、未確定の判断と結び付けます。
  • 別の人が担う箇所を聞く 別の人の判断が必要になる条件と、その人に委ねる判断の範囲を聞きます。
  • 伝えられる範囲を聞く 現時点で伝えられる部分と保留する部分を、相談者にどう区別して示すかを聞きます。

助言が決まらない場面の整理

場面確かめること注意
情報が足りない不足する情報と、検討を再開できる条件を聞きます。追加情報があれば案を決められるかも区別します。
別の判断が必要別の人が判断する条件と、委ねる箇所を聞きます。相談の伝え方ではなく、仕事の分担を記録します。
範囲を絞る助言の一部を伝えられる状態と、全体を決められる状態を区別します。一部を伝えられることと、全体が決めることを分けます。
表は編集部作成の例です。

助言の受け渡しには、根拠と条件の説明が要る

勧める案が決まっても、相談者に渡す説明の作業が残ります。案に添える根拠、当てはまる条件、相談者自身が決める事項のまとめ方を聞きます。

  • 添える根拠を捉える 検討に使った情報のうち、説明に含める内容の選び方と、案との対応の示し方を聞きます。
  • 条件の示し方を聞く 助言が当てはまる前提と、前提が変わる場合の扱いをどう伝えるかを聞きます。
  • 相談者の決定を分ける 助言で示す判断と、相談者に決めてもらう事項を区別する方法を聞きます。

助言とともに渡す説明の構成

区分聞くこと注意
添える根拠説明に使う情報の選び方と、案への結び付け方を聞きます。検討用の記録と、相談者に渡す説明を区別します。
当てはまる条件前提となる条件と、その伝え方を聞きます。案だけを渡して説明が終わると見なしません。
相談者の決定相談者が決める事項と、その示し方を聞きます。案を勧めることと、相談者が選ぶことを分けます。
表は編集部作成の例です。

提案範囲を決めるには、情報を扱う作業と助言の判断の区別が要る

記録や参照を支援できても、助言の選定まで支援できるとは限りません。商品の実際の機能を聞き取った作業に照らし、人の判断が残る箇所を明記します。

  • 記録の作業を照合する 相談内容、情報、読み取りの記録を分け、商品で扱える内容を確認します。
  • 参照と採用を分ける 過去の相談を参照する作業と、今回にも使えると判断する過程を区別します。
  • 判断が残る箇所を示す 条件の解釈や案の選定を誰が担うかを残し、未確認の機能は提案範囲に含めません。

商品の機能と人の判断の区分

区分扱い注意
相談内容の記録記録する項目と、商品の入力・保存の機能を照合します。記録できても、知りたいことを特定できるとは限りません。
情報の整理情報と判断する事項の対応を記録できるか確認します。情報の必要性を決める判断は別に扱います。
過去の相談の参照記録を探して内容を確認する作業への支援を検討します。今回に当てはめる判断を、参照と同じ扱いにしません。
勧める案の判断候補の比較と選定を担う人、商品が担う作業を記録します。情報を提示する機能だけで、案を決められると見なしません。
表は編集部作成の例です。

助言の仕事の確認表には、判断と未確認の点の記録が要る

聞き取った作業と判断を同じ確認表にまとめると、提案範囲の根拠をたどれます。分からなかった点は推測で埋めず、確認先と記録先を残します。

  • 作業と判断を対応させる 情報を扱う作業に、その情報を使う判断を添えて記録します。
  • 支援の根拠を残す 支援する作業ごとに確認済みの機能を記し、人が判断する箇所を併記します。
  • 未確認点を明示する 未確認の点、確認する相手、回答の記録先を残し、提案に含める前に確かめます。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入する内容確認項目記入する内容
相談の範囲と助言する人相談を受ける範囲、助言する人、助言後の作業の分担を記入します。知りたいことの明らかにし方最初の相談の形、聞き足す内容、答える範囲の決め方を記入します。
必要な情報の選び方必要とする情報と、何を判断するための情報かを記入します。資料から読み取る内容資料のどこを見て、事実から何を考えるかを記入します。
候補の考え方候補の出し方と、参照する知識や記録を記入します。勧める案の根拠重視する条件と、相談者の事情で変わる箇所を記入します。
決められない場合の扱い追加の情報が要る条件と、別の人の判断を求める条件を分けて記入します。一緒に渡す説明添える根拠、当てはまる条件、相談者が決める事項を記入します。
支援できる範囲商品で支援できる作業と、人の判断が残る作業を記入します。未確認の点と記録先未確認の内容、確認先、追記先を記入します。
表は編集部作成の例です。