後でよい作業が省ける作業とは限らない

必要な作業でも、行う順番を変えられる場合があります。作業の要否と順番を分けて説明し、必要な準備を飛ばさずに進められるようにします。

  • 省ける作業を判断する 自社の手順と今回の利用条件を照らし合わせ、行わなくてよい作業を判断します。
  • 順番の条件を示す 先に終える作業と、後で行う場合や並行して進める場合の条件を示します。
  • 希望する順番を検討する 相手の希望する順番で進められるかを確かめ、判断の根拠と確認結果を記録します。

作業の要否と順番は別々の説明が必要だ

作業が必要かどうかと、いつ行えるかは別の判断です。後でもよいと伝える場合も、実施が必要なことを明示します。

  • 必要かどうかを示す 作業ごとに、必要か、省けるか、確認が必要かを示します。判断できない作業は省ける扱いにしません。
  • 順番を別に示す 実施する作業について、順番を守る必要があるか、条件付きで変えられるかを示します。
  • 後で行う必要を伝える 後で行える作業にも、実施が必要かどうかと、何を始める前に終えるかを添えます。

要否と順番の説明

説明の軸示すこと注意
作業の要否必要・省略可能・要確認を区別します。後で行えることを省略の根拠にしません。
作業の順番順番の制約と変更できる条件を示します。必要な作業にも順番を変えられる場合があります。
後で行う範囲実施の必要性と、どの作業の前までに終える必要があるかを示します。後でもよいという説明だけで終えません。
表は編集部作成の例です。

要否と順番の判断には具体的な作業名が必要だ

準備や手続きという呼び方だけでは、どの作業を省けるのかが曖昧になります。誰が何を行い、どの状態で完了するかまで分けて示します。

  • まとめた呼び方を作業に分ける 準備や手続きに含まれる作業を書き出します。要否や順番の条件が異なる作業は別に扱います。
  • 誰が何をするか示す 作業名には対象と動作を含め、実施する人を添えます。同じ対象でも、行う内容が違えば分けます。
  • 完了の状態を決める 何ができていれば完了かを明記します。着手した状態と、次の作業へ進める状態を区別します。

説明する作業の分け方

挙げること方法注意
作業の範囲要否や順番の条件が変わる単位で分けます。要否が異なる作業を同じ名前にまとめません。
実施する人各作業を誰が行うかを書き添えます。人が替わる箇所では作業の区切りを確認します。
完了の状態完了を確認できる結果や状態を記します。着手しただけで完了と扱いません。
表は編集部作成の例です。

作業を省けるかどうかは自社の手順と今回の条件で分かれる

以前省けた作業でも、今回の利用条件で省けるとは限りません。今回に適用される自社の正式な手順(手順書や提供条件)を確認し、省略できる根拠を残します。

  • 今回の条件を照合する 利用内容と正式な手順の適用条件を照合します。根拠が見つからなければ、手順の管理者へ確認します。
  • 代わりの作業を確認する 別の作業で済ませられる場合は、代替が認められる条件を確認します。代わりに必要な作業も明記します。
  • 省ける根拠を残す 参照した手順の箇所と適用条件を記録します。個別に確認した場合は、確認先と回答内容も残します。

省略を判断する確認項目

確かめること方法注意
今回の必要性利用条件を、適用される手順と照合します。過去に省けたことだけで判断しません。
代替の可否別の作業で済む条件と、その完了状態を確認します。元の作業を省けても、代わりの作業は残ります。
判断の根拠手順の参照先と、今回に当てはまる条件を残します。未確認の場合は省略可能と案内しません。
表は編集部作成の例です。

先に終える作業は次の作業の開始条件で決まる

次の作業に必要な情報や確認結果があれば、それを用意する作業が先になります。慣れている順番だけを理由にせず、作業のつながりを説明します。

  • 次に必要な材料を挙げる 次の作業を始めるために必要な情報や確認結果を挙げます。内容が未確定のままでは使えない情報を区別します。
  • 用意する作業を前に置く 必要な情報や確認結果を用意する作業を前に置きます。その作業の完了を確認してから進めます。
  • 順番を守る理由を示す 先の作業の結果を、次の作業の何に使うかを示します。順番を守る必要性を作業同士の関係で伝えます。

先後関係の示し方

示すこと方法注意
開始に必要な物次の作業で使う情報や確認結果を挙げます。あると便利な情報と、開始に必要な情報を分けます。
先に終える作業必要な結果を用意する作業と完了状態を示します。着手済みでも結果が使えなければ進めません。
順番の理由前の作業の結果を、次の何に使うか示します。従来の順番だけを根拠にしません。
表は編集部作成の例です。

順番の変更は必要な準備ができる場合に限られる

順番を変えられる作業でも、必要な準備まで省けるわけではありません。変更後の開始条件と、ほかの作業への影響を確認します。

  • 変更できる範囲を示す 正式な手順と作業の前後関係から、入れ替えられる範囲を確認します。変更できる作業名を明記します。
  • 先に行う作業の準備を示す 先に行う作業に必要な情報や確認結果を挙げます。用意できることを確認してから順番を変えます。
  • 変更の影響を伝える 変更によって修正や再確認が必要になる作業を示します。影響が未確認なら変更可能とは断定しません。

順番を変える際の確認

場面すること注意
入れ替える前入れ替える作業と、守るべき前後関係を確認します。一部を入れ替えられても、すべての順番を変えられるとは扱いません。
先に着手する時開始に必要な情報や確認結果を準備します。後の作業でしか得られない結果がないか確認します。
影響がある時修正や再確認が必要な作業を示します。変更後に増える作業も説明に含めます。
表は編集部作成の例です。

並行できる範囲は開始条件と変更の影響で分かれる

別々の作業でも、同時に始められるとは限りません。それぞれの開始に必要な材料と、途中の変更が及ぼす影響を確認します。

  • 開始の材料を確認する それぞれに必要な情報や確認結果が使える状態かを確認します。商談先が行う作業の完了を待つ箇所も調べます。
  • 変更の影響を調べる 一方の内容が変わったとき、他方の修正が必要かを確認します。必要なら変更の共有方法を決めます。
  • 並行できる範囲を示す 同時に始められる条件と、独立して進められる範囲を示します。他方の作業の結果が出るまで待つ箇所も明記します。

並行して進める条件

確かめること方法注意
開始の材料各作業で使う情報や確認結果の準備状況を確認します。片方の準備だけで並行可能と判断しません。
変更の影響変更によって修正が必要になる箇所を調べます。影響がある場合は共有方法と再確認の箇所を決めます。
進められる範囲並行できる部分と、他方の結果を待つ部分を示します。同時に着手できても、最後まで独立して進むとは限りません。
表は編集部作成の例です。

後で行う作業にも前後関係の説明が必要だ

後で行えるという説明だけでは、いつ実施するのかが分かりません。何の完了後に行え、何を始める前に終える必要があるかを伝えます。

  • 始められる時点を示す 何を終えた後に実施できるかを示します。すでに開始条件を満たしている場合は、その状態を伝えます。
  • 終える時点を示す 後のどの作業を始める前に完了が必要かを示します。後で行える範囲を、作業名で区切ります。
  • 未完了の作業として残す 必要な作業は、後に移しても未完了の作業として残します。省略可能な作業とは記録上も区別します。

後で行う範囲の伝え方

場面伝えること避けること
後に移す時実施の必要性は変わらず、順番だけが変わると示します。当面不要という表現だけで済ませません。
開始の時点を示す時先に完了が必要な作業と、その完了状態を示します。準備ができたら、という曖昧な区切りを使いません。
完了の時点を示す時完了しないと始められない後の作業を示します。いつでもよい作業として扱いません。
表は編集部作成の例です。

希望する順番で進められるかは前提作業の完了状態で変わる

相手が先に進めたい作業を特定すると、確認すべき前提が分かります。希望の順番を作業のつながりに照らし、進められる範囲を伝えます。

  • 先に進めたい作業を聞く 希望を具体的な作業名で確認します。先に着手したいのか、完了まで進めたいのかも区別します。
  • 必要な前提を照合する 希望する作業に必要な前提作業と、その完了状態を確認します。不足している準備を具体的に示します。
  • 確認した進め方を伝える 可能な順番と条件を伝えます。希望どおりに進められない場合は、先に必要な作業と理由を示します。

希望する順番の確認手順

手順すること注意
希望を特定する先に進めたい作業と、進めたい範囲を聞きます。着手の希望と完了の希望を混同しません。
前提を照合する必要な前提作業が完了しているか確認します。予定されているだけの作業を完了扱いにしません。
結果を伝える可否と条件、先に必要な作業を伝えます。確認中の部分は、進められる範囲から分けて示します。
表は編集部作成の例です。

要否と順番を分けた記録で省ける作業の根拠が分かる

説明した結論だけを残すと、条件が変わったときに判断を見直しにくくなります。要否の根拠、順番の制約、相手の希望と確認結果を分けて記録します。

  • 要否と根拠を記録する 省ける作業には根拠となる手順と適用条件を残します。必要な作業や未確認の作業も区別して記録します。
  • 順番の条件を記録する 先に終える作業、後で行える範囲、並行できる条件を残します。変更に伴う再確認の箇所も記録します。
  • 希望と確認結果を分ける 相手の希望と、確認して伝えた進め方を分けます。未確認の事項には、確認先と確認する内容を添えます。

要否と順番の記録項目

記録項目書くこと理由
要否と根拠要否の判断、参照した手順、適用条件を書きます。条件が変わった際に省略の可否を見直せます。
順番の制約前提作業と、後で行う条件・並行する条件を書きます。先に終える作業が分かります。
希望と確認結果希望、確認結果、伝えた条件、未確認事項を書きます。希望した順番と確認済みの順番を区別できます。
表は編集部作成の例です。

要否と順番の整理表で説明前の未確認事項が分かる

作業ごとに記入すると、要否の根拠や順番の条件が抜けている箇所を見つけられます。未確認と制約なしを区別し、確認が必要な内容を残します。

  • 作業ごとに記入する 作業名、行う人、完了の状態を記入します。要否や順番の条件が異なる作業は、行を分けて整理します。
  • 未確認と制約なしを分ける 要否の根拠と順番の条件を記入します。未確認か、確認の結果制約がないのかを明記します。
  • 確認結果を反映する 相手の希望と確認結果を記入します。条件が変わったら再確認し、参照する記録先の内容も更新します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

作業の名前誰が行うか完了の状態必要か(根拠)先に終える作業後で行える条件並行できる条件相手の希望確認結果記録先
対象と動作を書く実施する人を書きます。完了と判断できる状態を書きます。要否と、参照した手順・適用条件を書きます。前提となる作業名を書きます。何の後に行え、何の前に終えるかを書きます。開始条件と、変更時の再確認箇所を書きます。先に進めたい作業と範囲を書きます。省略・後回し・並行・希望の順番それぞれの可否と条件、未確認事項を書きます。説明内容と根拠の保存先を書きます。
表は編集部作成の例です。