提案の見直しでは前の判断が分かる説明をすることになる

提案後に別の案を勧めたくなったときは、前の説明との違いが問題になります。当時の理由と今の評価を示し、相手が進めた検討への影響を確認します。

  • 見直した対象を区別する 事実や要望の変化と自分の評価の変化を分け、今回の説明で扱う対象を決めます。
  • 判断を変えた理由を示す 当時の理由と現在の評価を比べ、自社の事情も区別して、勧める案を変えた根拠を示します。
  • 相手の検討を確認する 前の提案が使われた範囲と相手の判断を確認し、説明を補う箇所と記録する内容を決めます。

見直しの説明は何が変わったかで分かれる

商品の仕様や提供範囲が変わった場合と、同じ情報への評価が変わった場合では、説明すべき内容が違います。まず変更前後を比べ、何を見直したのかを特定します。

  • 仕様や提供範囲を確認する 仕様や提供範囲などに変化があったかを確認します。評価だけを変えた場合と分けて扱います。
  • 相手の要望を確認する 相手が条件を変えたのか、自分が要望の意味を読み違えていたのかを区別します。
  • 重みを変えた条件を探す 情報が同じなら、どの条件の重みを変えたのかを探します。複数の変化があれば別々に書きます。

見直しの対象を分ける表

見直しの種類確かめること注意
仕様や提供範囲仕様や提供範囲の変更内容を確認します。以前の説明の誤りを、商品の変更として扱いません。
相手の要望相手の発言や依頼内容の変更を確認します。自分の解釈の変化を、相手の要望の変更としません。
自分の評価同じ情報のどこを重く考え直したかを確認します。新しい事実が判明したように説明しません。
表は編集部作成の例です。以降は、同じ情報に対する自分の評価を見直した場合を中心に扱います。

前の提案理由は当時の記録で確かめることになる

今の考えから当時の理由を組み立て直すと、前の説明と食い違うおそれがあります。提案資料やメールを読み、伝えた理由と内心の判断を分けます。

  • 当時の条件を探す 提案資料や商談記録から、何を優先して前の案を勧めたのかを確認します。
  • 伝えた範囲を分ける 相手に説明した理由と、自分だけが考えていた理由を分けます。伝えていなかった理由は、今回初めて伝える補足だと分かるようにします。
  • 記録の限界を示す 記録がない部分は、記憶による説明だと分かる形にします。相手の認識と違う場合は、その点を確認事項として記録します。

当時の理由を確認する表

場面すること注意
資料が残る当時重視した条件と、その記載箇所を確認します。今の判断に都合のよい箇所だけを抜き出しません。
理由が未共有内心の判断だったことを記録します。相手にも説明済みだったことにしません。
記録がない確認できる事実と記憶による部分を分けます。相手との合意があったと断定しません。
表は編集部作成の例です。前の説明に誤りが見つかった場合は、評価の見直しとは別に訂正します。

評価の見直しは条件の重みを変えた理由まで示すことになる

別の案がよいという結論だけでは、前の判断との差が分かりません。同じ情報をどう評価していたかと、今はどう評価するかを対応させます。

  • 重くした条件を示す 以前より重く考える条件を特定します。条件そのものが変わったのかも併せて確認します。
  • 考え直した理由を書く 前の評価で軽く扱っていた負担や制約を示し、重く見るようになった理由を書きます。
  • 案の評価への影響を示す 条件の重みを変えた結果、前の案と新しい案の評価がどう変わったかを示します。

評価の変化を説明する表

説明の内容方法注意
対象の条件再評価した条件と、元の情報を示します。情報の変更と評価の変更を混ぜません。
以前の評価その条件をどの程度重視していたかを書きます。前の案を勧めた理由を消しません。
現在の評価重みを変えた理由と、案の評価への影響を書きます。自分の再評価を相手の要望として扱いません。
表は編集部作成の例です。見落としていた負担があれば、当時も把握できた情報だったかを明記します。

自社で扱いやすい案が相手にもよいとは限らない

社内の負担や販売方針が、勧める案を変えたい理由に含まれることがあります。その事情を相手の利点に言い換えると、判断の根拠を確かめられなくなります。

  • 自社側の理由を点検する 社内の手間や担当体制の都合が、新しい案を勧めたい理由に含まれていないかを確認します。
  • 自社の事情として伝える 自社の事情は、自社側の理由として伝えます。相手への影響が未確認なら、その状態を明示します。
  • 利点には根拠を添える 相手の負担が減ると説明するなら、何の作業がどう減るかを確認します。自社の作業が減ることは、相手の負担が減る根拠になりません。

自社の事情を区別する表

場面すること避けること
社内負担が減る自社の作業が減る事情として説明します。相手の作業も減ると根拠なく言い換えません。
販売方針が変わる推奨に影響した自社の方針を示します。相手の要望に合うようになったと置き換えません。
双方に影響する自社と相手への影響を分けて書きます。相手に生じる追加の負担を省きません。
表は編集部作成の例です。自社の事情を明らかにしても、その事情を相手が優先するとは限りません。

新しい案も前の案と同じ項目で調べると差が分かる

新しい案の長所だけを調べると、勧めたい結論に合わせた比較になります。前の案で確認した項目を新しい案にも使い、不都合や未確認の点も並べます。

  • 確認項目を共通にする 前の案で扱った条件を比較表に移します。項目を追加する場合は、前の案も同じ項目で調べ直します。
  • 不都合な点も書く 新しい案の負担や制約も書きます。解消できる見込みと、確認できた事実を分けます。
  • 未確認の箇所を残す 分からない項目は未確認と記します。比較を終えるために、誰に何を確認するかを決めます。

共通の項目で比べる表

確認項目前の案新しい案
要望への対応対応できる範囲とできない範囲を書きます。同じ要望への対応範囲を書きます。
相手の作業準備や運用で必要な作業を書きます。同じ作業の増減と追加作業を書きます。
提供に含む範囲提供に含む内容と、別に用意が要る内容を書きます。同じ利用条件で、提供に含む内容を書きます。
制約と未確認制約と、根拠を確認できない点を書きます。制約と、根拠を確認できない点を書きます。
表は編集部作成の例です。評価する条件の重みを変えても、案ごとに比較の基準を変えないようにします。

勧める案を変えても前の案が選べなくなるとは限らない

評価を見直しただけでも、前の案は撤回されたと解釈される可能性があります。今回の見直しが提供可否にも及ぶのかを確認し、前の案の扱いを説明します。

  • 提供可否を確認する 前の案を引き続き提供できるかを確認します。提供条件に変更がある場合は、評価の変化と分けます。
  • 変更の範囲を示す 勧める案だけを変えたのか、前の案の提供もできなくなったのかを明記します。
  • 前の案も選べると示す 前の案を選べる場合は、検討を続けるための条件を示します。再評価した懸念も併記します。

見直し後の扱いを示す表

状況伝えること注意
引き続き提供可提供は可能で、勧める案を変えたことを示します。前の案を比較表から消しません。
提供可否が未定未確認の条件と確認先を示します。提供できないと決まったように扱いません。
提供不可を確認提供できない理由を、再評価の理由と分けます。評価だけを変えたように説明しません。
表は編集部作成の例です。ここでは、評価の見直しによって前の案の扱いが曖昧になることを防ぎます。

勧める案を変えた事実は説明の冒頭で伝えることになる

新しい案の説明から入ると、前の提案への追加なのか、推奨の変更なのかが曖昧になります。冒頭で変更を知らせ、対象となる前の提案を特定します。

  • 変更の事実を先に示す 勧める案を変えたことを冒頭に置きます。変更を伝える前に、新しい案の長所を並べません。
  • 前の提案を特定する 資料名や提案日などを使い、どの案についての説明かを確認します。相手の手元の資料も確認します。
  • 理由から比較へ進む 当時の理由と評価の変化を示してから、新しい案を説明します。前の案の提供可否も添えます。

説明を組み立てる順序

手順すること避けること
変更を知らせる勧める案を変えた事実を示します。追加提案なのか変更なのかを曖昧にしません。
対象を特定する前の案と、相手が参照している資料を確認します。同じ提案を見ていると決めつけません。
判断を説明する当時の理由と現在の評価を対応させます。以前から同じ判断だったように説明しません。
新しい案を示す共通項目の比較と、前の案の扱いを示します。新しい案への変更が決まった前提で進めません。
表は編集部作成の例です。この表は説明内容の順序を示す型であり、会話文例ではありません。

説明を補う範囲は前の提案の使われ方で変わる

前の提案が、相手の社内説明や比較資料に使われている場合があります。何がどこまで使われたかを確認し、補足や訂正が必要な箇所を特定します。

  • 利用された範囲を聞く 前の資料を誰への説明に使い、どの検討まで進めたかを確認します。差し支えない範囲で尋ねます。
  • 更新する箇所を分ける 事実の誤りは訂正し、評価を変えた箇所には変更理由を補います。前の資料全体を誤りと扱いません。
  • 再説明の負担を確認する 相手に必要となる資料の差し替えや社内説明を確認し、自社が用意する補足資料と期限を決めます。

説明への影響を確認する表

場面すること注意
社内説明に使用共有先と、社内説明で伝えた提案理由を確認します。商談相手だけへの説明で終えられると決めません。
比較資料に転記前の評価が転記された項目を確認します。現在も正しい事実まで訂正しません。
承認手続き中再説明の要否と手続きへの影響を確認します。新しい案への変更を前提に資料を差し替えません。
利用範囲が不明判明している範囲と、確認が必要な範囲を分けます。不明であることを、影響がないことと扱いません。
表は編集部作成の例です。相手の社内関係者への連絡は、商談相手と方法を確認してから行います。

前の案を選ぶ理由も説明メモに残すことになる

説明後も前の案を希望する場合、重視する条件がこちらと違う可能性があります。理解不足と決めずに理由を確認し、自分の判断の変化と併せて記録します。

  • 相手の優先条件を聞く 前の案を希望する理由と、重視する条件を確認します。新しい案を選ばない理由だけに絞りません。
  • 認識と優先条件を分ける 事実認識に違いがあれば確認します。説明を理解したうえで、別の条件を優先している場合と分けます。
  • 双方の判断を記録する 自分が勧める案と相手が選ぶ案を分けて書きます。当時の理由、再評価した条件、相手の理由を残します。

判断を残す記録項目

記録項目書くこと理由
以前の判断前に勧めた案と、当時伝えた理由を書きます。判断の出発点を確かめられます。
評価の変更重みを変えた条件と、その理由を書きます。結論が変わった経緯をたどれます。
現在の推奨現在勧める案と、残る懸念を書きます。相手の選択と自分の推奨を区別できます。
相手の判断選んだ案、重視した条件、保留事項を書きます。前の案を選んだ理由を後から確かめられます。
確認の状態確認できていない認識の違いと、次に確認する内容を書きます。未解決の点を合意済みとして扱うことを防げます。
表は編集部作成の例です。相手の理由は、推測で補わず、確認できた内容として残します。

説明メモには判断の変化が分かる記録が必要だ

新しい案だけを記録しても、なぜ前の案を勧めなくなったのかは残りません。説明前に根拠を書き、説明後に相手の検討状況と判断を追記します。

  • 説明前に根拠を書く 当時の資料を参照し、前の理由と再評価した条件を記入します。確認できない部分は未確認と残します。
  • 説明後に判断を足す 前の提案が使われた範囲と、相手の判断を追記します。希望と決定、確認済みと未確認を区別します。
  • 元の資料を残す 記録先には関連資料の場所と更新日を残します。前の説明を確かめられるよう、元の資料も保管します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

項目記入欄
前の提案前に勧めた案:/当時の理由:/根拠となる記録:
見直しの内容見直した点:/評価し直した条件:/重みを変えた理由:
現在の提案現在勧める案:/不都合な点:/前の案は選べるか:
相手の検討相手が前の提案を使った範囲:/説明を補う箇所:/相手の判断と理由:
記録と確認記録先:/更新日:/未確認の点・問い合わせる相手・期限:
表は編集部作成の例です。記入欄は必要に応じて広げ、未確認の内容を空欄のままにしません。