使いやすさの判断は、使う人と作業で分かれる

使いやすいという要望だけでは、何を示せばよいか決まりません。使う人と迷いたくない作業を整理し、判断に必要な確認内容を相手と決めます。

  • 確かめる作業が決まる 誰が、どの作業を、どのように進められればよいかが決まります。
  • 確かめる方法が決まる 何を見て、誰が、いつ判断するかが決まります。
  • 提案に書く条件が決まる 確認結果から、提案に含める条件と追加で確かめる内容が決まります。

使いやすさの中身は、相手が困りたくない作業で分かれる

同じ使いやすさでも、入力の手間を減らしたい場合と、必要な情報を探したい場合があります。今の作業で手間がかかる箇所から、確かめる作業を絞ります。

  • 要望の言葉を残す 相手が使った言葉を記録し、その意味を機能名だけで解釈しないようにします。
  • 今の手間を分ける 探す、入力する、確認するなど、どこで手間が生じるかを整理します。
  • 作業の終わりを定める 何を扱い、どの状態まで進めたいかを書き、確認する作業の範囲を決めます。

要望を作業に置き換える整理

要望の言葉置き換える作業注意
入力の簡単さ必要な内容を入力し、保存まで進めます。入力項目が少ないだけで判断しません。
情報の探しやすさ条件に合う情報を探し、内容を確認します。何を探すかを先に決めます。
修正のしやすさ変更する箇所を見つけ、修正を終えます。修正後の確認まで含めます。
表は編集部作成の例です。要望の言葉は、相手が実際に使った表現で記録します。

選ぶ人の評価と、使う人の評価は同じとは限らない

購入を決める人と、日々使う人では、気になる作業が異なることがあります。利用する頻度と担当する作業を整理し、誰の使いやすさを確かめるか決めます。

  • 毎日の作業を押さえる 繰り返す作業と、そのたびに生じる手間を整理します。
  • 間が空く利用も含める たまに使う場合は、どこから作業を始め、次に何をするかを判断できるかも確認対象にします。
  • 決定と利用を分ける 購入の判断と操作の評価を区別し、実際に使う人の確認が必要か決めます。

使う人ごとの確認範囲

使う人確かめること注意
毎日使う人繰り返す作業で手間になる箇所を整理します。操作に慣れていることだけで判断しません。
たまに使う人間が空いても手順を判断できるかを見ます。毎日使う人の評価で代用しません。
購入を決める人自分でも使うか、誰の評価を判断に用いるかを整理します。購入への賛同を操作の評価と混同しません。
表は編集部作成の例です。役職名だけでなく、実際に担当する作業を記録します。

確認する作業の順番は、迷った場合の影響で分かれる

すべての操作を同じ重さで扱うと、相手が特に困りたくない場面が埋もれます。迷ったときに仕事が止まる箇所から、確認する順番を決めます。

  • 設定後の影響を見る 最初の設定では、後の作業に影響する選択と、後から変更できるかを聞き取ります。
  • 入力中の判断を探す 日々の入力では、何を選ぶか、どこまで入力するかで迷いたくない場面を整理します。
  • 確認と修正を含める 入力後に内容を確かめる場面と、誤りを直す場面も確認対象に含めます。

迷いたくない場面の聞き取り項目

作業の場面聞くこと注意
最初の設定迷いたくない選択と、後の仕事への影響を聞き取ります。設定全体をまとめて扱わず、選択する箇所を分けます。
日々の入力入力内容や進め方の判断で止まりたくない箇所を聞き取ります。頻度だけでなく、止まった場合の影響も見ます。
確認や修正確認対象の見つけ方と、修正時に困りたくない点を聞き取ります。入力を終えた時点で確認を打ち切りません。
表は編集部作成の例です。聞き取り項目を示しており、質問文の例ではありません。

過去の不満は、出来事と原因の推測を分けて聞くことになる

過去の不満は、今回避けたい状況を知る手がかりになります。ただし、不満の内容だけで原因を決めず、当時の作業と起きたことを分けて整理します。

  • 起きたことを残す 何をしようとして、どこで進めなくなったかを整理します。感想と出来事を分けます。
  • 原因を決めつけない 選択肢を区別できなかった、社内の承認を待ったなど、原因の候補を分け、推測であることを残します。
  • 今回の確認に移す 今回も同じ作業や条件があるかを見て、避けたい状況を確認項目に加えます。

過去の経験を今回の確認に使う整理

場面すること注意
困った経験の整理作業の目的と、実際に止まった箇所を分けて残します。商品全体への感想だけで終えません。
原因の整理商品の操作が原因か、社内の進め方が原因かを分けます。確認できていない原因は推測と記します。
今回への反映同じ条件があるかを見て、確認する内容を決めます。過去の不満が今回も起きるとは断定しません。
表は編集部作成の例です。操作中の手助けではなく、商談で整理する内容を示しています。

確認方法で、使いやすさを判断できる範囲が違う

説明を見て理解できることと、自分で作業を進められることは、確かめる方法が違います。相手と決めたい判断に合わせて方法を選び、その方法で分かる範囲を明記します。

  • 見て分かる範囲を示す 画面を見せる場合は、情報の配置や作業の流れについて、何を判断するか決めます。
  • 操作する範囲を決める 相手に操作してもらう場合は、対象の作業と完了の状態を先に絞ります。
  • 手順書の役割を分ける 手順書では、必要な手順を探して理解できるかを見ます。操作の成否とは分けて残します。

確認方法と判断できる範囲

方法分かること注意
画面を見せる配置や作業の流れが要望に合うかを検討します。見て理解したことを、操作できたことに置き換えません。
相手が操作する対象の作業を進められるかを確認します。説明を受けた範囲など、確認時の条件を残します。
手順書を使う必要な手順を探し、内容を理解できるかを見ます。読めたことだけで、実際の操作まで判断しません。
表は編集部作成の例です。確認していない範囲は、判断を保留します。

機能が多くても、必要な作業がしやすいとは限らない

機能の多さは、対応できる作業を広げる一方で、選ぶ負担を増やす場合があります。できることの説明と、相手が迷わず進められるかの確認を分けます。

  • 必要な機能から示す 相手が行う作業に必要な機能から説明し、その作業の進め方を示します。
  • 使わない機能も扱う 使わない機能が操作中に現れるかを整理し、選ぶ項目や表示を減らせるか確認します。
  • 利点と負担を併記する 対応できる作業が増える利点と、判断する箇所が増える負担を別々に説明します。

機能の説明と使いやすさの確認

場面すること避けること
機能を紹介する相手の作業に必要な機能と、その使い道を示します。機能数だけで使いやすさを説明しません。
使わない機能がある表示や選択に影響するかを確認します。非表示にできるか未確認のまま約束しません。
機能を比較するできる作業と、操作中に必要な判断を分けて比べます。多機能な方が相手に向くと決めつけません。
表は編集部作成の例です。表示や設定を変えられるかは、商品ごとに確認が必要です。

使いやすさの判断には、相手と決めた基準が必要だ

作業が終わっても、相手が避けたかった迷いが残る場合があります。完了の状態に加え、迷いたくない箇所で何ができればよいかを先に決めます。

  • 達成する状態を決める 作業の完了と、迷いたくない箇所で求める状態を、誰が見ても分かる形で記します。
  • 判断する人を決める 実際に使う人の評価を誰が確認し、商談での判断にどう用いるかを決めます。
  • 判断の時点を決める どの作業をどの条件で確かめた後に判断するかを決め、確認途中の感想と分けます。

相手と合意する判断基準

決めること方法注意
達成する状態修正する箇所を見つけ、修正と修正後の確認を終えられるかで判断します。完了だけでなく、避けたい迷いも基準に含めます。
判断する人使う人が評価し、購入を決める人がその評価を確認する、という役割を決めます。誰の評価か分からないまま合意済みにしません。
判断する時点決めた条件で対象の作業を終えた後に評価します。基準を変える場合は、相手と改めて合意します。
表は編集部作成の例です。基準は相手の作業に合わせ、確認前に合意します。

提案に書く提供条件は、できた作業と残った迷いで分かれる

確認結果は、できた作業と迷いが残った作業を分けて提案に反映します。補う方法が必要な場合は、その方法と、効果をまだ確かめていない範囲も記します。

  • できた条件を残す 誰が、どの条件で、何を終えられたかを書き、確認済みの範囲を示します。
  • 残った迷いを示す 迷った箇所と判断基準を照らし合わせ、購入の判断に影響する点を整理します。
  • 補う方法に条件を書く 設定変更などで補えるかを確認し、必要な準備と追加確認の内容を提案に書きます。

確認結果から提案に書く内容

場面すること注意
基準を満たしたできた作業と、確認時の条件を提案に記します。別の人や別の作業にも結果を広げません。
迷いが残った迷った箇所と、基準に照らした結果を記します。作業が終わったことだけで問題なしとしません。
補う方法が必要設定の変更など補う方法と、その後に確かめる内容を記します。方法を挙げただけで解消済みにしません。
表は編集部作成の例です。補う方法の効果は、確かめた後に結果として記録します。

要望と結果を分けた記録で、未確認の範囲が分かる

要望、営業側の解釈、確認結果を混ぜると、どこまで確かめたかが分からなくなります。元の言葉から提案への反映までを、同じ作業についてたどれる形で残します。

  • 元の言葉を残す 要望の言葉と、作業に置き換えた内容を別の欄に書き、解釈の違いを確認できるようにします。
  • 結果に条件を添える 使った人、確認方法、判断基準を結果と一緒に残し、感想だけの記録を避けます。
  • 未確認も明記する 未確認の内容と次に確かめることを書き、提案を更新した場合は記録にも反映します。

後から判断の根拠を確認できる記録

記録項目書くこと理由
要望の言葉相手が使った表現を残します。作業への置き換えが意図と合うか確認できます。
置き換えた作業対象と、完了させたい状態を書きます。何について判断したかが分かります。
使う人と条件利用する人と、確認時の条件を書きます。結果が当てはまる範囲が分かります。
方法と判断基準確認方法と、事前に合意した基準を書きます。何を根拠に判断したかが分かります。
確かめた結果できた作業、残った迷い、未確認事項を分けます。確認済みの範囲が分かります。
提案への反映提案に加えた条件と、追加確認の内容を書きます。結果をどう扱ったかが分かります。
表は編集部作成の例です。記録を更新した日付も残します。

作業ごとの確認表で、判断に足りない内容が分かる

要望を作業に置き換えたら、確認前の合意から提案への反映までを記入します。作業ごとに表を分け、未確認の欄には未確認と記して、判断に足りない内容を残します。

  • 確認前に基準を書く 要望、作業、使う人、迷いたくない場面を記入し、方法と判断基準を相手と決めます。
  • 確認後に結果を書く できたことと残った迷いを分け、確認時の条件も結果の欄に記します。
  • 提案と記録先を埋める 提案に反映する条件と追加確認を書くとともに、共有する記録の保存先を記します。

営業先を絞って実施を依頼する流れ

確認項目記入欄確認項目記入欄
相手の要望の言葉判断の基準
置き換えた作業確かめた結果
使う人提案への反映
迷いたくない場面記録先
確かめる方法
表は編集部作成の例です。判断する人と時点は判断の基準の欄に、過去の経験は迷いたくない場面の欄に記します。