数量の意味は数える対象と含める範囲によって変わる

会社や申請という同じ言葉でも、数える範囲が同じとは限りません。この資料では、商談で使う数量の意味を確認し、提案書に残す方法を示します。

  • 何を数えるかが決まる 相手の業務と商品の説明について、数える対象と含める範囲を言葉にします。
  • 違いの伝え方が決まる 分ける条件とまとめる条件を示し、数え方が違うときの説明を決めます。
  • 確認して残す内容が決まる 図を使い、相手に自分の言葉で言い換えてもらって理解を確かめ、単位の違いを確認表と提案書に残します。

数量の説明には何を含めて数えるかを示す必要がある

単位の名前だけでは、何を含めて数えたかが伝わりません。数える対象、含める範囲、含めないものを続けて説明します。

  • 対象を言葉にする 申請を数えると言うだけでなく、何をもって一件の申請と区切るかを説明します。
  • 範囲の境界を示す 申請に添えた書類や、その後の確認作業を同じまとまりに含むかを示します。
  • 含めないものを示す 別に数える対象と、集計から外す対象を区別して伝えます。

数える対象の説明例

示すこと方法注意
数える対象一件の申請をどこで区切るかを伝えます。申請という名前だけで終えません。
含める範囲添付書類は申請に含めると伝えます。書類も別に数えると誤解されないようにします。
含めないもの確認作業は申請に含めず、別に数えると伝えます。別集計か集計対象外かを明記します。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

普段の報告や集計の区切りを聞くと相手の単位が分かる

業務で使う単位は、報告や集計の区切りと結び付いています。普段の数え方を聞き、部署によって違う場合も確認します。

  • 普段の言い方を聞く 日々の報告で何をひとまとまりとして数えているかを聞き、対象を説明してもらいます。
  • 集計の区切りを聞く 受付時と完了時のどちらで集計に入れるか、差し戻して再提出された申請を改めて数えるかを聞きます。
  • 部署ごとの差を聞く 受付側と作業側で数える対象が違う場合は、今回の商談で説明に使う部署とその数え方を決めます。

業務で使う単位の聞き方

聞くこと確かめること注意
普段の単位報告で数えている対象と範囲を聞きます。呼び名だけで意味を判断しません。
集計の区切り集計に入れる時点と再計上の条件を聞きます。数える対象と集計時点を混同しません。
部署の違い部署ごとに何を別扱いにするかを聞きます。商談相手の説明を全社共通とみなしません。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

商品の単位は相手の業務の単位とは限らない

商品の説明で数える対象と、相手が業務で数える対象は別々に説明する必要があります。対象の中身を比べてから、対応する範囲を示します。

  • 商品の対象を示す 商品で処理と呼ぶ対象について、どの作業を一件の処理として数えるかを説明します。
  • 対応する範囲を示す 相手の一件の申請に伴う作業のうち、商品のどの処理が対応するかを示します。
  • 対応しない点を残す 商品で数えない作業は対象外と示し、対応が未確認の対象は未確認として残します。

商品の単位を説明する例

区分すること注意
商品の対象確認作業の一区切りを一件の処理として示します。相手の申請と同じ意味だと説明しません。
対応する範囲申請に伴う確認作業のうち、商品の処理に当たる作業を示します。対応の判断に使った条件も添えます。
対応しない範囲申請に含まれる連絡作業は対象外と示します。対象外の作業まで含むように見せません。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

同じ単位名でも含まれる範囲は同じとは限らない

言葉が一致していても、数量をそのまま比べられるとは限りません。その言葉に何を含め、何を別扱いにするかを並べて確認します。

  • 会社と拠点を分ける 会社全体を指すのか、業務を行う拠点ごとを指すのかを聞きます。
  • 申請と処理を分ける 提出された申請のまとまりと、申請に伴う作業のまとまりを区別します。
  • まとまりの中身を聞く 案件などの単位名に、付随する作業や再提出を含めるかを聞きます。

同じ言葉で範囲が違う例

言葉違い得る範囲確かめ方
会社集計上、会社全体を一つと数える場合と、拠点ごとに数える場合があります。別の拠点を同じまとまりに含むか聞きます。
申請提出のまとまりを指す場合と、確認作業まで含む場合があります。申請に伴う確認作業を申請の件数に含めるかを聞きます。
処理個別の作業を指す場合と、一連の作業を指す場合があります。途中の作業を別に数えるか聞きます。
案件依頼だけを指す場合と、再提出や付随作業を含む場合があります。同じ案件として扱う範囲を聞きます。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

対象のまとまりは分ける条件とまとめる条件で分かれる

数える対象の名前が決まっても、区切り方が曖昧だと数え方は変わります。分ける条件とまとめる条件を、並べて示します。

  • 分ける条件を示す 提出先や依頼内容が異なる場合など、別のまとまりとして数える条件を書きます。
  • まとめる条件を示す 同じ依頼への補足書類など、元のまとまりに含める条件を書きます。
  • 判断できない対象を残す 分ける条件とまとめる条件の両方に当てはまる対象は確認待ちとし、確認先と、回答までの集計上の扱いを決めます。

分ける条件とまとめる条件の例

条件示し方注意
分ける条件提出先が異なる申請は別に数えます。分ける判断に使う違いを明記します。
まとめる条件同じ依頼への補足書類は元の申請に含めます。内容が変わった場合も含むか確認します。
判断が保留依頼内容が変わった補足書類は確認待ちとします。確認先と集計上の仮の扱いを残します。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

相手の単位への言い換えは数え方が同じ範囲に限られる

相手が使う単位への言い換えは、数える対象と区切りが同じだと確認できた場合に使えます。言い換えられない部分があるときは、商品の単位も示します。

  • 対応する範囲で言い換える 対象と区切りが同じだと確認できた範囲では、相手の単位を使って説明します。
  • 商品の単位を説明する 相手の単位に言い換えられない範囲では、商品が数える対象と境界を説明します。
  • 違う単位を並べる 対応が部分的な場合は両方の単位を並べ、重なる範囲と対応しない範囲を添えます。

対応関係に応じた伝え方

伝え方向く場合注意
相手の単位で話す対象と区切りの対応を確認できています。言い換えが成り立つ条件を省きません。
商品の単位で話す相手の単位に言い換えられない範囲があります。相手の業務のどこに当たるかも添えます。
両方を並べる範囲が部分的に重なるか、対応しません。根拠のない換算や同じ意味への置き換えをしません。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

枠と線で示すと数える範囲の違いを伝えることができる

言葉だけで境界が伝わりにくいときは、対象を囲んで示します。相手の業務と商品の対象を並べ、対応する部分だけを線で結びます。

  • まとまりを囲む 同じ対象として数えるものを枠で囲み、枠に単位名と含む範囲を書きます。
  • 対応する対象を結ぶ 枠の中身を比べ、対応が確認できた対象を線で結びます。
  • 枠の外も説明する 数える範囲に含めない対象は枠の外に置き、対象外なのか、対応が未確認なのかを別の言葉で添えます。

対象と対応を図にする方法

図の方法向く場合注意
枠で囲む申請に書類を含むなど、まとまりを示したい枠が同じ対象として数える範囲を表すと書き添えます。
線で結ぶ相手の作業と商品の処理の対応を示したい線の意味を明記し、作業の順序と混同させません。
枠の外に置く数える範囲に含めない作業を示したい対象外と未確認を異なる言葉で表示します。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

うなずきだけでは単位の理解が一致したとは限らない

説明に賛同があっても、対象の境界まで伝わったかは分かりません。普段の業務を例に、どこで分けて数えるかを話してもらいます。

  • 言い換えてもらう 社内で説明するなら何を数えると伝えるかを聞き、対象と範囲を確認します。
  • 業務に当てはめてもらう 普段扱う申請などを挙げてもらい、まとめる対象と別に数える対象を聞きます。
  • 迷う対象を聞く 判断に迷う場面を聞き、説明の修正が必要な点と、追加確認が必要な点を分けます。

単位の理解を確かめる方法

確かめ方確かめることずれていたとき
言い換えを聞く数える対象と含む範囲が伝わっているか単位名を繰り返さず、対象の中身を説明し直します。
業務に当てはめる普段の対象を同じ条件で分けられるか判断が分かれた条件を図に追記します。
迷う場面を聞く未確認の対象や条件が残っていないか確認先を決め、回答後に説明を更新します。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

提案書の数量には単位の定義を添える必要がある

商談中に確認できても、提案書の単位名だけでは違いが伝わりません。数量を示す箇所に対象と範囲を添え、詳しい対応関係の記録先も示します。

  • 単位を分けて記録する 相手の業務の単位と商品の単位を分け、それぞれが数える対象を書きます。
  • 対応する条件を残す 分ける条件、まとめる条件、対応しない点を記録し、どこまで確認できたかを添えます。
  • 数量の近くに定義を書く 提案書では数量の近くに短い定義を置き、詳しい説明や未確認事項の記録先を示します。

提案書に引き継ぐ記録

記録項目書くこと理由
相手の単位相手が使う言葉と業務で数える範囲を書きます。商談時の意味を後から確認できます。
商品の単位商品が数える対象と含めない対象を書きます。商品が扱う範囲を読み違えずに済みます。
区切りの条件分ける条件とまとめる条件を書きます。同じ性質の別の対象にも同じ判断を使えます。
対応関係対応する範囲と対応しない点を書きます。異なる単位を同じ意味で扱わずに済みます。
確認の状態確認できた内容と残る疑問を書きます。未確認の条件を確定事項と取り違えずに済みます。
提案書への反映数量の近くに定義と詳細の記録先を書きます。提案書だけを読む人も根拠をたどれます。
表は編集部作成の例です。登場する業務や商品は架空です。

確認表を書くと未確認の範囲と確認先が分かる

商談で聞いた内容を確認表にまとめ、説明前と提案書を渡す前に見直します。分からない項目には未確認と書き、確認先も添えます。

  • 範囲を並べて比べる 相手の業務で数える範囲と商品で数える範囲を別の欄に書き、言葉が同じでも中身が違う箇所を探します。
  • 理解した内容を残す 相手が言い換えた内容と残る疑問を書き、了承の一言だけで確認済みにしません。
  • 提案書の記録先を示す 単位の説明を反映した箇所を記録し、条件が変わったときに見直せるようにします。

数量の単位の確認表

確認項目記入欄
商談と言葉商談の日時と相手:/相手が使う言葉:
数える範囲相手の業務で数える範囲:/商品で数える範囲:
分ける条件分ける条件:
まとめる条件まとめる条件:
対応と理解対応しない点:/相手が言い換えた内容:/未確認の点と確認先:
記録先提案書の記載箇所と詳しい記録の保存先:
確認表は編集部作成の記入欄です。未確認の項目には確認先も記入します。