編集用データは目的と変更範囲を決めて渡す

編集できる形でほしいと頼まれたら、まず使い道を確かめます。相手が使いやすく、自社の説明も正しく残る渡し方を決めます。

  • 編集の目的を確かめる どこを何のために編集したいのかを聞き、必要な範囲を決めます。
  • 渡す形式と範囲を決める 相手が変更してよい部分と、内容を変えずに使ってもらう自社の説明を分け、営業責任者と渡し方を決めます。
  • 変更後の扱いを決める 変更した内容を自社の説明と区別する方法を伝え、渡した版と条件を記録します。

編集用データには変更範囲と版を示す

編集できる形で渡すと、機能や条件の説明まで変更されることがあります。変更範囲と元の版が分からないと、自社が内容を確認した説明と、相手が変えた説明の区別が付かなくなります。

  • 説明の書換えに気づける形にする 内容を変えずに使ってもらう箇所を示し、相手の追記と区別できるようにします。
  • 古い版の使用を防ぐ 元の版と日付を示し、自社が資料を更新したときは最新版を送り、差し替える箇所を伝えます。
  • 変更箇所を残してもらう 相手が加えた説明には印を付けるなど、元の内容との違いが分かる方法を決めます。

渡し方によって起きること

取りがちな対応起きること防ぎ方
全体を渡す機能や条件まで書き換わることがあります。変更してよい範囲を指定します。
版を示さない更新前の説明が使われ続けることがあります。元の版と日付を示します。
変更を任せるどこが相手の説明か分からなくなることがあります。追記や変更が分かる表示を頼みます。
表は編集部作成の例です。

編集したい箇所と使う場面を確かめる

編集できる形が必要な理由は、依頼だけでは分かりません。使う場面と編集したい箇所を聞くと、全体を渡す必要があるか判断できます。

  • 使う場面を聞く 誰が読み、どの判断に使う資料なのかを確かめます。
  • 編集する箇所を聞く 文章の変更、配置の調整、抜粋、追記のどれが必要かを聞きます。
  • 必要な範囲を絞る 目的を満たせる範囲を考え、必要な部分だけ渡せるか検討します。

目的ごとの確認と対応

目的の型確かめること対応の方向
社内資料への転記どの説明をどこへ転記するか。説明と前提をまとめて渡します。
様式の変更配置だけか、文章も変えるか。配置の変更範囲を決め、文章の変更は確認を受けます。
一部の抜粋どの部分を誰に見せるか。必要な補足を含めて抜き出します。
判断の追記どこに相手の意見を加えるか。相手の判断と分かる欄を設けます。
表は編集部作成の例です。

相手の記載と自社の説明を分ける

相手の業務に関する記載と、自社が説明する機能や条件では、変更の扱いが違います。ページ単位で分けにくい場合は、欄や文章ごとに指定します。

  • 相手の記載を分ける 相手の部署名や業務手順など、相手が更新する部分を指定します。
  • 機能と条件を残す 機能や提供条件は自社の説明として残し、変更の希望は確認窓口で受けます。
  • 自社名の扱いを決める 相手の追記まで自社の説明に見えないよう、自社名や連絡先を置く範囲を決めます。

記載ごとの変更の扱い

記載の区分変更してよいか理由
相手の業務指定した範囲で変更してもらいます。相手が把握する実情を反映するため。
商品の機能相手は変更せず、希望を自社へ伝えてもらいます。実際に提供する機能と一致させるため。
提供条件相手は変更せず、希望を自社へ伝えてもらいます。前提や対象範囲を変えないため。
自社名・連絡先掲載位置や用途を変える前に自社へ確認してもらいます。自社が説明する範囲を明確にするため。
表は編集部作成の例です。

渡す形式は相手の編集目的で決める

全体を編集できる形にしなくても、相手の目的を満たせる場合があります。必要な作業に合わせて、形式と渡す範囲を選びます。

  • 必要な編集を可能にする 文章や配置を変える必要がある部分には、編集できる形式を検討します。
  • 残す説明を分けて渡す 内容を変えずに使ってもらう部分は、編集できない形式で分けて渡す方法もあります。
  • 抜粋には前提を添える 必要な部分だけ渡す場合も、意味が変わらないよう適用条件や補足を含めます。

目的に合わせた渡し方

渡し方向いている目的注意
全体を編集できる形式全体の配置を組み替えます。編集できる形式でも変更範囲は指定します。
編集できない形式元の説明をそのまま共有します。相手が別の資料に書き写した後の変更は防げません。
一部だけ編集できる形式指定した欄へ相手の情報を加えます。相手が編集する欄と、変えずに使ってもらう説明を区別して示します。
必要な部分の抜粋必要な説明を社内資料へ取り込みます。抜粋に必要な前提を含め、形式も選びます。
表は編集部作成の例です。

自社の説明として残す部分の扱いを伝える

変更範囲を決めても、相手に伝わらなければ、相手が編集するときの判断に使われません。残す箇所、変更後の扱い、確認窓口を渡す際に伝えます。

  • 残す箇所を示す ページや欄を指定し、変更しないでほしい文章と、その説明に必要な前提を示します。
  • 変更後の扱いを伝える 自社が確認していない変更箇所は自社の説明として扱わないことを伝え、相手による変更と分かる表示を依頼します。
  • 確認窓口を知らせる 機能や条件を変更したい場合に、どこへ何を連絡すればよいかを伝えます。

渡す際に共有する内容

伝えること内容注意
残す箇所自社の説明として維持する部分を指定します。資料全体への曖昧な指定を避けます。
変更後の扱い自社が確認していない変更は、自社の説明として扱いません。変更した箇所と編集した側を表示してもらいます。
確認窓口連絡先と、確認に必要な情報を示します。変更箇所と使う目的を添えてもらいます。
表は編集部作成の例です。

渡す形式と範囲は営業責任者と決める

相手の希望と自社の決まりを照らし合わせ、渡す形式と範囲を決めます。そのまま渡せない場合も、目的を満たす代わりの案を検討します。

  • 判断に必要な情報を出す 編集の目的、対象箇所、読む相手、希望する形式をまとめて相談します。
  • 自社の決まりを確かめる 共有できる範囲や承認の手順を確認し、例外が必要な箇所を明らかにします。
  • 代わりの渡し方を用意する 必要部分の抜粋や自社での修正など、編集用データを渡さずに済む方法も検討します。

営業担当者と営業責任者の役割

場面営業担当者がすること営業責任者が判断すること
通常の依頼目的と変更箇所を整理します。自社の決まりに沿う形式と範囲を決めます。
機能や条件の変更変更の理由と希望内容を聞きます。自社で修正して渡せるか決めます。
共有先が広い読む部署や社外共有の有無を聞きます。共有先を踏まえて渡す範囲を決めます。
全体は渡せない抜粋や一部編集の案を用意します。目的を満たす代わりの案を選びます。
表は編集部作成の例です。

渡す中身を決めた範囲と照合する

渡す前には、営業責任者と決めた範囲に中身が収まっているか確かめます。編集用として渡す理由のない記載を除き、基準となる版を明示します。

  • 目的に不要な情報を除く 今回の編集に関係しない社内向けの記載や、他社に関する情報を渡す範囲から外します。
  • 検討中の説明を除く 未確定の機能や条件が、提供する内容として編集・転用されないようにします。
  • 渡す版を明示する どの版を編集の基準にするかが分かるよう、版と日付を付けます。

編集用として渡す内容の点検

点検項目確かめること対応
無関係な情報相手の編集目的に必要な記載か。不要な社内向け情報を範囲から外します。
他社の情報別の商談先の事情が含まれていないか。他社固有の記載を除きます。
作業中の記載検討中の内容が説明に混ざっていないか。未確定の記載を除いてから、渡す版を確定します。
版と日付編集の基準となる版を特定できるか。渡す版の表示と日付を付けます。
表は編集部作成の例です。

渡した版と条件を同じ記録に残す

変更後の説明について相談されたときは、渡した時点の内容が基準になります。元の資料と、誰にどの範囲をどの条件で渡したかを一緒に残します。

  • 元の資料を保存する 渡した時点の資料を保存し、後の更新で上書きしないようにします。
  • 形式と範囲を記録する 編集できる箇所と、渡したページや欄を具体的に記録します。
  • 伝えた条件を残す 変更後の表示方法や確認窓口など、相手に伝えた内容を元の版と対応させて残します。

受け渡しの記録項目

記録項目書くこと
渡した日実際に渡した日を記入します。
版渡した資料の版と、保存した場所を記入します。
形式渡したファイルの形式と、編集を認めた範囲を記入します。
範囲渡したページや欄と、編集を認めた箇所を記入します。
伝えた条件残す説明、変更後の表示方法、確認窓口を記入します。
相手の担当者受け取った人の氏名と部署を記入します。
表は編集部作成の例です。

変更された資料には確認した箇所を示して回答する

相手から変更後の資料を示されたら、渡した版と条件を基準に対応します。回答するときは、自社が内容を確認した箇所がどこかを伝えます。

  • 元の説明を基準にする 機能や条件が変わっていたら、渡した版の説明と照らして違いを示します。
  • 確認範囲を明らかにする 相手に、確認を求める箇所と使う目的を聞きます。回答には、自社が確認した箇所を明記します。
  • 訂正か表示変更を提案する 誤った説明は訂正を提案し、相手の判断は相手が加えた内容と分かる表示を頼みます。

変更された説明への対応

場面することしないこと
自社説明との違い元の説明と違う箇所を確かめ、誤りがあれば訂正を提案します。変更された説明を黙って了承しません。
確認の依頼対象箇所を確かめ、確認した範囲を回答します。資料全体を承認したように答えません。
相手の判断の追記相手の判断と分かる表示を頼みます。自社の見解として扱いません。
既に共有されている誤りがあれば共有先を聞き、相手から訂正を連絡してもらいます。手元の修正だけで対応を終えません。
表は編集部作成の例です。

渡す前の判断と記録を確認表に書く

今回の依頼について、目的から記録までを確認表に書き込みます。渡す前に決める欄が埋まっていなければ、相手や営業責任者に確認してから渡します。

  • 箇所を具体的に書く 変更してよい部分と残す部分を、ページや欄が分かるように記入します。
  • 判断の結果を残す 決めた形式と範囲に加え、渡せない場合は代わりの案も記入します。
  • 渡した後に受け渡しの記録を書く 実際に渡した日と相手、版、伝えた条件を追記し、元の資料と一緒に保存します。

編集用データを渡すときの確認表

確認項目書き込む内容記入欄
編集の目的と箇所使う目的、読む相手、編集するページや欄を書きます。
変更する部分変更してよい部分と、自社の説明として残す部分を書きます。
渡す形式と範囲編集できる範囲、渡す形式、対象ページや欄を書きます。
伝える条件残す箇所、変更後の表示方法、確認窓口を書きます。
営業責任者の判断判断した人、決定内容、必要なら代わりの案を書きます。
点検と記録除外した記載、渡した日・版・相手、条件の記録先を書きます。
表は編集部作成の例です。