戻った見本が次の商談で使えるとは限らない

本体が戻っても、付属品や設定によっては次の商談で使えません。持ち出す前から返却後まで、何を記録し、誰が再び使えると判断する担当かを決めます。

  • 一式と見分け方を決める 共用する見本の一式と、似た見本を見分ける方法を決めます。
  • 持ち出し前後の記録を決める 所在と商談に合う仕様を確認し、使用前の状態と使用後の変更を記録する方法を決めます。
  • 返却後の扱いを決める 返却時の照合方法、確認が必要な見本の置き場、再び使えるかを判断する人を決めます。

一式を決めて初めて返却の確認が済む

本体だけを見ても、説明や実演に必要なものが戻ったかは判断できません。本体・付属品・資料のどこまでを一式として扱うか、先に書き出します。

  • 本体を特定する 商品名に加え、仕様や識別表示を記録します。同じ商品でも、別の本体と区別できる書き方にします。
  • 付属品の範囲を決める 常に付けるものと、商談によって追加するものを分けます。追加品も持ち出し時に記録します。
  • 説明用の資料も含める 説明や実演に必要な資料と、その版を決めます。本体と組み合わせて使えるかも確認します。

一式の決め方

一式の要素決めること注意
本体名前と仕様を記録し、識別表示を決めます。商品名だけで同じ見本と判断しません。
付属品品名と必要な数量を書きます。商談に合わせた追加品も記録します。
説明用の資料必要な資料名と版を決めます。本体の仕様と説明が合うかを見ます。
表は編集部作成の架空の例です。商品に応じて、自社で共用する一式を書き出します。

見た目が同じでも同じ説明に使えるとは限らない

似た外観でも、仕様や説明できる内容が違うことがあります。商品名だけに頼らず、現物と管理表で同じ識別表示を使います。

  • 仕様の違いを示す 説明できる機能や使える条件の違いを表示します。持ち出すときに読める位置へ付けます。
  • 現物と記録を結ぶ 本体とケース、管理表に同じ識別表示を付けます。ケースだけが入れ替わっても本体で確認できます。
  • 改訂の違いを残す 外観で分からない改訂は、改訂の名称や変更内容を記録します。見本と説明資料の組み合わせも記載します。

似た見本の区別

似る場面見分ける方法記録
同商品の別仕様仕様名を本体に表示します。仕様ごとに説明できる内容を書きます。
同じ外観の別商品商品名と固有の識別表示を付けます。現物と同じ識別表示を書きます。
改訂前後の見本改訂の名称を本体や添付票に表示します。変更内容と対応する資料を書きます。
表は編集部作成の例です。色だけに頼らず、文字でも区別できる表示にします。

保管場所の記録だけで現在の所在が分かるとは限らない

いつもの棚に見本がなければ、持ち出し中なのか、確認のため移動したのかを調べます。現在の置き場所と、持ち出している人を記録します。

  • 棚と記録を照合する 管理表の保管場所で現物を確認します。見当たらないときは、所在を確認できるまで持ち出しを決めません。
  • 持ち出し中を示す 使用する人と見本を返す予定を記録します。予定が変わったときも更新し、次の使用予定と重ならないかを見ます。
  • 確認中の場所も残す 点検や設定確認で移動した場所も記録します。確認中という表示だけで、置き場所を省かないようにします。

所在の確認と対応

所在の状態確かめること次にすること
保管場所にある識別表示が管理表と合うかを見ます。今回の商談で使えるかを確認します。
持ち出し中使用している人と見本を返す予定を聞きます。次の持ち出し予定を調整します。
確認中現物の場所と確認している人を調べます。使用できると判断されるまで待ちます。
表は編集部作成の例です。現物を確認できない場合は、所在未確認と記録します。

使える見本が今回の商談に合うとは限らない

動作する見本でも、説明したい仕様や実演の条件に合うとは限りません。今回見せる内容から、必要な仕様・設定・付属品を確認します。

  • 見せる内容から選ぶ 商談で説明する仕様を先に書きます。その仕様を示せる見本か、識別表示と記録で照合します。
  • 実演する条件を見る 使う場所や接続方法に合う設定かを確認します。変更が必要なら、持ち出す前に実演できるかを試します。
  • 必要な付属品を選ぶ 今回の実演に必要な付属品を確認します。不足があれば、別の見本や説明方法を検討します。

今回の商談との照合

確かめること合わないとき記録
仕様説明したい仕様の見本を選び直します。今回見せる仕様を書きます。
設定変更できるか確認し、実演を試します。今回使う設定を書きます。
付属品必要品を用意するか、説明方法を変えます。追加して持ち出す品を書きます。
表は編集部作成の例です。使える状態かどうかと、今回の商談に合うかどうかは別に確認します。

使用後の変化を知るには持ち出し前の記録が必要だ

使用後の状態だけでは、何が変わったかを判断できません。設定・付属品・使えない箇所を、持ち出す前の状態として残します。

  • 設定を具体的に書く 動作モードや接続先など、実演に関わる設定を記録します。正常という言葉だけでは、戻す状態が分かりません。
  • 付属品を記録する 実際に持ち出す品名と数量を書きます。写真を使う場合も、写っている品を文字で特定できるようにします。
  • 使えない箇所を書く 動かないとだけ書かず、どの操作や箇所が使えないかを残します。今回の実演への影響も記録します。

持ち出し前の記録

記録項目書くこと理由
設定表示言語、接続先、実演で使う動作の設定を書きます。使用後に設定の変化を比較できます。
付属品接続用ケーブル1本、専用台1台のように品名と数量を書きます。返却時に現物と照合できます。
使えない箇所音声は出ないが、画面の実演はできると書きます。実演できる範囲を判断できます。
表は編集部作成の例です。今回の説明に支障がある場合は、その見本の持ち出しを見直します。

使用後の設定と登録した情報は持ち出し前と比べると変化が分かる

実演中に変えた設定や登録した情報は、外観からは分からないことがあります。持ち出し前の記録と比べ、変更を残してよいか、戻す必要があるかを確認します。

  • 変更した設定を見る 変更した箇所と現在の設定を書きます。元に戻した場合も、戻した後に実演できるかを確認します。
  • 登録した情報を見る 実演中に登録した情報を確認します。残してよい情報かを判断し、不要な情報は決めた方法で消します。
  • 消した情報も伝える 実演中に消したり上書きしたりした情報を記録します。戻し方が分からない場合は、確認中として引き継ぎます。

変更内容の確認

変えたもの確かめること戻し方
設定持ち出し前と異なる設定を見ます。残すと決めた変更以外は決めた設定へ戻し、動作を確認します。
登録した情報実演中に登録した情報を見ます。残す必要がなければ、決めた方法で消します。
消した情報消した範囲と上書きした範囲を見ます。保存済みの元データから戻せるか確認します。
表は編集部作成の例です。戻せたか判断できない場合は、使える状態と記録しません。

本体の返却だけでは一式が戻ったとは限らない

ケースが戻っていても、中身が持ち出したときと同じとは限りません。一式の一覧と持ち出し時の追加品を、返却された現物と照合します。

  • 本体の表示を読む 似た見本との入れ替わりがないか、識別表示を確認します。外観だけで返却済みにしないようにします。
  • 付属品を取り出す ケースの中を見て、品名と数量を照合します。持ち出し時に追加した品も、返却されたかを確認します。
  • 資料の版を照合する 資料があるかだけでなく、資料の版と、説明に要るページがそろっているかを確認します。不足や差し替えがあれば、照合結果に残します。

返却された一式の照合

照合する要素確かめること足りないとき
本体持ち出した本体の識別表示と照合します。使用した人に所在を確認し、不足を記録します。
付属品品名・数量と追加品を照合します。不足品を特定し、確認中として扱います。
資料資料名と版、説明に要るページを照合します。対応する資料を用意し、再度照合します。
表は編集部作成の例です。一式が戻ったことと、再び使えることは分けて記録します。

確認中の見本は置き場所と表示で分ける必要がある

確認が必要な見本が使える見本と混ざると、次の持ち出し時に見落とすおそれがあります。置き場所と表示の両方で、確認中だと分かるようにします。

  • 確認用の場所を決める 返却後に確認が必要な見本は、確認用の棚や区画へ置きます。管理表にも移動先を記録します。
  • 確認する理由を書く 確認中という表示に、状態不明・付属品不足・設定未復帰などの理由を添えます。確認する人も書きます。
  • 判断後に表示を変える 必要な確認が終わり、再使用の判断が出てから、使えるか使えないかに応じて表示と置き場所を変え、管理表も更新します。

確認が必要な見本の扱い

状態扱い表示の仕方
状態が不明確認用の場所で保管し、動作を確認します。確認中とし、未確認の箇所を書きます。
付属品が不足不足品がそろうまで分けて置きます。不足している品名を書きます。
設定が未復帰設定を戻し、実演できるか確認します。戻っていない設定を書きます。
表は編集部作成の例です。場所を分けにくい場合は、区画と文字の表示で区別します。

再び使えるかは決めた基準と判断する人で決まる

返却した人の確認だけで、次に使えるか決めにくい場合があります。再使用を判断する人と基準、判断が出るまでの扱いを決めます。

  • 判断する人を決める 見本の仕様や設定を確認できる人を決めます。不在時に判断できる代わりの人も明記します。
  • 使える基準を書く 一式があること、必要な設定に戻っていること、想定する実演ができることを判断の基準にします。
  • 未判断の扱いを決める 判断が出るまでは確認中として保管します。判断後は使える範囲や制限も記録し、表示を更新します。

再使用の判断ルール

決めること書くこと理由
判断する人主に判断する人と、不在時の代わりを書きます。誰に確認を依頼するかが分かります。
判断の基準一式がそろっているか、設定が戻っているか、想定する実演ができるかを書きます。使えると判断した根拠を残せます。
判断までの扱い確認用の場所で保管し、持ち出さないと書きます。未確認のまま持ち出されずに済みます。
表は編集部作成の例です。使えると判断した後も、商談ごとに仕様や付属品が合うかを確認します。

管理表に所在と状態を残すと次に使えるかが分かる

所在だけの管理表では、次の商談で使えるかまでは判断できません。見本ごとに、持ち出す前の状態から再使用の判断までを記録します。

  • 現物と同じ名前を使う 見本の名前には識別表示を含めます。一式の要素は品名と必要な数量で書き、現物と照合できるようにします。
  • 動かしたときに更新する 持ち出し・返却・確認場所への移動に合わせて更新します。現在の置き場所の欄には今ある場所を書き、持ち出し中の人も残します。
  • 判断の根拠を残す 使えるかの欄には、未判断か、使える範囲に制限があるかも書きます。過去の使用記録も残します。

商品見本の所在と状態の管理表

見本の名前一式の要素現在の置き場所持ち出し中の担当者持ち出し前の状態使用後に変えた点返却時の照合結果使えるか判断する担当者
表は編集部作成の例です。自社の品名・数量・確認項目・担当者名を記入します。