初回の資料は、相手が次に何を決めるかで選ぶ
会社案内を送っても、話が進まないことがあります。この資料では、相手が検討し、社内で共有できる資料の選び方を整理します。
- 資料の役割を決める 会社案内とサービス資料の役割を分け、初回に送る資料を選びます。
- 載せる情報を決める 相手が話を聞くか決めるときと、社内で共有するときに必要な項目を選び、資料の構成シートに記入します。
- 送付後の運用を決める 資料の送り方、版の管理方法、見直すタイミングを決めます。
会社案内とサービス資料は答える問いが違う
会社案内は、提供元の会社の概要と事業内容を伝えます。サービス資料は、相手の課題に何をどう提供するかを伝えます。
- 相手の関心を確かめる 会社について知りたいのか、課題への対応を知りたいのかで、送る資料を選びます。
- 初回は提案を中心にする 相手が課題への対応を知りたい場合は、自分の会社に役立つかを判断できるサービス資料を選びます。
- 会社情報は必要な範囲に絞る 提供元を確認できる会社情報は載せ、詳しい会社案内は求められたときに補足します。
資料の役割の比較(編集部作成の例)
| 種類 | 答える問い | 向く場面 |
|---|---|---|
| 会社案内 | 提供元の会社の概要と事業内容を示します。 | 提供元の事業や会社概要を確認したい場面に向きます。 |
| サービス資料 | 相手の課題に、何をどう提供するかを示します。 | 提案の内容を知り、検討するか決めたい場面に向きます。 |
初回の資料は、相手が次の判断ができる内容にする
初回の資料には、話を聞くか、社内に回すかを決める材料が必要です。自社の紹介を増やす前に、その判断に必要な情報を確かめます。
- 判断してほしい内容を決める 資料を読んだ相手に、話を聞くか、社内で共有するかを決めてもらえる内容にします。
- 提案を絞る 相手に関係する課題と提案に絞り、別のサービスの説明を混ぜないようにします。
- 資料だけで読めるか確かめる 口頭で補わなくても、対象と提供内容、次の行動が分かるかを確認します。
初回資料の確認条件(編集部作成の例)
| 条件 | 確認の仕方 |
|---|---|
| 対象が分かる | どのような会社や状況に向く提案かを読み取れるか確認します。 |
| 課題が分かる | 何の困りごとに対応する提案かを確認します。 |
| 提案が明確 | 何を提供し、どこまで対応するかを、相手が読み取れるか確認します。 |
| 判断材料がある | 進め方や料金の考え方を確認できるかを見ます。 |
| 次に動ける | 相談したいときの連絡先と、相談できる内容が分かるか確認します。 |
資料には検討を始めるための情報を入れる
相手が知りたいのは、自分の会社の事業や状況に関係し、検討できる提案かどうかです。対象から問い合わせ先まで、判断に必要な項目を記載します。
- 対象と課題から示す 誰のどの困りごとに向けた提案かを先に示し、相手が自分の会社に関係があるか判断できるようにします。
- 提供範囲を明らかにする 提供する内容と進め方を記載し、相談から利用開始までの見通しを伝えます。
- 料金の決まり方を示す 金額を載せない場合も、料金を決める条件と、見積もりに必要な情報を記載します。
資料に入れる項目(編集部作成の例)
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 対象 | 想定する会社、部門、利用する状況を記載します。 |
| 課題 | 対応する困りごとと、支援する業務を記載します。 |
| 提供内容 | 何を提供し、どこまで対応するかを記載します。 |
| 進め方 | 相談から利用開始までの流れを記載します。 |
| 料金の考え方 | 料金を左右する条件と、見積もりに必要な情報を記載します。 |
| 問い合わせ先 | 連絡先と、問い合わせ時に伝えてほしい内容を記載します。 |
初回の判断に不要な説明は後に回す
情報を詰め込むと、相手が提案の要点を見つけにくくなります。初回の判断に使わない説明は後に回し、根拠を確認できない事例や数字は載せません。
- 判断との関係で選ぶ 自社にとって大切な情報でも、今回の提案を検討するために必要かを確かめます。
- 事例や数字の根拠を確かめる 事例や数字は裏付けと掲載可否を確認します。確認できないものは、補足資料にも載せません。
- 詳細は必要時に渡す 詳しい仕様や関連サービスは、相手の質問や検討段階に合わせて補足します。
初回の判断に不要なら後に回す項目(編集部作成の例)
| 後に回す項目 | 理由 | 代わりに |
|---|---|---|
| 長い沿革・理念 | 今回の提案との関係が分かりにくくなります。 | 提供元の確認に必要な会社概要を記載します。 |
| 根拠のない事例や数字 | 事実として確認できず、判断を誤らせるおそれがあります。 | 裏付けのある提供内容と対応範囲を説明します。 |
| 全サービス一覧 | どの提案を検討すべきか分かりにくくなります。 | 相手の課題に関係するサービスに絞ります。 |
| 専門的な仕様 | 初見では意味や必要性を判断しにくくなります。 | 利用に必要な条件を平易に説明し、詳細は補足します。 |
社内共有のために前提と導入時の負担を明記する
社内で共有された資料は、営業との会話を知らない人にも読まれます。対象や範囲に加え、導入の流れと相手側で必要な準備を明記します。
- 会話の前提を残す 対象となる業務と対応範囲を記載し、会話に参加していない人にも提案の前提を伝えます。
- 相手側の作業を伝える 用意する情報や社内で決める事項を示し、導入に伴う負担を判断できるようにします。
- 確認の往復を減らす よく受ける質問への答えを記載し、個別の確認が必要な事項はその旨を明記します。
社内共有に必要な情報(編集部作成の例)
| 項目 | 記載する情報 | 共有先での判断 |
|---|---|---|
| 前提 | 対象となる会社や業務、対応する範囲を示します。 | 自社の状況に当てはまるかを判断できます。 |
| 導入の流れ | 相談、条件の確認、利用開始までの流れを示します。 | 社内で必要な確認や調整を考えられます。 |
| 相手側の準備 | 用意する情報、必要な作業、決める事項を示します。 | 対応できる体制があるかを判断できます。 |
| 質問への答え | 利用条件や対応範囲について、よくある質問に答えます。 | 疑問が解消したか、追加確認が必要かを判断できます。 |
最初は資料を一つだけ送り、補足は求められてから渡す
初回は、今回の提案を判断できる資料を一つだけ送ります。補足資料は手元に用意し、質問を受けてから必要なものを渡します。
- 最初に読む資料を決める 相手の課題に合う資料を選び、何から読むか迷わずに済むようにします。
- 補足は質問に合わせる 会社案内や詳しい仕様は、質問への回答に必要な範囲で追加します。
- 資料を識別できるようにする PDFには内容が分かる名前と版を記載します。送る際は、特に読んでほしい箇所を伝えます。
送付時の確認事項(編集部作成の例)
| 確認項目 | やること |
|---|---|
| 最初の資料 | 今回の課題と提案を説明する資料を一つ選びます。 |
| 補足資料 | 質問を受けてから、回答に必要な資料を渡します。 |
| PDFの名前 | 提案の内容を識別できる名前を付けます。 |
| 版の表示 | ファイル名と資料内に版を記載します。 |
| 読む箇所 | 相手の関心に関係する見出しと、確認してほしい内容を伝えます。 |
資料は返信や通話で相手の意向を確認して送る
資料を送るタイミングは、最初に使った営業手段に合わせて決めます。返信や通話で分かった関心に合わせ、送る資料と案内する箇所を選びます。
- 返信の内容を確認する 手紙DMとフォーム営業では、返信を受けてから関心や質問を確認し、必要な資料を選びます。
- 通話で送付に合意する テレアポでは、送る資料の内容と送付先を通話で確認し、合意してから送ります。
- 案内先を絞る フォームから送る初回メッセージにURLを添える場合は、今回の提案に関係するページだけにします。
手段別の送付タイミング(編集部作成の例)
| 手段 | 送るタイミング | 添える一言に書くこと |
|---|---|---|
| 手紙DM | 返信後に、相手の関心や質問を確認して送ります。 | 返信で受けた質問と、資料内の関連箇所を伝えます。 |
| テレアポ | 通話で資料の内容と送付先に合意してから送ります。 | 通話で確認した課題と、読んでほしい箇所を伝えます。 |
| フォーム営業 | 資料は返信後に送ります。初回メッセージにURLを添えるなら、今回の提案に関係するページにします。 | 資料やリンク先で、どの課題への対応を確認できるか伝えます。 |
資料の版と送付履歴を記録する
資料を更新しても、手元に残った古い版を送ってしまうことがあります。最新版の保管場所を決め、誰にどの版を送ったか記録します。
- 版と日付を付ける 資料に版番号と更新日を記載し、内容が異なる資料を区別できるようにします。
- 送る前に最新版を見る 送付用の保管場所を決め、古い版は履歴用に分けます。送信前に版を確認します。
- 変更と送付を記録する 料金や条件が変わったら版を更新します。送付先と版を記録し、変更を知らせる相手を確認します。
版管理の運用項目(編集部作成の例)
| 管理項目 | やること |
|---|---|
| 版番号と日付 | 内容を更新したら、版番号と更新日を変更します。 |
| 最新版の保管 | 送付用の保管場所には最新版を置きます。 |
| 古い版の保管 | 履歴用に分け、送付用と取り違えないようにします。 |
| 送付履歴 | 送付先、送付日、資料名、版番号を記録します。 |
| 条件の変更 | 料金や利用条件を変えたら版を更新し、変更内容を記録します。 |
| 送付済みの相手 | 検討中の相手への影響を確認し、必要に応じて変更を知らせます。 |
相手の質問と読まれ方から資料を見直す
送付後の質問からは、資料の説明が足りなかった点が分かることがあります。質問と読まれ方を確かめ、必要な説明を足し、判断に使われない項目を削ります。
- 質問を記録する 受けた質問と該当箇所を記録します。繰り返し聞かれる内容は、説明の不足や見つけにくさを確認します。
- 読まれ方を確かめる 返信がないだけで、読まれていないとは判断しません。会話で確認し、判断に不要な説明を削ります。
- 定期的に、変更時にも見直す 営業活動の振り返りに合わせて定期的に見直します。料金や条件が変わったときは、その都度反映します。
見直しのきっかけ(編集部作成の例)
| 見直しのきっかけ | やること |
|---|---|
| 同じ質問が続く | 該当する説明を確認し、不足していれば追記します。 |
| 説明が伝わらない | 言葉の意味や前提を補い、解釈が分かれる表現を直します。 |
| 共有先で検討が進まない | 共有された人が判断できなかった条件や準備事項を確認し、追記します。 |
| 読まれない項目 | 検討に必要かを確認し、不要なら削除し、後の段階で要る詳しい説明は補足資料へ移します。 |
| 料金や条件の変更 | 変更箇所を修正し、版を更新してから送付します。 |
| 定期の振り返り | 記録した質問と読まれ方を確認し、次の見直し時期を決めます。 |
構成シートに初回資料の内容を書き出す
ここまでに選んだ情報を、構成シートに記入します。未確定の欄には確認が必要な事項を書き、送付前に内容を確定します。
- 対象と課題を固定する 今回届けたい相手と困りごとを決め、提供内容がその課題に対応しているか確認します。
- 検討に必要な条件を書く 進め方、料金の決まり方、相手側の準備を記入し、口頭説明がなくても判断できるか確認します。
- 送付前に確定する 問い合わせ先と版を記入します。未確定の事項を確認し、実際に提供できる内容に直します。
資料の構成シート(編集部作成の例)
| 項目 | 記入欄 | 項目 | 記入欄 |
|---|---|---|---|
| 対象 | 課題 | ||
| 提供内容 | 進め方 | ||
| 料金の考え方 | 相手側の準備 | ||
| 問い合わせ先 | 版 |
