よくある質問への回答を結論と条件でまとめる
同じ質問への回答でも、条件が抜けると説明が食い違います。実際に受けた質問をもとに、結論と条件を添えた回答集を作ります。
- 実際の質問から選ぶ 問い合わせや商談の記録から、回答集に載せる質問を決めます。
- 回答の書き方を決める 結論・条件・例外を書き、答えられない質問の確認先を決めます。
- 確認の手順と更新の記録を決める 担当部署に回答の確認を依頼し、確認日と更新日を残します。質問と回答をまとめる記入表も最後に付けています。
同じ質問でも条件によって答えが違う
回答が違うときは、それぞれが想定した条件を確かめます。結論だけを比べても、説明が食い違った理由は分からないことがあります。
- 前提を確かめる 契約内容や申込状況など、どの条件を前提に答えたかを確認します。
- 経験だけで答えない 以前対応できたことが、今回もできるとは限りません。過去の対応条件を確認します。
- 結論に条件を添える 「できます」と書くときは、できる条件も添えます。条件が違えば答えが変わることを示します。
ばらつく回答と抜けている条件(編集部作成の例)
| ばらつく回答の例 | 何が抜けているか |
|---|---|
| 対応できます | 対応できる契約内容や受付状況が書かれていません。 |
| 対応できません | どの条件では対応できないのかが書かれていません。 |
| 別料金になります | どの依頼が別料金の対象になるのかが書かれていません。 |
まとめる質問は実際に受けた質問から選ぶ
問い合わせ記録や商談メモから、実際に受けた質問を集めます。聞かれそうなことを想像するだけで、掲載する質問を決めないようにします。
- 元の言葉を残す 受けた質問を、できるだけ元の言葉で記録します。何を知りたかったのかも添えます。
- 同じ意味ならまとめる 表現が違っても、尋ねている内容が同じならまとめます。条件の違いは消さずに残します。
- 掲載する質問を選ぶ 繰り返し受けた質問や、説明が食い違った質問を取り上げます。選んだ理由も記録します。
質問の出どころと集め方(編集部作成の例)
| 質問の出どころ | 集め方 |
|---|---|
| 問い合わせ記録 | 質問文と、そのとき伝えた回答を抜き出します。 |
| 商談メモ | 質問に加え、商談で確認した条件も残します。 |
| 営業先との会話 | 口頭で受けた質問を、会話の背景とともに記録します。 |
回答は結論、条件、例外の順に書く
最初に質問への答えを書き、続けて当てはまる条件を示します。条件を満たしていても対応できない例外があれば、最後に添えます。
- 先に答えを書く 対応の可否や料金、時期など、質問で尋ねられたことへの答えを先に伝えます。背景の説明から始めないようにします。
- 当てはまる条件を書く 「場合によります」で終わらせず、どの条件が違うと答えが変わるのかを書きます。
- 例外を続けて書く 条件を満たしても対応できない場合を示します。例外が分からなければ、担当部署に確認します。
質問「申込後に研修日を変更できますか」(編集部作成の例)
| 要素 | 書くこと(架空の例) |
|---|---|
| 結論 | 研修日は変更できます。 |
| 条件 | 講師の確定前で、変更先の日程に空きがある場合に限ります。 |
| 例外 | 日程固定の公開講座は、空きがあっても変更できません。 |
「できます」は対象と範囲を明記する
「できます」だけでは、どこまで頼めるのかが伝わりません。対象、対応する範囲、必要な前提を示し、できないことも書きます。
- 何ができるかを書く 変更できる項目や受け付ける依頼など、対応の対象を具体的に書きます。
- できない範囲も書く 対応する範囲のすぐ後に、対象外となる内容を添えます。別途確認が必要な範囲も示します。
- 予定と提供中を分ける 提供予定の内容を、現在提供中のこととして書かないようにします。現在の受付状況も明記します。
質問「研修内容は変更できますか」(編集部作成の例)
| 曖昧な回答 | 範囲を書いた回答 |
|---|---|
| 変更できます | 申込内容が確定する前なら、既存の研修項目から選び直せます。新しい項目の追加は受け付けていません。 |
| 個別に対応します | 業務別の演習を追加するサービスは提供予定です。現在は依頼を受け付けていません。 |
答えられない質問には確認先と手順を書く
回答が分からない質問や、掲載した条件に当てはまらない質問は、その場で断定しません。社内の確認先と、返答までの手順を決めておきます。
- 確認先を決める 料金、提供範囲、個別対応などの種類ごとに、確認する部署や役割を記載します。
- 質問と条件を渡す 質問文と相手の希望、分かっている条件を確認先へ渡します。確認先の回答を受けてから、質問した相手に伝えます。
- 確認して返答すると伝える 確認が必要な点を相手に伝えます。返答できる時期も確認し、分かり次第知らせます。
質問の種類ごとの確認先(編集部作成の例)
| 質問の種類 | 確認先 | 営業先への伝え方 |
|---|---|---|
| 料金・請求 | 料金を管理する部署 | 適用条件を確認して返答すると伝えます。 |
| 提供範囲 | サービスの担当部署 | 希望する内容への対応可否を確認して返答すると伝えます。 |
| 個別の依頼 | 個別対応を判断する責任者 | 通常の条件で判断できないため、確認して返答すると伝えます。 |
回答は担当部署が確認したものだけ載せる
営業での経験や解釈だけで、回答を確定しないようにします。内容を担当する部署の確認を受け、確認者と確認日を残してから掲載します。
- 条件まで確認を受ける 結論だけでなく、条件と例外も確認してもらいます。確認前の回答は掲載しません。
- 確認と更新の履歴を残す 確認者と確認日に加え、回答を書き換えた更新日も残します。何を変更したかも記録します。
- 変更時に再確認する 料金や提供条件が変わったら、掲載中の回答を見直します。担当部署の再確認後に更新します。
回答と一緒に残す項目(編集部作成の例)
| 項目 | 書くこと |
|---|---|
| 担当部署 | 回答内容を確認した部署を書きます。 |
| 確認者 | 内容を確認した人の氏名を書きます。 |
| 確認日 | 掲載する内容の確認を受けた日を書きます。 |
| 更新日 | 回答集の記載を書き換えた日を書きます。 |
| 変更内容 | 変更した箇所と、その理由を書きます。 |
回答集と営業資料やフォームの記載を照合する
回答集だけを直しても、営業資料やフォームに古い説明が残ることがあります。同じ内容を説明する箇所を探し、結論と条件が一致しているか確かめます。
- 基準となる回答を決める 担当部署が確認した回答を基準にします。記載が食い違う場合は、正しい内容を再確認します。
- 条件の省略を確かめる 短い説明で条件や例外を落としていないかを確認します。提供予定を提供中と書いていないかも確かめます。
- 関係する資料も直す 回答を更新したら、同じ内容を載せた資料やフォームも修正します。配布用の回答集も対象にします。
回答集と照合する資料(編集部作成の例)
| 照合する資料 | 確認すること |
|---|---|
| 営業資料 | 提供範囲や対応条件が、確認済みの回答と一致しているかを確かめます。 |
| フォームの文面 | 入力案内や送信後の案内で、対応できる範囲を広く見せていないかを確かめます。 |
| 見積書・申込書 | 料金や申込条件の説明が、回答集と食い違っていないかを確かめます。 |
| 配布用の回答集 | 更新前の回答や、抜粋時に条件を省いた回答が残っていないかを確かめます。 |
回答集は営業先に渡す資料にも使う
確認済みの回答集は、初回の営業で送る資料への添付や、商談後の補足にも使えます。相手の質問に合わせて抜粋し、社内向けの記述を外して渡します。
- 相手に必要な回答を選ぶ 聞かれた内容や説明する内容に関係する回答を選びます。不要な回答までまとめて渡す必要はありません。
- 条件と例外を残す 抜粋するときも、結論だけを切り取らないようにします。答えが変わる条件と例外を残します。
- 社内向けの記述を外す 社内の確認先や検討メモを外します。外部に渡せる内容かを確認し、更新日を添えます。
回答集を営業先に渡す場面(編集部作成の例)
| 使う場面 | 渡し方 |
|---|---|
| 初回の営業 | 送付する営業資料の内容に関係する回答を添えます。 |
| 商談後の補足 | 商談で受けた質問への回答を、条件と例外も含めて渡します。 |
| 社内検討の依頼 | 相手が社内で説明するときに必要な回答を抜粋して渡します。 |
質問の記録を続けて回答集を更新する
回答集を作った後も、新しく受けた質問や、説明に迷った質問を記録します。実際の対応と回答を突き合わせ、担当部署の確認を受けて更新します。
- 記録する場所を決める 新しい質問を残す場所を決めます。質問文、受けたときの条件、伝えた回答を記録します。
- 定期的に掲載を見直す 蓄積した質問を定期的に確認します。既存の回答で足りるか、新しい回答が必要かを判断します。
- 実際の対応と比べる 伝えた回答どおりに対応できたかを確かめます。違いがあれば、条件や例外の不足を確認します。
質問を回答集に反映する流れ(編集部作成の例)
- 営業担当者が質問を記録する
- 作成担当者が回答案を作る
- 担当部署が結論・条件・例外を確認する
- 確認済みの回答を回答集に加える
- 営業資料やフォームの記載と照合する
質問と回答を確認先・確認日と一緒に表へ記入する
実際に受けた質問を選び、下の表に記入します。回答が確定していない欄は推測で埋めず、確認先を記入して担当部署へ確認します。
- 質問と答えを記入する 質問の意味を変えずに整理し、結論・条件・例外を分けて書きます。
- 確認先と確認日を残す 確認先と、確認者・確認日を記入します。回答を書き換えた更新日も表と一緒に記録します。
- 照合する資料と営業先に渡すかを決める 回答と照合する資料の名称や保存場所を書きます。回答集を営業先に渡すかも決め、渡す前に社内向けの記述を外します。
質問と回答をまとめる記入表(編集部作成の例)
| 項目 | 記入欄 | 項目 | 記入欄 |
|---|---|---|---|
| 質問 | 結論 | ||
| 条件 | 例外 | ||
| 確認先 | 確認者と確認日 | ||
| 関係する資料 | 営業先に渡すか |
