必要な知識は操作の簡単さだけでは決まらない

商品の操作を覚えることと、業務で適切に判断することは別です。経験の有無と商品の支援範囲を確認し、知識がなくても使える範囲を具体的に説明します。

  • 確かめる出発点を決める 商品が初めてなのか、対象の業務も初めてなのかを分けて確かめると決めます。
  • 分ける知識を決める 操作と業務の判断を分け、利用者が決める内容から必要な知識を整理する方法を決めます。
  • 説明する範囲を決める 提供会社が説明できる知識と未確認の点を確認表に残し、根拠のある範囲で提案すると決めます。

初めてという言葉の中身は商品の経験と業務の経験で分かれる

初めて使うという言葉だけでは、何の経験がないのか分かりません。商品の利用経験と対象業務の経験を分け、実際に行った作業まで確認します。

  • 商品の経験を聞く 同じ商品や似た商品の利用経験を確認し、操作の説明が必要な箇所を見つけます。
  • 業務の経験を聞く 対象業務で何を行い、どの判断まで担ったかを確認します。在籍歴だけでは判断しません。
  • 経験の範囲を残す 見たことがある作業と、自分で完了した作業を分けて記録します。

経験別に確かめる内容

経験の有無確かめること注意
商品だけ未経験業務で行ってきた作業と判断を確かめます。業務経験があっても、操作の説明が要る箇所を確かめます。
業務だけ未経験商品の操作経験と、判断の根拠を確かめます。操作できることを業務経験の代わりにしません。
両方が未経験始めたい作業と、知識を補う方法を確かめます。操作の案内だけで始められると決めません。
両方に経験あり今回の作業と過去の経験の違いを確かめます。経験した範囲を超える判断がないかを見ます。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

操作ができても入力や結果の判断ができるとは限らない

画面の操作を覚えた知識だけでは、入力内容や結果が妥当かまで判断できない場合があります。操作方法、入力や選択の判断、結果を確認する判断に分けて説明します。

  • 操作の範囲を示す 画面を開く、入力する、保存するといった手順を、操作方法として説明します。
  • 選ぶ根拠を示す 利用者が入力内容や選択肢を決めるために必要な業務知識を、操作手順と分けて示します。
  • 確認の根拠を示す 表示された結果を採用してよいか、どこを見て判断するのかを説明します。

知識を分けた説明

知識の種類中身説明の方針
操作方法必要な画面を開き、入力して保存します。手順を示して再現できる範囲を伝えます。
入力・選択の判断目的に合う情報や選択肢を選びます。選ぶ根拠となる業務知識を伝えます。
確認の判断結果を目的や元の情報と照らして確かめます。確認の観点と採用を見送る条件を伝えます。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

必要な知識は利用者が決める内容で決まる

必要な知識を機能名だけから考えると、利用者に残る判断を見落とします。決める内容と使う情報を書き出し、商品が示す材料だけで判断できるかを確認します。

  • 決める内容を書く 対象を選ぶ、優先順位を決める、結果を採用するといった判断を書き出します。
  • 使う情報を挙げる 判断に使う情報と、その意味を理解するために必要な知識を対応させます。
  • 商品が示す情報と比べる 判断に必要な情報のうち、商品が示す情報と、社内で用意する情報を分けます。不足する根拠も明記します。

判断と必要な知識

決める内容使う情報必要な知識
対象を選ぶ商品が示す候補の情報と、社内で決めた対象の条件を使います。候補の情報の意味と、対象の条件を決めた理由を理解します。
優先順位を決める商品が示す進捗と、社内の期限や事情を使います。遅れの影響と、優先する基準を理解します。
結果を採用する商品が示す結果と、元の情報や利用目的を使います。結果が成り立つ前提と、例外を理解します。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

用語を知っていても作業できるとは限らない

用語の意味を説明できても、実際の場面で使えるとは限りません。用語の意味を言い換えてもらい、関係する作業を試してもらい、選択の理由まで説明できるかを確認します。

  • 意味を言い換える 商品の説明に出てくる用語を、自分の言葉で説明してもらいます。
  • 作業で使ってみる 架空の練習用情報を使い、その用語が関係する入力や選択を試してもらいます。
  • 判断の理由を聞く 選んだ理由と、条件が変わった場合に見直す点を確認します。

理解と作業の確認

確かめること方法注意
用語の意味何を表す言葉かを言い換えてもらいます。説明文を覚えているだけで、作業ができると判断しません。
関係する作業練習用情報で入力や選択を試してもらいます。手順の再現と、内容の判断を分けて見ます。
判断の根拠選んだ理由と、見直す条件を説明してもらいます。正しい選択でも、理由が分かるかを確かめます。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

相手の社内事情に関わる判断まで提供会社が補えるとは限らない

商品の使い方を説明できても、相手の業務や社内事情まで分かるとは限りません。説明できる知識と、相手から情報を得なければ扱えない判断を分けます。

  • 商品知識を示す 操作や表示の意味など、提供会社が説明できる内容を具体的に挙げます。
  • 業務知識の範囲を示す 業務の考え方をどこまで説明できるかは、提供会社が用意している説明の内容で確かめます。
  • 社内知識を分ける 独自の判断基準や過去の経緯は、相手から確認できる範囲を明らかにします。

知識を補える範囲

知識の種類補えるか注意
商品の使い方仕様に基づく説明の範囲で補えます。表示内容の説明と、業務判断の代行を分けます。
業務の進め方提供する説明に含まれる範囲で補えます。個別の業務にも当てはまるかを確認します。
相手の社内事情相手から共有された情報の範囲で、説明の補足ができます。独自の基準や経緯を推測で補いません。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

業務が初めてなら判断を補う進め方が必要だ

経験がない場合は、足りない知識をどこで補うかまで説明します。社内の経験者、提供会社、外部の支援を比べ、相手と相談して選びます。

  • 不足する知識を絞る 知識が足りない作業と、判断できずに止まる箇所を具体的にします。
  • 補う方法を選ぶ 商品知識なのか、業務知識なのか、社内の判断基準なのかで相談先を考えます。
  • 始める条件を決める 知識を補う方法が決まり、身につける見通しが立つまでは、判断を伴う実務に進めると説明しません。

経験がない場合の進め方

進め方向く場合注意
社内経験者に聞く独自の判断基準や過去の経緯を知る必要があります。経験者の習慣と、現在の社内基準を区別します。
提供会社に学ぶ操作や表示の意味を理解する必要があります。必要な業務知識まで説明に含むかを確認します。
外部に頼む社内や提供会社では補えない業務知識が必要になります。外部が担う判断の範囲と、相手の社内に残る判断を確認します。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

使いながら覚えられる知識にも見極めが必要だ

使い始めてから学べる内容と、実務の前に理解すべき内容は分けて示します。商品が処理する作業でも、結果の確認に必要な知識は残る場合があります。

  • 事前の知識を示す 入力や選択を誤ると実務に影響する内容は、始める前に理解できているかを確かめます。
  • 学べる内容を示す 練習や確認を通じて覚えられる内容と、その内容を理解したか確かめる方法を示します。
  • 不要な知識を区切る 手順を覚えなくてよい範囲を示し、結果を確かめる知識まで不要とは説明しません。

知識を学ぶ段階

知識の区分説明すること注意
最初から必要入力情報の意味と、実務で選ぶ基準を示します。判断の誤りに気づける状態かを確認します。
使いながら覚える実務に影響しない練習で覚えられる、検索や表示の読み方を示します。同じ作業を再現し、意味も説明できるかを見ます。
不要になる転記などの手作業のうち、商品が処理するため覚えなくてよい手順を示します。元の情報や処理結果を確かめる知識は別に扱います。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

説明への賛同だけでは理解したとは限らない

説明を聞いて納得していても、相手と営業担当者で想定する作業や必要な知識が違う場合があります。相手の言い換え、利用担当者の想定、不安な点から理解のずれを見つけます。

  • 説明を言い換える できる作業と、知識が必要な判断を、自分の言葉で整理してもらいます。
  • 利用者の想定を聞く 実際に使う人が想定する作業を確認します。商談の参加者と経験が違う場合もあります。
  • 不安の箇所を聞く 判断に迷いそうな箇所を挙げてもらい、追加の説明や確認が必要な点を整理します。

理解のずれを見つける方法

確かめ方確かめることずれていたとき
相手の言い換え操作と判断を分けて理解しているかを見ます。混同している作業に絞って説明し直します。
担当者の想定実際の作業と、想定する利用者の経験を見ます。その作業で必要な知識を改めて確認します。
不安な点の確認根拠を持って判断できない箇所を探します。知識を補う方法と、実務を始める条件を見直します。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

説明の前提は記録して提案書にも残す必要がある

知識がなくても使えるという結論だけを残すと、その前提が伝わりません。必要な知識、補える範囲、未確認の点を記録し、提案書にも同じ条件を反映します。

  • 経験の根拠を残す 自己申告で確認した経験と、練習で確認できた作業を分けて記録します。
  • 補う条件を残す どの知識を、どの説明や学習で補うかを書きます。対応できると確認した範囲に限ります。
  • 未確認を明記する 確認できていない判断は未確認と記し、提案書でも利用可能と断定しません。

提案書に反映する記録

記録項目書くこと理由
必要な知識対象作業と、操作・判断に必要な知識を書きます。何ができるという説明なのかを特定できます。
相手の経験経験した作業と、確認した方法を書きます。説明の前提を後から確かめられます。
補える範囲説明する内容と、相手側で補う知識を書きます。提供会社が説明する範囲を、相手と同じ理解で残せます。
未確認の点不足する情報と、確認方法を書きます。相手が判断できるか未確認の内容を、説明済みと分けて残せます。
提案書への反映説明した条件を提案書の該当箇所に記します。記録と提案書を照合し、口頭の説明との食い違いに気づけます。
表は編集部作成の例です。架空の商品・業務を想定した例です。

作業別の確認表で必要な知識の不足が分かる

商品の利用に必要な知識を、作業ごとに確認表へ記入します。空欄を理解済みと扱わず、経験や補える範囲が不明な箇所には未確認と書きます。

  • 作業ごとに記入する 実際に行う作業を挙げ、操作に必要な知識と判断に必要な知識を書き分けます。
  • 不足への対応を書く 経験がない場合の進め方と、使いながら覚えられる内容を具体的に記入します。
  • 説明の根拠に使う 未確認の点と記録先を残します。確認できた作業と条件の範囲で、利用の見通しを伝えます。

商品の利用に必要な知識の確認表

作業操作に必要な知識判断に必要な知識相手の経験の有無提供会社が補える範囲経験がない場合の進め方使いながら覚える内容未確認の点記録先
表は編集部作成の記入欄です。作業ごとに1行ずつ記入します。