実演の状態が使い始めの状態とは限らない
実演で見せた動きには、事前に変更した設定の影響が含まれることがあります。標準の状態と変更できる範囲を分けて、使い始めの姿を説明します。
- 使い始めの状態を決める 何も変更せずに使える状態と、実演のために変えた部分を分けて説明すると決めます。
- 変更できる範囲を決める 誰が何を変更でき、どの動きに影響するかを説明する範囲を決めます。
- 残す内容を決める 相手の希望と未確認の点を分け、説明した設定を記録と提案書に残す方法を決めます。
何も変更していない状態は設定がない状態とは違う
利用者が何も変更していなくても、提供時の設定は入っている場合があります。何もしていない状態が何を指すかを明らかにします。
- 説明の起点を決める 利用者が変更する前の状態を起点に、すでに決まっている内容を説明します。
- 標準の範囲を示す 共通の標準設定と、提供時に個別に決まる項目を分けて示します。
- 未設定の部分を示す 利用開始前に決める必要がある部分は、未設定のまま何ができるかも伝えます。
使い始めの状態を説明する表
| 説明すること | 確かめること | 注意 |
|---|---|---|
| 変更前の状態 | 提供会社による設定が入っているかを確認します。 | 何も変更していないことと、設定がないことを分けます。 |
| 標準の設定 | 共通で適用される範囲を確認します。 | 個別に決まる内容まで標準と呼ばないようにします。 |
| 提供時に個別に決まる項目 | 何を根拠に決まり、いつ確定するかを確認します。 | 未確定の内容は使い始めの状態として約束しません。 |
実演の動きには変更した設定の説明が必要だ
実演で確認できた動きだけでは、標準設定でも同じ動きになるかは分かりません。設定の変更と、実演用に入れた情報を分けて示します。
- 標準と同じ部分を示す 標準のまま見せた部分を明示し、どこまでが使い始めの状態と同じかを伝えます。
- 変更した部分を示す 実演前に変えた項目と、その変更によって見せられた動きを説明します。
- 用意した情報を分ける 実演用に用意した情報があるために見えた内容は、設定だけで現れる内容と区別します。
実演の状態を示す表
| 実演の要素 | 示すこと | 注意 |
|---|---|---|
| 標準と同じ部分 | 標準設定のまま使った範囲を示します。 | 一部が標準でも、実演全体が標準とは説明しません。 |
| 変更した項目 | 標準から変えた内容と理由を示します。 | 変更後の状態を、全利用者に共通する状態として扱いません。 |
| 実演用の情報 | あらかじめ用意した情報の役割を示します。 | 設定を変えるだけで同じ情報が現れるとは説明しません。 |
変更できる項目でも誰でも変えられるとは限らない
変更できる項目でも、すべての利用者が操作できるとは限りません。利用者側で変えられる範囲と、提供会社への依頼が必要な範囲を分けます。
- 利用者の権限を示す 利用者側で変えられる項目は、変更に必要な権限も含めて説明します。
- 依頼が必要な範囲を示す 提供会社が変更する項目は、依頼できる条件と対応の可否を確認します。
- 変更できない範囲を示す 変更できない項目を明記し、希望があれば変えられるという誤解を防ぎます。
変更する人を分ける表
| 項目の種類 | 説明すること | 注意 |
|---|---|---|
| 利用者が変更 | 必要な権限と変更できる範囲を示します。 | 利用者なら誰でも変更できるとは説明しません。 |
| 提供会社が変更 | 依頼の条件と対応できる範囲を示します。 | 依頼すればいつでも変更できるとは約束しません。 |
| 変更できない | 固定されている内容を示します。 | 将来の変更を、現在できることに含めません。 |
表示の変更が処理や結果の変更とは限らない
見た目が変わっても、処理の順序や結果まで変わるとは限りません。設定の効果を、表示・処理の順序・結果に分けて説明します。
- 表示の変化を分ける 見える内容だけが変わるのか、内部の処理にも変化があるのかを確認します。
- 処理の順序を区別する 表示の並びと実際の処理順を区別し、設定がどちらに作用するかを伝えます。
- 変わらない動きも示す 結果への影響と、変更後も変わらない動きを、確認できた範囲で明記します。
設定の効果を分ける表
| 動きの種類 | 設定で変わるか | 説明の方針 |
|---|---|---|
| 表示 | 表示に作用する設定かを確認します。 | 見える内容の変化を、処理の変化と分けて示します。 |
| 処理の順序 | 実際の処理順に作用するかを確認します。 | 画面の並びだけで処理順を判断しません。 |
| 結果 | 処理後の結果に作用するかを確認します。 | 変わる結果と変わらない結果を分けて示します。 |
使い始めの説明には設定する人と時期が必要だ
設定できることが分かっても、誰がいつ行うかが曖昧だと、利用開始前に決める内容が残ります。利用開始までに必要な設定と、利用中の変更を分けます。
- 開始前の担当を決める 利用開始前に必要な設定について、実施する人と完了を確認する人を決めます。
- 利用中の変更を説明する 利用中に変えられる項目は、変更する人と反映される時期を伝えます。
- 変更ごとの判断を決める 変更のたびに判断が必要な内容と、その判断を誰が行うかを決めます。
設定の担当と時期を決める表
| 時期 | 誰が行うか | 確かめること |
|---|---|---|
| 使い始め | 利用者側と提供会社側の担当範囲を決めます。 | 利用開始までに何を決め、何を完了させるかを確認します。 |
| 利用中 | 必要な権限を持つ変更者を決めます。 | 変更できる時期と、反映される時期を確認します。 |
| 変更のたび | 変更の判断と実施を担う人を決めます。 | 毎回必要になる確認や連絡があるかを確認します。 |
業務に合う設定は業種だけで決まるとは限らない
同じ業種でも、仕事の進め方や判断する人は異なります。実演で使った設定をそのまま勧めず、希望を聞いてから採用する内容を決めます。
- 今の業務を聞く 誰が何を判断し、どの順序で仕事を進めているかを聞き、必要な動きを整理します。
- 仮の設定と明示する 説明用に仮に設定した内容は仮と記し、相手の希望や合意済みの内容と区別します。
- 希望と制約から決める 希望する動きと変更できる範囲を照らし合わせ、採用する設定を相手と決めます。
推測で設定を決めないための表
| 場面 | すること | 避けること |
|---|---|---|
| 業務を聞くとき | 仕事の順序と判断する人を聞きます。 | 業種や規模だけで必要な設定を決めません。 |
| 仮に示すとき | 仮に設定した前提と未確認の内容を伝えます。 | 説明用の設定を推奨内容として確定しません。 |
| 相手と決めるとき | 希望する動きが実現できるかを確認します。 | 返答のない項目を合意済みとして扱いません。 |
設定を戻しても情報が元に戻るとは限らない
設定の変更は、他の項目や保存済みの情報に影響する場合があります。設定を戻せるかと、変更後に生じた結果を戻せるかを分けて説明します。
- 関連する項目を調べる 変更した項目以外にも影響が及ぶかを確認し、影響する範囲を伝えます。
- 過去の情報を区別する 保存済みの情報にも作用するのか、変更後に新しく保存される情報だけに作用するのかを示します。
- 戻せる範囲を示す 設定と情報のそれぞれについて、元に戻せる範囲と戻せない部分を説明します。
変更の影響を説明する表
| 影響の種類 | 説明すること | 確かめること |
|---|---|---|
| 他の項目への影響 | 関連する項目や動きへの影響を示します。 | 同時に見直す必要がある項目を確認します。 |
| 過去の情報 | 保存済みの情報への影響を示します。 | 変更がどの時点の情報に作用するかを確認します。 |
| 元に戻せる範囲 | 設定と情報を分けて説明します。 | 戻すための条件と、戻せない変化を確認します。 |
実演の設定を記録しても相手に伝えた違いまでは残らない
実演の設定を残しても、標準との違いをどこまで相手に伝えたかは分かりません。標準との違いに加えて、説明した内容と未確認の点を記録します。
- 実演時の状態を残す 実演で使った設定を、説明した日とともに残し、後から特定できるようにします。
- 比較した標準を残す 比較の根拠にした標準設定と参照先を残し、何との差を説明したかを明らかにします。
- 伝えた内容を残す 相手に伝えた違いと返答を記録し、伝えた内容、相手が承諾した内容、未確認の点を区別します。
実演と標準の違いを残す表
| 記録項目 | 書くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 実演の設定 | 実演時の設定と説明した日を書きます。 | 後日の設定と混同するのを防げます。 |
| 標準の設定 | 比較した標準の状態と参照先を書きます。 | 違いを判断した根拠が分かります。 |
| 伝えた違い | 説明内容と相手の返答、未確認の点を書きます。 | 説明したことと合意したことを区別できます。 |
合意した設定は提案書に残す必要がある
口頭で説明した設定が提案書にないと、使い始めの想定を後から確認できません。提供する状態と、変更する内容・担当・時期を文章で残します。
- 提供する状態を書く 使い始めにどの状態で渡すかを書き、標準から変更する部分を明示します。
- 変更の内容と影響を書く 合意した変更内容と、その変更で変わる動きや影響を記載します。
- 担当と未決事項を書く 誰がいつ設定するかを書き、未確定の項目には確認する人と時期を添えます。
提案書に反映する内容の表
| 提案書の項目 | 書くこと | 注意 |
|---|---|---|
| 使い始めの状態 | 利用開始時に提供する状態を書きます。 | 実演の状態と違う場合は、そのまま提供されると読める記載にしません。 |
| 変更する項目 | 合意した変更内容と動きへの影響を書きます。 | 仮の設定や未回答の希望は、確定した内容と分けます。 |
| 設定する人と時期 | 実施する人、完了時期、未決事項を書きます。 | 提供会社側と利用者側の担当範囲を曖昧にしません。 |
使い始めと実演の状態を並べると説明する違いが分かる
説明する項目ごとに、使い始めの状態と実演の状態を書き込みます。相手の希望や未確認の点も残し、提案書に反映する内容を確認します。
- 同じ項目で比較する 使い始めと実演の状態を同じ行に書き、違う部分を具体的な言葉で示します。
- 影響と希望を分ける 商品の仕様として確認した影響と、相手が希望する動きを別の欄に書きます。
- 未確認の点を残す 不明な点は未確認と書きます。設定する人と時期、変わらない動きも記録先の文書に残します。
標準設定と変更できる設定の確認表
| 項目 | 使い始めの状態 | 実演で使った状態 | 誰が変更できるか | 設定で変わる動き | 他への影響 | 相手の業務での希望 | 未確認の点 | 記録先 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
