テストで確認した動作が相手の条件でも起きるとは限らない

社内や販売元で確認した動作には、テストで使った条件があります。その条件と相手の利用条件を照らし、説明できる範囲を決めます。

  • この資料で決めること テストの目的・手順・条件から、商談で使える説明の範囲を決めます。
  • 相手に伝えること 確認できた動作と未確認の点を分け、相手の条件で確認が必要な点を伝えます。
  • 説明後に残すこと 伝えた条件と動作を説明表に記録し、提案書にも反映します。

同じ画面表示でも何を確かめた結果かは目的で変わる

同じ画面が表示されても、何を確かめたかはテストの目的で変わります。実施者と記録をたどり、行った操作から結果までを確認します。

  • 目的を読み取る 何の動作を確かめるテストだったかを確認します。目的に含まれない動作まで説明を広げません。
  • 実施者を確認する 社内と販売元のどちらが行ったかを確認し、不明点を尋ねる相手を決めます。
  • 操作の記録をたどる 結果の画像だけでなく、操作の順序や途中の処理が分かる記録を探します。

目的と手順の確認表

確かめること理由注意
目的何を確認した結果かを判断するためです。画面表示の確認から、処理全体の完了までは読み取れません。
実施者操作や判断の根拠を尋ねるためです。販売元の結果を自社で確認した結果として説明しません。
手順と記録操作と結果の対応をたどるためです。記録のない操作は、行ったものとして補いません。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。記録がない場合は、実施者にテストの内容を確認してから説明に使います。

結果の説明にはテストで使った条件が必要だ

入力した情報や利用環境が変わると、同じ操作でも動作が変わる可能性があります。結果に添える条件は、実際に使った内容から書き出します。

  • 使った情報を書く 情報の形式や内容、空欄の有無を記録します。テスト用に加工した箇所も残します。
  • 設定の状態を書く テスト時に使った設定と権限を書きます。現在の状態から当時の状態を推測しません。
  • 利用環境を書く 商品の版、端末、接続先などを書きます。確認できない条件は不明と記します。

条件の書き出し表

条件の種類書き出すこと注意
使った情報検索対象として用意した情報の形式と、検索条件に指定した項目を書きます。実際の業務情報と同じ内容とは限りません。
設定と権限検索対象の指定と、閲覧に使った権限を書きます。テスト後の変更を当時の条件に混ぜません。
利用環境商品の版、端末、接続した環境を書きます。不明な条件を、相手と同じ条件として扱いません。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。条件名だけでなく、実際に使った内容を記録します。

試していない動作と確認できなかった動作は分けて残す必要がある

試していない動作と、試したものの確認できなかった動作は区別が必要です。確認できた動作も、記録で示せる範囲に限って扱います。

  • 確認できた動作 記録に残る動作を具体的に書きます。表示の確認だけで、その後の処理まで完了したとは説明しません。
  • 確認できなかった動作 試した操作と観察した状態を残します。期待した動作が見えなかった理由が分かっていなければ、推測を書きません。
  • 試していない動作 手順に含めなかった動作を明記します。関連する機能でも、確認済みとして扱いません。

動作の区分表

動作の区分説明の方針注意
確認できた用意した記録が検索後に表示されたと説明します。用意した情報以外でも検索できるとは説明しません。
試したが未確認出力操作の後に、出力された結果を確認できなかったと説明します。確認できなかった原因を、商品側の問題と決め付けません。
試していない別の環境への受け渡しは試していないと説明します。検索できたことから受け渡しの動作を推測しません。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。未確認だけで済ませず、試したかどうかを残します。

条件の名前が同じでも中身まで同じとは限らない

情報の形式が同じでも、内容や権限まで一致するとは限りません。テストの条件と相手の利用条件を並べ、一致・違い・不明を分けます。

  • 同じ条件を確かめる 名称の一致だけで判断せず、実際の内容を比較します。一致を確認できた項目を記録します。
  • 違う条件を残す 入力内容や権限などの違いを書きます。その違いが動作に影響するかは、別に確認します。
  • 分からない条件を残す 相手に尋ねる内容と確認先を決めます。回答が得られるまでは、不明として扱います。

利用条件の比較表

条件の比較確かめること扱い
同じ条件検索に使う項目と指定内容が一致するかを確かめます。一致した項目を書き、他の条件まで同じとは扱いません。
違う条件テスト用の記録と実際に使う記録の内容を比べます。違いを残し、その違いが動作に影響するかを確認する項目にします。
分からない条件利用する権限や接続先を相手に尋ねます。回答がない項目は、一致した条件に含めません。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。条件の一致だけで、相手の環境での動作を断定しません。

記録と条件がそろわない結果は説明に使えるとは限らない

行った操作の事実と、商品の動作についての説明は分けて考えます。結果の記録と条件を照らし、商談で使う文を決めます。

  • 事実をそのまま伝える 誰が何を試したかは、記録に沿って伝えます。操作した事実を、動作の確認と混同しません。
  • 結果に条件を添える 確認できた動作には、使った情報や環境を添えます。相手の条件で未確認の点も併記します。
  • 根拠のない説明を外す 記録で裏付けられない結果は説明に使いません。使いたい場合は、記録の確認や追加のテストを行います。

説明に使う範囲の判断表

扱い基準注意
操作の事実として説明実施者や行った操作が記録に残っています。操作した事実と動作の確認は分けます。
条件を添える使った条件と確認できた動作を対応させられます。条件は、結果と同じ説明の中で伝えます。
説明に使わない結果の記録がない、または使った条件を確認できません。不明な部分を推測で埋めて説明しません。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。確認できなかったことは、確認済みの動作と分けて伝えます。

テストで動作を確認できても導入後の成果が分かるとは限らない

結果は、行った操作と実際に起きた動作を結び付けて説明します。動作が確認できても、相手の業務で得られる成果まで示したことにはなりません。

  • 行った操作を書く 入力や選択の内容と操作の順序を書きます。途中で手作業を加えた場合も省きません。
  • 起きた動作を書く 表示や出力など、確認できた状態を書きます。便利だったといった評価に置き換えません。
  • 読み取れる範囲を書く その条件で確認できた動作までを説明します。業務の負担や売上への影響は、この結果から述べません。

操作と動作の説明表

説明の要素中身避けること
行った操作用意した記録を対象に、項目を指定して検索しました。検索対象や指定内容を省いて説明しません。
起きた動作指定した項目の値に一致する記録が画面に表示されました。表示以外の動作も確認できたとは書きません。
読み取れることテストで使った条件では、対象の記録の表示を確認しました。相手の業務でも同じ動作や成果が得られるとは述べません。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。数値による評価ではなく、操作と動作の対応を示します。

導入判断に関わる未確認の動作には追加の確認が要る

相手の利用条件との違いが残る場合は、何をどう確認するかを伝えます。導入判断に必要な動作は、導入後の確認だけに委ねないようにします。

  • 追加のテストを決める 違いがある条件を使い、対象の操作と確認する動作を決めます。結果を残す方法も決めます。
  • 実演で補えるか考える 操作と画面の動きを相手と確認したい場合に使います。実演で使う条件の違いも伝えます。
  • 導入後に残る点を示す 実際の運用でしか確認できない点を明示します。導入前に必要な確認が残る場合は、その旨を伝えます。

追加確認の方法表

確認の方法向く場合注意
追加のテスト相手の条件を用意し、特定の動作を確かめたい場合です。対象の条件・操作・動作を先に決めます。
実演操作に伴う画面の変化を、その場で共有したい場合です。実演の条件と相手の利用条件を混同しません。
導入後の確認実際の運用でしか用意できない条件がある場合です。未確認であることと、導入判断への影響を事前に話し合います。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。確認を予定した段階では、動作を確認済みにしません。

条件を伝えただけでは同じ理解になったとは限らない

条件を添えた説明でも、相手が自分の会社の条件でも動作を確認済みだと考えることがあります。期待している動作を聞き、説明との違いを確認します。

  • 確認できたと考えた内容を聞く 今回の結果から何が確認できたと考えたかを尋ねます。承諾の返事だけで理解を判断しません。
  • 期待する動作を聞く どの情報を使い、どの操作で何が起きることを期待しているかを聞きます。テスト内容と比べます。
  • 条件の違いを伝え直す 理解に違いがあれば、確認した条件と未確認の点を伝え直します。追加で確かめる点も説明します。

相手の理解の確認表

確かめ方確かめることずれていたとき
言い換えを聞く今回の結果から、何が確認できたと考えたかを聞きます。実際に確認した動作を、条件と一緒に説明し直します。
期待を聞く相手が自分の業務でどの操作を行い、何が起きると考えているかを聞きます。期待する動作がテストに含まれていたかを示します。
条件を照らす相手の条件でも確認済みだと考えていないかを聞きます。違う条件と分からない条件を示し、追加の確認を相談します。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。相手が納得したことと、動作を確認したことは分けます。

提案書でも結果の説明には条件と未確認点が必要だ

商談で条件を伝えても、提案書に結果だけを書くと、どの条件でも同じ動作が起きると読まれます。実際に説明した条件・動作・未確認の点を、提案書にも残します。

  • 説明した条件を残す 相手に伝えた条件と参照したテスト記録を残します。説明後に判明した条件は追記として分けます。
  • 動作の表現を合わせる 商談で説明した操作と動作を提案書にも書きます。業務が楽になるといった成果の表現へ言い換えません。
  • 未確認の点を引き継ぐ 未確認の点、追加の確認方法、確認する人を残します。提案書では結果の近くに記載します。

説明内容の記録表

記録項目書くこと理由
テストの条件説明した情報・設定・環境と、参照した記録を書きます。結果がどの条件で得られたかを後から確認できます。
確認できた動作行った操作と起きた動作を、説明した表現で残します。提案書で説明の範囲が広がっていないかを確認できます。
未確認の点相手の条件との違いと、追加の確認方法・確認する人を書きます。説明後も確認が必要な点を引き継げます。
表は編集部作成の例です。商品の検索機能を試した架空の例です。説明した相手・日付と、訂正した内容も記録します。

説明表で確認した動作と説明できる範囲が分かる

確認した動作ごとに、根拠となる操作と条件を対応させます。記入できない欄は空欄にせず、不明または未確認と書きます。

  • 記録から記入する 目的・操作・条件・動作をテスト記録から転記します。結び付けられない内容は、確認が必要な点に残します。
  • 比較から範囲を決める 相手の条件との違いを書き、説明できる範囲を文章にします。追加で確かめる動作も記入します。
  • 説明後に更新する 商談で伝えた内容を記録先に残します。追加の確認結果が出たら、未確認の点と説明の範囲を見直します。

商品のテスト結果の説明表

確認した動作テストの目的行った操作使った条件相手の利用条件との違い説明できる範囲相手の条件で確認が必要な点未確認の点記録先
指定した項目の値に一致する記録が表示された。指定した項目に一致する記録が表示されるかを調べた。テスト用の情報を対象に、項目の値を指定して検索した。テスト用に用意した情報と、閲覧のみの権限を使った。相手が使う情報はテスト用と内容が違う。相手の権限は不明。テストの条件では、一致する記録の表示を確認した。相手が実際に使う情報と権限で、検索後の表示を確認する。検索後の出力は試していない。社内のテスト記録と商談記録。
表は編集部作成の例です。記入内容は検索機能を試した架空の例です。異なる動作の条件や結果を、同じ行に混ぜないようにします。