デメリットは相手が判断できる形で伝える

デメリットを尋ねられたら、相手が心配している利用場面を確かめます。確認済みの制約と必要になる作業を示し、購入を判断するための情報を伝えます。

  • 説明する内容を決める 確認済みの制約と、利用場面によって評価が変わる特徴を分けます。
  • 伝える作業を決める 制約のためにできない操作と、それを補うために誰のどの作業が増えるかを具体的に示します。
  • 説明を残す形を決める 代わりの方法と残る不便、未確認の点を、読み返せる形で記録します。

デメリットは購入を判断するために説明する

良い点だけでは、予定している使い方で困らないかを判断できません。不便を知らずに購入すると、想定した使い方と実際にできることが食い違う場合があります。

  • 判断に必要な情報を示す できることに加えて、できないことや利用に必要な作業も伝えます。
  • 食い違う場面を確かめる 予定している使い方を聞き、制約が関係する場面を確認します。
  • 購入の判断は相手に委ねる 営業側は判断に必要な情報を説明します。不便を許容できるかは、相手に判断してもらいます。

説明の仕方によって相手の判断に出る支障

取りがちな対応相手に起きること防ぎ方
良い点だけ話す利用時の不便を検討できないことがあります。営業担当者は、関係する制約も説明します。
不便を曖昧にする必要な作業を見積もれないことがあります。どの作業が必要かを示します。
購入を急がせる制約を検討する時間が足りないことがあります。説明を残し、相手が検討に必要とする時間を確かめます。
表は編集部作成の例です。

相手が心配していることを先に確かめる

相手が同じようにデメリットを尋ねても、心配している内容は準備、操作、確認など人によって異なります。相手が想定している利用場面を聞き、その場面に関係する制約から説明します。

  • 使う場面を確かめる 誰が、どの業務で、どのように使う予定かを確認します。
  • 心配な作業を確かめる 準備の手間、日々の操作、確認の負担など、気になる作業を具体的に聞きます。
  • 説明する順序を決める 心配している作業に関係する制約から説明し、ほかに必要な情報があるかを確かめます。

質問の背景から説明の順序を決める

質問の背景確かめること説明の入り方
準備を心配する利用前にどの準備が必要になると考えているかを聞きます。利用前に必要な準備と、その準備が要る条件から説明します。
操作を心配する相手が普段行う作業と、使う場面を聞きます。その作業でできない操作から説明します。
確認を心配する誰が何を確認する予定かを聞きます。確認できる範囲と別途必要な作業を示します。
表は編集部作成の例です。質問や回答の文面例ではありません。

制約と評価が変わる特徴を分けて説明する

現在の仕様でできないことと、使い方によって便利にも不便にもなる特徴は分けます。個人の感想だけで、商品の欠点とは断定しません。

  • 制約の範囲を示す 現在の仕様や提供条件では利用者ができないことは、対象となる操作や条件を示します。
  • 評価が変わる条件を示す 便利か不便かが使い方で変わる特徴は、どの場面で評価が分かれるかを説明します。
  • 感想と事実を分ける 使いにくいという感想は、その理由を確かめます。感想を仕様として扱いません。

説明する内容を区分する

区分商品の例説明の仕方
仕様上の制約出力する項目を変更できません。変更できない範囲と適用条件を示します。
評価が変わる特徴設定できる項目が基本項目に絞られています。設定の作業は短く済む一方、細かな指定はできないことを示します。
個人の感想利用者が画面の操作を難しく感じています。どの操作で困ったかを確認し、仕様と分けて扱います。
表は編集部作成の例です。架空の商品を想定しています。

説明の根拠を確かめてから答える

説明の根拠には、正式な仕様書や提供条件と、社内で確認した内容を使います。確認できていない点は未確認と伝え、確認先と回答の予定を残します。

  • 正式な仕様を確かめる 対象の商品や利用条件に合う資料か、内容が更新されていないかを確認します。
  • 確認した条件を残す 社内で確かめた内容は、確認日や利用条件も残します。印象や伝聞を根拠にしません。
  • 未確認の点を区別する 不明な点を推測で埋めず、確認先と、いつ回答するかを記録します。回答の時期が未定なら、その点も伝えます。

説明の根拠と確認状況を記録する

説明したい内容根拠確認状況
項目の変更可否正式な仕様書で変更不可と確認しました。対象の利用条件でも適用されることを確認済みです。
代わりの処理社内で別の方法による処理を試しました。試した条件では処理できると確認済みです。相手の利用条件では未確認です。
今後の仕様変更社内で聞いただけで、正式な資料はありません。未確認です。商品を管理する部署に確認します。
表は編集部作成の例です。架空の商品と確認状況を示しています。

制約のためにできない操作と必要になる作業を示す

制約の名前だけでは、利用時に何をする必要があるかが分かりません。制約のためにできない操作と、そのために必要になる作業を続けて示します。

  • できない操作を示す 準備、入力、出力など、どの作業で何ができないかを具体的に説明します。
  • 必要になる作業を示す 手作業での修正や別の資料との照合など、利用者が行う作業を示します。
  • 関係する使い方に絞る 制約が影響する条件を添えます。その操作を使わない使い方にまで、同じ不便があるとは説明しません。

利用場面と必要な作業を対応させる

利用場面制約のためにできない操作利用者が行う作業
社内様式へ転記出力時に項目の順序を変更できません。出力後に社内様式の順序へ並べ替えます。
指定の形式で取込取り込む際に日付の表記を自動変換できません。取り込む前に指定の表記へ修正します。
過去資料と照合画面上では過去の資料と比較できません。過去の資料を別に開いて照合します。
表は編集部作成の例です。架空の商品を想定しています。

増える作業は関わる人ごとに説明する

操作する人に不便がなくても、準備や確認をする人の仕事が増える場合があります。作業ごとに誰が担う予定かを確かめ、判断に必要な情報を示します。

  • 操作する人を確かめる 日々使う人に増える入力や修正を示し、どの場面で必要かを説明します。
  • 準備する人を確かめる 利用前のデータ修正や資料の準備について、担う人と必要な作業を確認します。
  • 確認する人を確かめる 修正後の照合や承認が必要かを聞き、その作業を担えるか検討してもらいます。

増える作業を担う人を確かめる

関わる人増える作業相手が判断すること
操作する人出力後に項目を並べ替えます。普段の業務の中で対応できるかを判断します。
準備する人取込用データの表記を修正します。利用開始までに準備できるかを判断します。
確認する人修正したデータを元の資料と照合します。確認する人と時間を確保できるかを判断します。
表は編集部作成の例です。同じ人が複数の作業を担う場合もあります。

代わりの方法にも残る不便を説明する

代わりの方法があっても、元の制約や作業の負担がなくなるとは限りません。確認できた方法について、増える作業と残る不便を説明します。

  • 使える条件を確かめる 相手の利用条件で実行できる方法かを確認します。未確認の方法を使える前提で勧めません。
  • 増える作業を添える 代わりの方法に必要な準備、処理、確認を示し、誰が行うかも確かめます。
  • 残る制約を明示する 代わりの方法でもできないことを伝えます。方法があるだけで、不便が解消するとは断定しません。

代わりの方法と残る不便を並べる

元の制約代わりの方法残る不便
出力順を変えられない出力後に項目を並べ替えます。出力するたびに並べ替えと確認が必要です。
表記を変換できない取込前に元のデータを修正します。修正した箇所が正しいか、照合が必要です。
画面で比較できない過去の資料を別に開きます。比較する箇所を探し、資料を見比べる作業が残ります。
表は編集部作成の例です。架空の商品で各方法を確認済みと想定しています。

不便と利点を分けて伝え、判断は相手に委ねる

デメリットの説明に良い点を添えても、不便の内容を曖昧にしません。その不便を許容できるかは、相手の業務や使い方によって変わります。

  • 不便を先に説明する 制約が関係する場面と必要な作業を説明してから、関連する利点を別に伝えます。
  • 利点で不便を打ち消さない 利点を説明しても、残る作業や制約の説明を省きません。両方を区別して示します。
  • 許容できるかを決めない 気にならないはずと決めつけず、相手の業務で対応できるかを検討してもらいます。

説明の進め方を見直す

避ける説明代わりの説明理由
利点に話を移す不便と必要な作業を説明した後で、利点を別に示します。質問された不便の内容を曖昧にしないためです。
負担は小さいと決めつける作業の内容と発生する場面を示します。負担の大きさは業務や分担によって変わるためです。
許容できると決めつける相手の業務で対応できるか、検討を求めます。購入の判断を代わりにしないためです。
表は編集部作成の例です。説明の進め方を示しており、トーク例ではありません。

説明した内容は相手が読み返せる形で残す

口頭で説明した内容は、後から確認できる資料やメールにも残します。相手に渡した内容と未確認の点を営業管理表に記録し、次の対応を明らかにします。

  • 場面と作業を残す 制約だけでなく、制約が表れる利用場面と必要になる作業を記録します。
  • 未確認の点も残す 代わりの方法と残る不便を記し、未確認の点には確認先と回答予定を添えます。
  • 渡した内容を記録する 営業管理表に共有日と資料の保存先を残します。後から訂正した場合は、変更内容も記録します。

相手への共有と社内の記録を残す

記録項目書くこと
場面と制約想定した使い方と、その場面でできないことを書きます。
必要な作業制約により必要になる作業と、担う予定の人を書きます。
代わりの方法確認できた方法、利用条件、残る不便を書きます。
未確認の点未確認の内容、確認先、回答予定を書きます。
根拠と確認日参照した資料と、社内で確認した条件や日付を書きます。
共有の履歴共有日、共有先、渡した資料の保存先、訂正内容を書きます。
表は編集部作成の例です。相手に渡す内容と社内だけの記録は区別します。

自社商品のデメリット説明を確認表に書く

実際の商談で尋ねられたデメリットを取り上げ、確認表に書き込みます。根拠のない内容は未確認の欄に移し、確認先を決めます。

  • 制約と特徴を書き分ける 確認済みの制約には根拠を添えます。評価が変わる特徴には、その条件を書きます。
  • 作業と担う人を記入する 相手の心配事に関係する場面を選び、必要になる作業と担う予定の人を書きます。
  • 確認先と渡す形を決める 未確認の点を誰に確かめるかを決め、相手に渡す資料やメールに記す内容を確認します。

自社商品のデメリット説明の確認表

確認項目記入する内容記入欄
制約と特徴確認済みの制約と根拠を書きます。評価が変わる特徴と条件は分けて書きます。
場面と作業相手の心配事、制約が関係する場面と作業、必要になる作業を書きます。
作業を担う人誰にどの作業が増えるかを書きます。未定なら未定と記します。
代わりの方法確認できた方法と利用条件、増える作業、残る不便を書きます。
未確認と確認先未確認の点、確認先、回答予定を書きます。
相手に渡す形資料やメールなどの形と記載内容を決め、共有後に営業管理表へ共有日と保存先を書きます。
確認表は編集部作成の例です。記入しきれない内容は別紙に残します。