入力を戻せても処理まで戻せるとは限らない

間違えた操作を戻せるかは、何をどの状態まで戻したいかで変わります。入力と実行済みの処理を分けて、商談で説明する範囲を整理します。

  • 戻したい場面を特定する 相手が取り消したい操作と、その操作の後に処理がどこまで進んだ状態を想定しているかを整理します。
  • 取り消しの境目を示す 処理が確定する条件と、確定前に確認できる箇所、取り消せる範囲を明らかにします。
  • 説明内容を記録する 戻せないものや取り消し後に残るものも説明し、相手の理解と未確認の点を記録します。

必要な説明は相手が戻したい場面で決まる

入力の誤りと実行後の誤りでは、戻したい対象が違います。何を間違え、どこまで進んだ状態を想定しているかを聞きます。

  • 間違えた対象を聞く 文字の入力、対象の選択、実行の判断のうち、どの間違いを想定しているかを聞きます。
  • 気づく場面を聞く 実行前に気づく場合と、処理が進んでから気づく場合を分けて整理します。
  • 戻したい状態を聞く 画面の表示を直したいのか、処理の結果や、処理によって連絡を受けた人への影響も戻したいのかを聞きます。

戻したい場面の整理

場面相手が知りたいこと確かめること
入力の間違い入力した内容を直せるか。内容が保存されたか、処理が実行されたか。
選択の間違い選んだ対象を変更できるか。選択だけか、処理も始まったか。
実行後の気づき処理の結果まで戻せるか。処理がどこまで進んだか。
表は編集部作成の架空の例です。特定の商品の仕様を示すものではありません。

入力の取り消しと処理の取り消しは対象が違う

画面から入力を消しても、実行した処理が戻るとは限りません。入力を消すこと、実行前に止めること、実行した処理を戻すことを分けます。

  • 入力を消す範囲を示す 入力欄だけが変わるのか、保存された内容も変わるのかを説明します。
  • 実行前に止める 処理の開始を止められる状態と、停止を受け付けられない状態を分けて示します。
  • 実行後の結果を扱う 実行済みの処理では、何が元に戻り、何が残るのかを具体的に説明します。

取り消す対象の違い

取り消しの種類中身注意
入力を消す入力した内容を消す、または直します。実行済みの処理まで戻るとは限りません。
実行前に止めるまだ始まっていない処理を止めます。停止が受け付けられる状態を確認します。
実行した処理を戻す処理によって変わった状態を戻します。戻せる対象と残る影響を確認します。
表は編集部作成の架空の例です。特定の商品の仕様を示すものではありません。

画面を閉じた時点が処理の確定時点とは限らない

画面を閉じた時点が、処理の確定時点とは限りません。何をきっかけに処理が確定し、その後に何を戻せるかを示します。

  • 確定の意味を示す どの状態を確定と呼ぶかを明らかにし、確定前後で取り消しの条件がどう変わるかを示します。
  • きっかけを特定する 人の操作、設定した条件の成立、提供会社の作業のどれが確定のきっかけか、複数が組み合わさるのかを示します。
  • 確認する場所を示す 処理の状態を確認できる表示や、画面で判断できない場合の問い合わせ先を示します。

処理が確定する境目

確定のきっかけ説明すること注意
人の操作どの操作によって確定するか。操作したことと受付完了を区別します。
設定した条件どの条件が成立すると確定するか。画面を開いていない間の進行も確認します。
提供会社の作業作業のどの段階で確定するか。依頼の受付と、作業の着手や完了を区別します。
表は編集部作成の架空の例です。確定後に戻せるかは、別途仕様の確認が必要です。

内容を見直せる時点でも処理を止められるとは限らない

内容を見直せる場所があっても、その時点で処理を止められるとは限りません。確認できる内容と、修正や中止ができる状態を併せて示します。

  • 確認内容を示す 対象、入力内容、実行する処理のうち、確定前に何を見直せるかを示します。
  • 一時保存の扱いを示す 一時保存した内容がそのまま実行予定になるのか、別の操作をするまで実行されないのかを説明します。
  • 承認後の境目を示す 承認によって確定するか、承認後にも確認や中止ができるかを示します。

確認箇所と止められる状態

確認の箇所できること注意
確認画面実行する対象や内容を見直します。表示中に処理が進むかを確認します。
一時保存保存した内容を開いて見直します。保存によって実行予定になるかを確認します。
承認確定前に内容を確認して判断します。承認と確定の関係を確認します。
表は編集部作成の架空の例です。記載した確認箇所がすべての商品にあるとは限りません。

取り消せる範囲は対象・処理の状態・権限によって変わる

取り消しを受け付けても、対象のすべてが元に戻るとは限りません。戻せる対象と必要な条件を、取り消せない部分と併せて示します。

  • すべての範囲を示す すべて戻せると説明する場合は、そのすべてに含まれる入力や処理の対象を明示します。
  • 戻せる部分と戻せない部分を分ける 戻せる部分と戻せない部分を分けて説明し、関連する情報への影響も示します。
  • 必要な条件を書く 処理の状態や権限など、取り消しが受け付けられるための条件を具体的に示します。

範囲と条件の書き分け

範囲条件注意
すべて戻せる明示した対象の全部を取り消せます。履歴や通知まで消えるとは限りません。
一部戻せる戻せる部分と戻せない部分を分けて示せます。戻せない部分を併記します。
条件付きで戻せる処理の状態や権限の条件を満たした場合に取り消せます。条件を満たしても戻せる範囲は別に示します。
表は編集部作成の架空の例です。条件付きの場合も、対象の全部か一部かを明記します。

戻せない処理には代わりの対応の説明が必要だ

取り消せない処理は、戻せない理由と代わりの対応を示します。訂正や追加の対応をしても、元の処理がなかった状態になるわけではありません。

  • 届いた連絡を区別する すでに外部へ届いた連絡は、届いた事実を戻せないことを前提に、訂正や追加連絡の要否を整理します。
  • 利用された先を調べる 他の処理に使われた情報は、元の入力だけでなく、利用先で必要な修正も確認します。
  • 残る履歴を示す 消せない履歴については、訂正内容や理由を追記できるかを確認します。

元に戻せない場合の対応

取り消せないもの理由代わりの対応
外部へ届いた連絡受け取った相手の閲覧や保存を元に戻せません。必要に応じて訂正や追加連絡を行います。
利用済み情報の影響元の情報を直しても、利用先の処理に影響が残る場合があります。利用先を確認し、修正の要否を判断します。
消せない履歴操作の経緯を残す仕様になっています。訂正内容や理由を追記できるか確認します。
表は編集部作成の架空の例です。代わりの対応を実施できるかも、個別に確認します。

取り消しが完了しても履歴や通知が残る場合がある

取り消し後も履歴や通知が残る仕様では、その内容まで説明が必要です。処理の結果と、操作した事実や周囲への影響を分けて示します。

  • 残る履歴を示す 元の操作と取り消しの事実が、どこに残り、誰から見えるかを説明します。
  • 通知の扱いを示す すでに届いた通知と、取り消しに伴って新たに送られる通知を区別します。
  • 他の人への影響を示す 元の処理を前提に他の人が作業していた場合、状況の共有や修正が必要かを確認します。

取り消し後に残るもの

残るもの説明すること注意
履歴操作や取り消しの記録がどこに残り、誰が見られるかを説明します。画面の表示が戻っても記録は残る場合があります。
通知配信済みの通知と、取り消しに伴う通知を分けて説明します。外部へ届いた通知を回収できるかは、確認した仕様に沿って説明します。
他の人への影響元の処理を前提に進んだ作業への影響を説明します。取り消しだけで作業まで元に戻るとは限りません。
表は編集部作成の架空の例です。残る内容や閲覧できる人は、商品の仕様で確認します。

取り消せる人は操作した人とは限らない

操作できる権限と、取り消せる権限が同じとは限りません。誰が何を戻せるかを示したうえで、想定した場面に沿って相手の理解を確かめます。

  • 取り消しを実行できる人を示す 操作した人、管理する人、提供会社のうち、誰が取り消しを実行できるかを示します。
  • 依頼と完了を分ける 取り消しを依頼した状態と、完了した状態を分け、完了の確認方法を説明します。
  • 相手の理解を確かめる 想定した場面について、誰に依頼し、何が戻り、何が残るかを相手の言葉で整理してもらいます。

取り消しを行う人の整理

取り消す人できること確かめること
操作した人自分に認められた範囲で取り消します。自分の操作でも取り消せない条件があるか。
管理する人管理権限で認められた範囲を取り消します。他の人の操作を取り消せる範囲はどこか。
提供会社依頼内容を確認し、対応可能な処理を行います。依頼先と、対応可否や完了の確認方法は何か。
表は編集部作成の架空の例です。管理する人や提供会社でも戻せない処理があります。

提案書には取り消せる範囲と条件の記載が必要だ

取り消せるという結論だけでは、適用する範囲や条件が伝わりません。商談で説明した内容を記録し、提案書にも同じ条件を記載します。

  • 条件と一緒に記録する 対象の操作、戻せる範囲、確定する条件、戻せないものを一緒に記録します。
  • 確認根拠を残す 説明の根拠にした資料や回答と、確認した日を残し、後から内容を確認できるようにします。
  • 未確認を明記する 確認できていない点は断定せず、確認先と回答予定を記録し、提案書にも明記します。

商談記録と提案書への記載

記録項目書くこと理由
取り消せる範囲対象の操作と戻せる範囲、必要な条件を書きます。他の操作も戻せるという誤解を避けられます。
確定の条件確定のきっかけと、確定前の確認箇所を書きます。どの状態まで確認や中止ができるかを示せます。
取り消せないもの戻せない対象と代わりの対応を書きます。訂正と取り消しの混同を避けられます。
取り消し後と権限残るものと取り消せる人を書きます。完了後の状態と依頼先を示せます。
理解と確認根拠相手の理解、参照資料、確認した日を書きます。説明内容と理解のずれを確認できます。
未確認の点確認事項、確認先、回答予定を書きます。未確認の内容を確約として扱わずに済みます。
表は編集部作成の架空の例です。提案書の内容は、確認済みの仕様に合わせます。

操作ごとの説明表で未確認の点が分かる

同じ商品でも、操作によって確定条件や戻せる範囲が異なる場合があります。相手が心配している操作ごとに記入し、説明できる内容と未確認の点を整理します。

  • 対象の操作を絞る 商品全体をまとめず、相手が間違いを心配している具体的な操作を記入します。
  • 確認した内容を書く 入力と処理の取り消しを区別し、確定条件、戻せる範囲、残るものを記入します。
  • 空欄を未確認に変える 不明な項目は未確認と書き、確認先も残します。記入後は、相手の想定する場面と合うかを確かめます。

操作の取り消しの説明表

操作取り消しの種類確定する条件確定前に確認できる箇所取り消せる範囲と条件取り消せないもの取り消した後に残るもの誰が取り消せるか未確認の点
説明表は編集部作成の記入欄です。相手が心配している操作ごとに1行ずつ記入します。