除外一覧との照合で営業先から外す会社を決める

営業先を選ぶたびに社名を目で見て外していると、外し忘れや取り違えが起きます。除外する会社の一覧と照合の手順を決め、営業前の確認に使います。

  • 除外する範囲を決める 既存顧客や取引先に加え、連絡を断られた会社や対応中の会社を、どこまで外すか決めます。
  • 会社の確かめ方を決める 法人番号と所在地で会社を確かめ、社名だけでは判断しない手順を決めます。
  • 更新と再確認を決める 一覧を更新する担当と、営業直前に照合し直し、除外・営業対象・保留と判断した理由を残す手順を決めます。

除外する会社を先に一覧にまとめる

新しい営業リストを確認する前に、除外する会社を集めます。部署や個人が持つ記録を持ち寄り、共通の一覧にまとめます。

  • 社内の記録から集める 顧客や取引の記録だけでなく、連絡停止の記録と営業の対応履歴も確認します。
  • 照合に使う情報を書く 社名、法人番号、所在地を記録します。不明な項目は不明と書き、確認先も残します。
  • 外す理由と範囲を書く 除外する区分と理由を記録します。会社全体への営業を止めるのか、特定の拠点への営業や特定の手段での連絡だけを止めるのかも書きます。

除外一覧に集める情報

区分集める元一覧に書く項目
既存顧客顧客台帳・契約の記録社名・法人番号・所在地・契約状況を書きます。
取引先取引台帳・社内の連絡記録共通項目に加え、取引内容と窓口を書きます。
競合事業部門が確認した会社の一覧共通項目に加え、自社の事業部門が競合と判断した理由を書きます。
連絡を断られた会社電話・メールなどの対応履歴共通項目に加え、停止の範囲と受付日を書きます。
対応中の会社営業の活動記録・商談の記録共通項目に加え、対応状況と自社の担当者を書きます。
表は編集部作成の例です。表の共通項目は、社名・法人番号・所在地です。各区分に除外理由と対象範囲も記録します。

社名だけの照合では外す会社を取り違えることがある

同じ社名でも別の会社の場合があり、同じ会社でも表記が違う場合があります。社名の一致や不一致だけでは、除外を決められません。

  • 同名でも会社を確かめる 社名が同じでも、法人番号や所在地を確かめます。別会社まで外さないための確認です。
  • 表記の違いを確認する 株式会社の位置、旧字、略称、社名変更を確認します。表記が似ているだけでは同じ会社と決めません。
  • グループの関係を調べる 社名が似ていても別法人の場合があります。親会社と子会社の関係は、社名とは別に確認します。

社名だけで照合した場合

起きること例誤った判断の結果
同名の別会社営業リストと除外一覧で、社名は同じでも法人番号が異なります。別会社と気づかず、営業先から外します。
株式会社の位置前後の位置が違う社名を同じと扱います。別会社の可能性を見逃し、営業先から外します。
旧字・略称除外一覧に旧字や略称で社名が登録されています。同じ会社と気づかず、営業先に残します。
社名変更除外一覧に旧社名が残っています。変更後の社名と結び付かず、営業先に残します。
グループ会社親会社と子会社で社名が異なります。関係を見逃し、除外対象の子会社を残します。
表は編集部作成の例です。表記の違いは確認の手掛かりです。株式会社の位置や旧字・新字をそろえて照合しても、それだけでは同じ会社と判断できません。

法人番号と所在地で同じ会社か確認する

除外一覧と営業リストに法人番号を付け、所在地も確認します。番号が分からない会社は追加で確認し、確認が済むまで営業開始を保留します。

  • 法人番号を一覧に付ける 国税庁の法人番号公表サイトなどで確認し、社名と所在地を確かめてから番号を記録します。
  • 所在地の違いを調べる 所在地が違う場合は、本店と支店の違いや移転の有無を調べます。住所が一致するだけでは同じ会社と判断しません。
  • 不明な会社は保留する 番号が分からない場合は、社内の取引記録などで確認します。確認が済むまでは営業開始を保留します。

照合に使う情報と確認方法

照合の鍵確かめ方注意
法人番号両方の一覧で番号が一致するか調べます。番号を別の会社の行に誤って記入していないか確認します。
所在地本店・支店・移転前後の住所を確認します。住所が一致するだけでは同じ会社と判断しません。
社名正式な社名と旧社名・略称を確認します。一致しても法人番号と所在地を確かめます。
番号が不明社内記録と公開情報を突き合わせます。推測で番号を付けず、確認が済むまで保留します。
表は編集部作成の例です。確認に使った情報の出所と確認日も残すと、後から判断を見直せます。

親会社・子会社・支店の扱いを先に決める

会社が特定できても、関連する会社や拠点まで外すかは別の判断です。取引関係と社内の担当範囲を確認し、除外する範囲を決めます。

  • グループの範囲を決める 取引のある法人だけか、グループ全体かを決めます。全体を外す場合は、対象の法人を一覧に書きます。
  • 支店の扱いを決める 同じ法人の支店は、法人番号だけでは区別できません。拠点ごとに判断する場合は所在地も使います。
  • 担当が違う場合も決める 別部署が対応している会社や拠点は、営業を始める前に、その会社を担当している社内の担当者へ確認する手順を決めます。

関連会社と拠点の扱い

関係扱いの例決めておくこと
親会社・子会社取引のある法人だけを外します。他のグループ会社へ営業できるか決めます。
グループ全体確認した関連法人をそれぞれ外します。対象法人と関係を確認する役割を決めます。
同じ法人の支店会社全体を外すか、拠点別に判断します。拠点名と所在地の記録方法を決めます。
担当部署が別社内の担当者へ確認してから判断します。確認先と、営業を始めてよいかを最終的に判断する人を決めます。
表は編集部作成の例です。親会社と子会社は別法人です。法人番号の一致だけでは、グループ全体を除外できません。

一致の種類を分けて除外を決める

法人番号の完全一致と、社名などの部分一致を分けて確認します。同じ会社かどうかと除外する範囲を確かめ、判断した理由を残します。

  • 法人番号の一致で特定する 法人番号の一致を会社の特定に使います。社名の完全一致だけでは、除外を確定しません。
  • 部分一致は人が確かめる 社名の一部が一致する場合や、所在地だけが一致する場合は、確認役が同じ会社か調べます。判断できない会社は保留します。
  • 理由を残して外す 除外・営業対象・保留を分けます。除外一覧のどの記録に基づき、どう判断したかを残します。

一致の種類ごとの判断

一致の種類扱い記録
番号の完全一致会社情報と除外範囲を確認し、今回の営業が除外範囲に含まれるなら外します。一致した番号と除外理由を残します。
社名の完全一致法人番号と所在地を追加確認します。確認した情報と判断理由を残します。
社名の部分一致旧社名・略称・別会社の可能性を調べます。確認先と確認結果を残します。
所在地のみ一致同じ住所にある別会社か確かめます。同じ会社かどうかの確認結果と、判断に使った情報を残します。
番号と情報が不整合転記ミスや移転を調べ、食い違いが解消するまで保留します。食い違う情報と確認役を残します。
一致を確認できない確認に必要な情報が足りなければ営業開始を保留します。未確認の項目と次の確認先を残します。
表は編集部作成の例です。一致が見つからなくても、確認に必要な情報が足りない場合は営業対象と確定しません。

連絡を断られた会社と対応中の会社も入れる

取引の記録だけでは、連絡を断られた会社や自社が対応中の会社を拾い切れません。日々の対応履歴からも、除外一覧へ追加します。

  • 連絡停止の範囲を書く 連絡を断られた日と内容を記録します。会社全体か、拠点や連絡手段に限るかも確認します。
  • 対応中の会社も入れる 別の担当から重ねて連絡しないよう、自社が対応を進めている会社と、対応状況、社内の担当者を記録します。
  • 商談の状況を反映する 商談が始まったら、重複連絡を避ける範囲を確認し、その範囲を新規開拓の対象から外します。終了後の扱いは、対応履歴を確認して決めます。

対応履歴から追加する会社

区分集める元更新するタイミング
連絡を断られた会社電話の記録・返信・窓口への連絡連絡を断られた時点で、内容と範囲を記録します。
対応中の会社営業の活動記録・連絡履歴営業を始める時点と、対応状況が変わった時点で更新します。
商談中の会社面談の記録・提案の記録商談の開始・終了や窓口の変更に合わせて更新します。
表は編集部作成の例です。商談が終わっただけで除外を解除せず、連絡停止の記録がないかも確認します。

更新の担当ときっかけを決める

除外一覧は、作った後も取引や対応状況に合わせて更新します。更新する役割と最新版の置き場所を決め、古い一覧での照合を防ぎます。

  • 更新する役割を決める 情報を知らせる役割と、一覧へ反映する役割を決めます。不在時の代わりも決めておきます。
  • 変更があれば反映する 契約、連絡停止、商談開始、社名変更などを更新のきっかけにします。変更理由と日付も残します。
  • 最新版の場所を決める 照合に使う一覧の置き場所を固定します。コピーを使う場合は、管理元の最新版と内容を照合し、変更が反映されているか確認します。

除外一覧を更新する役割

更新のきっかけすること担当
契約・取引の開始会社情報と除外範囲を追加します。取引窓口が連絡し、一覧の管理役が反映します。
連絡停止の受付断られた内容と停止範囲を反映します。受け付けた人が連絡し、一覧の管理役が反映します。
営業・商談の開始対応状況と現在の窓口を追加します。営業の窓口が連絡し、一覧の管理役が反映します。
社名変更・移転番号を確かめ、旧情報も残して更新します。変更を把握した人が連絡し、一覧の管理役が反映します。
除外範囲の見直し解除や範囲変更の理由を残します。除外範囲の変更を判断する担当者が確認し、一覧の管理役が反映します。
表は編集部作成の例です。一覧から外す場合も、過去に除外していた理由と変更の経緯を残します。

営業を始める直前にもう一度突き合わせる

リストの作成後にも、連絡停止や商談開始の記録は増えます。営業を始める直前に、実際に使うリストを最新版の除外一覧と照合します。

  • 作成後の変更を確認する 作成時に確認済みでも、最新の取引と対応状況を反映して照合し直します。
  • 引き継ぎ後も照合する 担当が変わった場合は、前任の確認結果と保留事項を引き継ぎます。引き継ぎ後も再照合します。
  • 依頼先へ変更を伝える 電話やメールなどの営業を外部へ依頼する場合は、再照合後の対象リストを渡します。追加の除外が出た場合の連絡方法も決めます。

営業を始める前の確認

場面確かめること
営業の開始直前最新版の除外一覧で、実際に使うリストを照合したか確認します。
作成から時間が経過新たな取引・連絡停止・営業中の会社が反映されているか確認します。
担当が変更過去の除外理由と保留事項を引き継ぎ、再照合したか確認します。
外部へ依頼再照合後の対象リストが依頼先で使われるか確認します。
依頼後に除外が追加対象の会社を依頼先に伝え、その会社への次の連絡を止める変更が反映されたか確認します。
表は編集部作成の例です。外部へ渡す情報は、対象の特定と除外の反映に必要な範囲にします。

外した会社と理由を営業管理表に残す

除外後の営業リストを見るだけでは、どの会社をなぜ外したか分かりません。照合に使った情報と判断を残し、別の人も確認できるようにします。

  • 外した会社と理由を書く 元の営業リストの会社にひも付けて、除外・営業対象・保留を記録します。除外理由も具体的に書きます。
  • 照合に使った情報を書く 法人番号、所在地、参照した除外一覧の記録と確認結果を残します。別の人が判断の根拠を確かめられるようにします。
  • 確認した日と人を書く 照合した日と確認した人、使った一覧の更新日時を残します。直前の再照合結果も追記します。

営業管理表に残す内容

記録項目書くこと
会社の特定情報元の営業リストの社名・法人番号・所在地を記録します。
判断と理由除外・営業対象・保留の区別と、その理由を書きます。
除外の範囲会社全体・拠点・連絡手段など、適用する範囲を書きます。
照合の鍵と根拠使った法人番号・所在地と、参照した除外一覧の記録を書きます。
照合日と確認者照合日・確認した人・除外一覧の更新日時を書きます。
直前の再照合再照合した日・確認した人・変更点・保留の解消状況を書きます。
表は編集部作成の例です。営業に使うリストから外しても、照合の記録では会社情報と除外理由を確認できるようにします。

自社の除外手順を書いて共有する

ここまでの項目に沿って、自社の除外範囲・確認方法・担当者・更新手順を書きます。空欄は未決定の項目として残し、営業を始める前に関係者で決めます。

  • 対象と判断方法を書く 除外する区分とグループ会社の範囲を書きます。照合に使う情報と、部分一致の確認役も決めます。
  • 更新と再照合を書く 一覧の置き場所、更新する役割ときっかけ、営業直前に再照合する役割を書きます。
  • 実際の作業で確かめる 社内の営業リストで手順を試し、迷った箇所を書き直します。判断理由の残し方も含めて共有します。

除外の手順を決めるメモ

決める項目自社の手順を書く
除外する区分外す区分を、各区分の対象範囲をと決めます。
一覧の置き場所最新版をに置き、照合結果と理由をに残します。
照合と確認役を鍵に照合し、部分一致はが確認します。未確認なら保留します。
グループ会社の扱いグループ会社は(対象の法人名)を外します。同じ法人の支店は(拠点名か全拠点)を外します。
更新の担当ときっかけが起きたらへ連絡し、が一覧を更新します。
直前の再照合営業開始前のにが再照合し、変更をへ伝えます。
表は編集部作成の例です。空欄を埋めたメモは、営業・取引の窓口と一覧の管理役で共有し、変更時に更新します。