納期や利用開始日は条件を確認してから答える

希望の時期を聞くだけでは、納期や利用開始日は判断できません。相手と自社の準備を確かめ、確認できた条件に基づいて答えます。

  • 相手の希望を確かめる 利用を始めたい時期とその理由、その時期に間に合わない場合の影響を、相手に聞く内容を決めます。
  • 回答できる範囲を決める 納期に影響する条件を整理し、その場で答える範囲と社内で確認する範囲を決めます。
  • 回答後の対応を決める 回答する時期と方法、時期に添える条件、記録先、条件が変わったときの連絡手順を決めます。

時期を答える前に相手の計画への影響を考える

伝えた時期を前提に、相手の準備が進むことがあります。後から変更すると何がずれるかを考え、回答前に確認する条件を決めます。

  • 計画への影響を考える 利用開始に合わせた人員配置や告知など、回答した時期を前提に進む予定を確かめます。
  • 社内の準備を確かめる 受注できる状態と、納品や利用開始に対応できる状態を分けて確認します。
  • 信頼への影響を考える 納期変更の説明が遅れると、相手は変更後の回答も判断材料にしにくくなります。未確認の時期は答えません。

時期の変更による影響

起きること相手に起きること防ぎ方
計画がずれる人員配置や告知の予定を組み直す必要が出ます。希望の時期に関連する相手の予定を聞き、変更の影響を把握します。
準備が間に合わない予定していた業務を始められなくなります。社内の作業内容と、作業に着手できる時期を確認します。
回答への不安が残る相手は、変更後の回答を基に計画を立てにくくなります。確認済みの条件を添え、変更時は早く知らせます。
表は編集部作成の例です。

利用を始めたい時期とその理由を確かめる

「いつから使えるか」という質問には、相手の予定が関係しています。何ができる状態をいつ必要としているのか、その理由と遅れた場合の影響を聞きます。

  • 希望する状態を聞く 届いていればよいのか、設定や確認を終えて使える必要があるのかを確かめます。
  • その時期の理由を聞く 業務の開始や既存契約の終了など、希望の時期を決めた事情を聞きます。
  • 遅れた場合を聞く どの業務や予定に影響が出るかを聞き、社内で時期を確認するときの前提にします。

希望の時期を確認する項目

確かめること内容確認できなかった場合
希望の時期何ができる状態を、いつ必要としているかを聞きます。納品と利用開始のどちらを指すか、改めて確かめます。
時期の理由その時期に関係する業務や予定を聞きます。希望時期の理由が分からない場合は、相手にその背景を社内で確かめてもらいます。
遅れた場合の影響影響する業務と、その後の予定を聞きます。影響が未確認であることを社内にも伝えます。
表は編集部作成の例です。

納期に影響する自社側の条件を把握する

在庫があっても、設定や担当者の予定によって利用開始の時期は変わります。商談前に、自社の商品やサービスで確認が必要な条件を洗い出します。

  • 作業の順序を知る 受注後に必要な作業と、前の作業が終わるまで着手できない作業を確認します。
  • 着手できる時期を聞く 在庫の有無に加え、製造や設定を担当する部署が作業を受けられるかと、担当者が着手できる時期を確かめます。
  • 外部の手配を調べる 配送や委託先の作業が必要なら、自社で判断できる範囲と外部への確認事項を分けます。

商談前に把握する条件

条件確認先商談前に確かめること
在庫や製造在庫や生産計画を管理する部署に確認します。引き当て可能な在庫と、製造に着手する条件を聞きます。
設定や準備作業導入や設定を担当する部署に確認します。必要な作業と、着手前に必要な情報を聞きます。
担当者の予定作業の割り当てを決める人に確認します。必要な担当者と、担当者が着手できる時期を聞きます。
外部の手配配送や委託先との窓口に確認します。手配の条件と、外部からの回答が必要な点を聞きます。
表は編集部作成の例です。

相手側の準備が必要な条件と、その完了予定を確かめる

自社の準備が進んでも、相手側の手続きや環境が整わなければ始められない場合があります。必要な準備と、いつ完了する予定かを確かめます。

  • 必要な準備を伝える 社内手続き、設備、提供情報など、相手に対応してもらう内容を具体的に伝えます。
  • 準備の予定を聞く 誰が対応し、いつ完了する予定かを聞きます。商談相手だけで判断できない点も確認します。
  • 作業への影響を伝える 準備が遅れた場合に、どの作業を始められないかを説明します。

相手側に必要な準備

相手側の準備確かめること準備が遅れたときの影響
社内手続き必要な承認や発注手続きと、完了の予定を聞きます。受注後の手配に着手できない場合があります。
設備や環境利用に必要な設備や接続環境の準備状況を聞きます。設置や動作確認を進められない場合があります。
情報の提供設定に必要な情報を示し、その情報をいつ提供してもらえるかを聞きます。設定内容を決められず、作業が止まる場合があります。
担当者の確保立ち会いや操作確認をする人の予定を聞きます。確認作業や利用開始が後ろにずれる場合があります。
表は編集部作成の例です。

その場で答えるのは、社内で確認済みの内容にとどめる

社内で確認済みの段取りは、その場で説明できます。個別の納期や利用開始日は、今回の条件で対応できると確認してから答えます。

  • 段取りを説明する 準備から利用開始までの作業と順序を説明します。個別の時期とは分けて伝えます。
  • 今回の条件を確認する 以前の案件と似ていても、数量や作業内容、担当者の予定を今回の条件で確認します。
  • 準備の予定だけで判断しない 相手側の準備の完了予定を聞いただけでは時期を答えません。その予定を前提に自社が作業を手配できるかを社内に確認します。

質問に応じた回答の範囲

質問の種類その場で答えること社内で確認すること
開始までの流れ確認済みの作業と順序を説明します。今回だけ追加になる作業の有無を確認します。
個別の開始時期判断に必要な条件と、確認が必要な点を伝えます。今回の数量や作業内容で対応できる時期を確認します。
相手側の準備が済んだ後の開始時期準備の完了後に必要な作業を説明します。準備の完了予定を前提に、作業を手配できるか確認します。
表は編集部作成の例です。

確認中の点は、いつ回答するかを相手と決める

納期が未確定でも、次に連絡する時期は相手と相談できます。相手がいつまでに回答を必要とするかと、社内確認の見通しを踏まえ、連絡する内容と方法を決めます。

  • いつまでに必要かを聞く 相手がいつまでに回答を必要とするか、その回答を何の判断に使うかを聞き、その時期までに回答できるかを社内で確かめます。
  • 連絡方法を決める いつ、誰に、どの方法で連絡するかを決めます。納期の回答か進捗の連絡かも区別します。
  • 遅れる前に知らせる 回答が間に合わない見込みになったら、決めた時期より前に知らせ、次の連絡時期を相談します。

確認中の連絡を決める項目

場面相手と決めること記録
確認の見通しがある回答する時期と連絡方法を決めます。回答予定、連絡先、確認中の条件を残します。
見通しが立たない進捗を知らせる時期と方法を決めます。時期を判断できない理由と次の連絡予定を残します。
回答が遅れる見込み現状を伝え、次に連絡する時期を相談します。連絡した内容と、相談後の連絡予定を残します。
表は編集部作成の例です。

納期や利用開始日には、確認済みの条件を添えて伝える

時期だけを伝えると、条件が変わっても同じ時期に対応できると捉えられかねません。何を前提に確認した回答なのかを、時期と一緒に伝えます。

  • 回答の対象を示す 納品、設置完了、利用開始のどの時点を答えているかを明らかにします。
  • 前提条件を伝える 数量や作業内容に加え、相手側の準備と完了予定も回答の前提として伝えます。
  • 再確認する条件を示す 数量の変更や準備の遅れなど、時期を再確認する必要がある変更を具体的に伝えます。

時期と一緒に伝える内容

伝える要素内容注意
前提となる条件対象の商品や範囲、数量、作業内容を示します。社内で確認した条件と一致しているか確認します。
相手側の準備相手が提供する情報と整える環境、それぞれをいつ終える予定かを示します。準備が完了した事実と、完了する予定を区別します。
再確認が必要になる変更数量や作業内容、準備の完了予定が変わった場合は時期を確認し直すことを示します。未確認の時期を、条件付きの回答として伝えないようにします。
表は編集部作成の例です。

同じ前提で社内の確認先に判断を求める

各部署が異なる数量や作業内容を前提に確認すると、回答をまとめる段階で時期が食い違うことがあります。相手の希望と今回の条件を共有し、誰に何をいつまでに確認するかを決めます。

  • 判断できる人を決める 在庫や作業予定を判断できる確認先を決めます。回答を取りまとめる窓口も明らかにします。
  • 確認の前提を伝える 希望の時期と理由、数量、作業内容、相手側の準備状況を同じ内容で共有します。
  • 社内の回答予定を決める 相手への回答前に内容を確認できるよう、社内から回答を受け取る時期を相談します。

社内で判断を求める内容

確認する内容確認先確認の前提
在庫や製造の対応在庫や生産計画を判断する人に聞きます。商品、数量、希望の納品時期を共有します。
作業の対応設定や設置の予定を決める人に聞きます。作業範囲、必要な情報、準備の完了予定を共有します。
外部手配の対応配送や委託先との窓口に聞きます。手配内容、届け先や作業場所、着手条件を共有します。
回答内容の確定納期回答を取りまとめる人に聞きます。各確認先の回答、未確認事項、相手への回答予定を共有します。
表は編集部作成の例です。

回答の前提を記録し変更時は早く知らせる

回答した時期だけでなく、その判断に使った条件も残します。条件が変わったら影響を確認し、新たな時期が未確定でも変更の事実を早く知らせます。

  • 回答と条件を残す いつ、誰に、どの時期を、どの条件で伝えたかを、関係者が参照できる場所に記録します。
  • 変わった条件を調べる 数量や作業内容、準備の予定が変わったら、元の回答への影響を社内の確認先に聞きます。
  • 分かった範囲で知らせる 条件が変わった事実と、影響の有無を確認中であることを分けて伝えます。次に連絡する時期も相手と決め直します。

回答後に残す記録

記録項目書くこと
回答日と相手回答した日、伝えた相手、連絡方法を書きます。
回答した時期伝えた時期と、納品や利用開始など回答の対象を書きます。
回答の条件数量、作業範囲、相手側の準備と完了予定を書きます。
社内の確認内容社内で判断した人の氏名、確認日、回答内容と残っている確認事項を書きます。
変更の連絡変わった条件、影響、連絡日、伝えた内容、次の連絡予定を書きます。
表は編集部作成の例です。

納期を回答する手順を決める

自社の商品やサービスに置き換えて、確認項目と回答の手順を書き込みます。確認先や記録先まで具体的に決め、商談前に見返せるメモにします。

  • 確認項目を書き出す 希望の時期と理由に加え、自社の作業と相手側の準備で時期に影響する条件を書きます。
  • 回答の範囲を決める その場で説明する段取りと、個別の時期を答える前に社内で確認する内容を分けます。
  • 回答の時期と記録を決める 回答する時期と方法、時期に添える条件、記録先、条件が変わったときの連絡手順を決めます。

納期の回答の手順を決めるメモ

決める項目自社で使う内容を書きます
相手に確かめること希望の時期・理由・遅れた場合の影響・相手側の準備について、聞く内容を書きます:
自社側の条件在庫・製造・設定・担当者の予定・外部手配で、確認する条件を書きます:
その場で答える範囲説明できる段取りと、社内確認が必要な個別の時期を分けて書きます:
回答の時期の決め方相手の判断予定の聞き方、回答する時期と方法、遅れる場合の連絡手順を書きます:
条件の伝え方時期と一緒に伝える作業範囲、数量、相手側の準備などを書きます:
社内確認・記録誰に何を確認するか、回答した時期と条件の記録先、変更時の連絡手順を書きます:
表は編集部作成の例です。空欄には、自社で使っている部署名や作業名を具体的に書きます。