電話営業の体制は時間と記録で決める

専任を置くか兼務にするかは、担当者が電話をかける時間を確保できるか、結果の記録を続けられるかで考えます。外部に頼む場合も含め、自社で続けられる体制を決めます。

  • 専任か兼務かを決める 電話をかける時間と、記録・引き継ぎを続けられるかを確かめ、自社に合う体制を選びます。
  • 兼務の決まりを作る かける時間、記録の項目、営業先の選び方、共有と引き継ぎの方法を決めます。
  • 外部への依頼範囲を決める 自社に残す作業と外部に頼む作業を分け、体制を見直す時期と観点を決めます。

専任は電話営業を中心に、兼務は他の業務との調整を先に決める

専任は電話営業を中心に予定を組めます。兼務は他の業務との調整が必要なため、かける時間と記録の決まりを先に作ります。

  • 時間を確保できるか見る 役割の名前だけで決めず、他の予定に押されずに電話をかけられるかを確かめます。
  • 記録の続けやすさを見る 専任でも記録の決まりは必要です。兼務では業務の切り替えで記録が抜けないようにします。
  • 引き継ぐ相手を決める 商談の担当者や不在時の代わりの担当者が、記録を読んで次の対応を判断できるようにします。

専任と兼務の違い

観点専任兼務
かける時間電話営業を中心に予定を組めます。他の業務と調整して予定に入れます。
記録の決まり電話営業の手順に結果の記録を組み込みます。他の業務へ移る前に結果を記録します。
引き継ぎ商談担当へ渡す記録を決めます。中断するときは未対応の営業先と次の対応も記録します。
業務の優先順位電話営業を主な業務として扱います。他の業務を優先する条件を決めます。
表は編集部作成の例です。専任でも兼務でも、記録と引き継ぎの決まりは必要です。

兼務では他の業務と重なると電話が後回しになりやすい

商談や既存顧客の対応が重なると、電話営業は後回しになりやすくなります。空いた時間だけでかける形にすると、再開する時間が決まらず、記録も途切れがちになります。

  • 後回しになる理由を見る 電話をかけられない理由を、担当者の意欲だけで判断せず、予定と業務の重なりから確かめます。
  • 記録の違いを減らす 同じ結果でも人によって記録が違うと、次の対応を判断しにくくなります。共通の区分を使います。
  • 中断後の再開を決める 予定が崩れたときに相談する相手と振り替え方を決め、再開を本人任せにしないようにします。

兼務でのつまずきと対処

起きることそのときの状況防ぎ方
電話が後回しになる商談や既存顧客の対応が重なります。優先する業務の条件と振り替え方を決めます。
記録がばらつく区分や書く項目を個人で判断しています。結果の区分と記録項目を共通にします。
再開が遅れる空いた時間にかける予定のままです。かける時間を予定に入れ直します。
表は編集部作成の例です。

兼務にするなら電話をかける時間を予定に入れる

担当者ごとに電話をかける時間帯を決め、予定表に入れます。その時間には他の予定を入れない決まりと、変更が必要な場合の扱いを決めます。

  • かける時間を予定に入れる 既存の業務予定を確認し、電話をかける時間帯を決めます。周囲にも予定が分かるようにします。
  • 予定を変更する条件を作る 他の業務を優先する条件と、変更を相談する相手を決めます。予定を外すだけで終わらせません。
  • かけられなかった日の対応を決める かけられなかった理由を残し、いつに振り替えるかを相談します。営業先に対応の期日を約束している場合は、誰が対応するかも決めます。

時間を確保する決まり

決めること決め方注意
かける時間帯担当者ごとの業務予定を見て決めます。空いたらかけるという扱いにしません。
予定の確保電話をかける時間を予定表で共有します。その時間には他の予定を入れません。
変更の条件優先する業務と相談先を決めます。変更した予定をいつ振り替えるかも決めます。
かけられない日理由を記録し、振り替えを相談します。対応の期日を約束した営業先は、対応する人を決めます。
表は編集部作成の例です。

電話の結果は共通の区分と項目で記録する

同じ結果を同じ意味で読めるように、区分の定義と記録項目を決めます。記録する場所も共通にし、次の対応を確認できるようにします。

  • 結果の区分を定義する 不在、折り返し待ち、商談への引き継ぎ、連絡停止など、区分を選ぶ条件を決めます。
  • 次の対応まで記録する 結果だけで終えず、次にすること、対応する人、期日を記録します。連絡を止める依頼は、依頼日と止める連絡の範囲も残します。
  • 記録する場所を決める 個人のメモだけに残さず、共通の場所に記録します。区分の定義は関係者で読み合わせて決めます。

共通にする記録の決まり

決めること内容
結果の区分区分の意味と選ぶ条件を決め、迷う場合の相談先も決めます。
記録項目営業先、連絡日時、かけた自社の担当者、結果、次の対応、その対応を行う人、期日を記録します。
連絡停止の記録連絡を止める依頼があった日と、止める連絡の範囲を営業先の記録に残します。
記録する場所関係者が確認する場所を決め、記録が分散しないようにします。
記録するタイミング電話を終えたら記録してから次の営業先へ進みます。
表は編集部作成の例です。結果の区分の分け方は、資料『テレアポの結果を記録するとき、どの区分で書き分ける?』でも扱っています。

その日にかける営業先は記録を確認して選ぶ

営業先は一覧の並び順だけで選ばず、次の対応の期日や折り返し待ちの記録を確認します。連絡停止の記録と担当者間の重複を確認してから、かける先を決めます。

  • 期日と折り返し待ちを見る 対応の期日がある営業先を確認します。折り返し待ちの場合は、待つ約束の内容を確かめてから、再度かけるか判断します。
  • 停止と重複を確認する 連絡停止の営業先を除きます。他の担当者が対応中の営業先も、記録を確認して扱いを決めます。
  • 選ぶ順序と直前の確認を決める 期日や折り返しの約束を踏まえて選ぶ順序を決め、選んだ営業先と担当を記録します。かける直前にも記録の更新を確認します。

営業先を選ぶ手順

手順確かめること
期日を確認する次の対応の期日と、予定している対応内容を確認します。
折り返し待ちを見る営業先から折り返しをもらう約束の内容と、その後に連絡が届いているかを確認し、再度かけるか判断します。
連絡停止の記録を見る連絡停止の営業先が候補に含まれていないか確認します。
担当の重複を見る他の担当者の対応予定と進行中の対応を確認します。
かける先を決める確認を終えた候補から選び、担当を記録します。
直前に再確認する新しい連絡や連絡停止の依頼が記録されていないか確認します。
表は編集部作成の例です。

結果を確認する人と引き継ぐ方法を決める

記録した結果を誰が確認するかを決め、次の対応が必要な営業先を見落とさないようにします。日ごとにまとめた結果の確認、商談への引き継ぎ、不在時の対応を決めます。

  • 結果を見る人を決める 日ごとにまとめた結果と個別の記録を確認する人、確認するタイミング、対応漏れがあった場合に連絡する相手を決めます。
  • 引き継ぎの完了を確認する 商談につながった営業先の記録を渡し、次に対応する人と期日を確認します。受領の確認方法も決めます。
  • 不在時の対応を決める 休むときは、対応が必要な営業先を共有します。急な不在に備え、代わりに記録を確認する人も決めます。

共有と引き継ぎの分担

場面すること決める人
日ごとの確認まとめた結果と個別の記録を見て、未対応の営業先を確認します。営業責任者が確認役と確認時期を決めます。
商談への引き継ぎ経緯、次の対応、期日を共有し、受領を確認します。営業責任者が引き継ぎ先と方法を決めます。
予定した休み休み中に対応が必要な営業先を共有します。営業責任者が代わりの担当を決めます。
急な不在共通の記録から、必要な対応を確認します。営業責任者が確認役と連絡方法を決めます。
表は編集部作成の例です。

外部に頼む場合も自社に残す作業を決める

電話をかける作業を外部に頼む場合も、営業先の条件と、結果を誰がどう確認するかは依頼先と相談して自社で決めます。営業先から電話やメールで連絡が来たときの窓口と、連絡停止の依頼の扱いも合意します。

  • 営業先の条件を決める 対象と除外の条件を自社で決め、依頼する営業先を確認します。条件を変える場合の相談方法も決めます。
  • 結果を自社で確認する 受け取る記録の項目と確認する人を決めます。内容が不明な記録や、自社の対応が必要な営業先を確認します。
  • 営業先からの連絡の扱いを決める 営業先から電話やメールで連絡が来たときの窓口を決めます。連絡停止の記録を共有し、次の連絡対象から除きます。

自社と外部の作業分担

作業自社が行うこと依頼先が行うこと
営業先の選定対象と除外の条件を決め、かけてもらう営業先の一覧を確認します。合意した条件と一覧に沿って電話をかけます。
結果の確認報告された記録を読み、次の対応を決めます。共通の項目で結果を記録し、自社の窓口に報告します。
営業先からの連絡窓口と対応する人を決め、届いた連絡に対応します。営業先から受けた連絡の内容と経緯を共有します。
連絡停止の記録連絡停止の記録を管理し、連絡対象から除きます。連絡停止の依頼を共有し、対象から除きます。
表は編集部作成の例です。分担と記録の共有方法は、依頼前に双方で確認します。

専任・兼務・外部の組み合わせは続けられる条件で決める

架電・記録・引き継ぎを、現在の担当者で続けられるかを確認します。時間が足りない作業や担当が決まっていない作業を整理してから、兼務、外部への依頼、専任を検討します。

  • 兼務を続ける条件を見る 予定に入れた時間を確保でき、共通の記録と引き継ぎを続けられるなら、兼務を選択肢にします。
  • 外部に頼む範囲を選ぶ かける時間の確保が難しくても、営業先の選定、結果の確認、営業先からの連絡への対応ができるなら外部への依頼を検討します。
  • 専任の役割を定める 兼務の業務を調整しても必要な時間を確保できず、自社で架電を続ける方針なら、専任の配置と商談担当への引き継ぎを検討します。

体制を選ぶ判断材料

選択肢向く場合先に決めること
すべて自社で兼務他の業務と調整し、架電と記録を続けられます。かける時間、優先順位、記録、引き継ぎを決めます。
一部を外部に頼む自社での架電は難しくても、依頼後の確認と対応はできます。依頼範囲、自社の窓口、結果と連絡停止の共有方法を決めます。
専任を置く兼務の調整では時間を確保できず、自社で架電を続けます。専任の役割、記録、商談担当への引き継ぎを決めます。
表は編集部作成の例です。作業を分担する場合も、同じ営業先に連絡が重ならないようにします。

見直す時期を決めて時間・記録・営業先の条件を確かめる

始める前に、体制を見直す時期と確認する人を決めます。かける時間と記録に加え、商談につながった営業先の記録から、次にかける営業先の条件を検討します。

  • 見直す時期を先に決める 開始前に見直す日を予定に入れます。かけられない状態や対応漏れが続く場合は、担当者が予定を待たずに営業責任者に相談します。
  • 時間と記録を確かめる 予定どおりにかけられたか、記録の区分と項目が共通かを見ます。次の対応が止まっていないかも確認します。
  • 営業先の条件を見直す 商談につながった営業先の記録から、共通する条件を探します。商談に進まなかった営業先の記録も確認します。

見直しで確認する内容

観点確かめること見直す担当
かける時間予定を確保できたか、変更の理由は何かを確認します。営業責任者と架電担当で確認します。
記録の共通化同じ意味で区分を使い、必要な項目を書いているか確認します。記録の管理役と架電担当で確認します。
共有と引き継ぎ受領の確認と、期日までの対応ができているか確認します。営業責任者と引き継ぎ先で確認します。
営業先の条件商談につながった経緯と営業先の条件を記録から確認します。営業先の選定役と商談担当で確認します。
外部との分担結果の確認、営業先からの連絡への対応、連絡停止の共有が続いているか確認します。自社の窓口と営業責任者で確認します。
表は編集部作成の例です。過去に商談に進んだ営業先と条件が同じでも、次の営業先が商談に進むとは限りません。

電話営業の体制と運用の決まりをメモにする

ここまでの判断を、自社で使うメモに書き込みます。まだ決められない項目は、決める人と決める日を記入します。

  • 体制と役割を書き込む 専任か兼務か、外部に何を頼むかを書きます。自社に残す作業にも担当を付けます。
  • 日々の決まりを書き込む かける時間、記録、営業先の選び方、共有と引き継ぎを、実際に使える手順で書きます。
  • 見直す予定を書き込む 見直す日、確認する人、確認する記録を書きます。未決定の項目も、決める人と期日を書きます。

電話営業の体制を決めるメモ

決める項目自社の決まりを書く
体制と外部依頼体制はにします。外部にはを頼み、自社ではがを行います。
かける時間がの時間帯にかけます。他の予定は入れず、かけられない日はします。
記録の区分と項目区分「」はの場合に選びます。記録項目はとし、に記録します。
営業先の選び方期日、折り返し待ち、停止、担当の重複をで確認し、の順に選びます。
共有と引き継ぎ日ごとの結果はが確認します。引き継ぎを受けたはの方法で受領を知らせ、不在時はが対応します。
見直しに、が時間・記録・引き継ぎ・営業先の条件・外部との分担を確認します。
表は編集部作成の例です。記入後は関係者で読み合わせ、同じ手順で対応できるかを確認します。