回答を頼む人と知らせる人を分ける

この資料では、回答や対応を頼む人を入れる欄を宛先(To)、知らせるだけの人を入れる欄をCC、両方を合わせて送信先と呼びます。誰に何を頼むかで宛先とCCを決め、相手への確認から送信先の変更時の対応までを、自社の決まりとして整理します。

  • 宛先とCCの役割を決める 回答や対応を頼む人と、知らせるだけの人を分けます。相手側の誰を宛先とCCに入れるかを相手の窓口に確かめます。
  • 不在時の対応者を決める 担当者が休んでも対応できる自社の人をCCに入れ、その人がどこまで対応するかを決めます。
  • 変更と返信のルールを決める 送信先を変えるときの確認、返信する範囲、相手側の人が増えたときの対応を決め、営業管理表に記録します。

宛先の判断を個人の記憶に任せない

送信先の決め方が人によって違うと、回答する役割や共有する範囲が曖昧になります。返信が滞ったり共有が漏れたりしたら、送信先の決め方から見直します。

  • 回答する人を決める 宛先に人を増やすだけでは、回答する役割は決まりません。誰に何を頼むかを明確にします。
  • 共有する範囲を確かめる 相手側で誰に知らせるかは、相手の窓口に確かめます。役職や過去の面識だけで追加しません。
  • 社内の対応者を決める 自社の担当者が不在のときに対応できる人を決め、必要なやり取りを共有します。商談の状況を社内で確認できるようにします。

宛先の決め方と起きること

起きること相手に起きること防ぎ方
返信が来ない受信者は誰が回答するのか分からず、返事を保留することがあります。回答を頼む人と、頼む内容を明確にします。
相手側の予定外の人に届く相手の窓口が、その人に経緯を説明する手間を負うことがあります。追加する人を、相手の窓口に確かめます。
社内で状況を把握できない自社の担当者が不在のとき、相手は代わりの対応者に同じ説明を求められます。代わりに対応する人へ、必要な情報を共有します。
表は編集部作成の例です。

回答を頼む人は宛先に入れる

宛先には回答や対応を頼む人を、CCには知らせるだけの人を入れます。今回のメールで頼むことも知らせることもない人は、念のためという理由で入れません。

  • 頼む内容から宛先を決める 確認、判断、作業のうち、何を誰に頼むかを決めます。宛先が複数なら、それぞれに頼む内容を分けます。
  • 共有する目的でCCを決める 進行状況を知る必要があり、今回の回答や対応は求めない人を入れます。CCに入れただけで依頼したことにはなりません。
  • 今回頼むことも知らせることもない人は入れない 関係があるというだけでは追加しません。相手が指定した人の役割が不明なら、外す前に確認します。

宛先とCCの使い分け

役割入れる人注意
回答・対応を頼む確認、判断、作業を頼む人を宛先に入れます。複数人に頼む場合は、それぞれの依頼内容を明確にします。
知らせる今回の内容を知る必要がある人をCCに入れます。CCに入れただけで、回答や作業を依頼したことにはなりません。
どちらでもない宛先にもCCにも追加しません。相手が指定した人は、役割を確認する前に外しません。
表は編集部作成の例です。同じ人でも、メールで頼む内容によって宛先とCCの役割は変わります。

相手側の宛先は窓口に確かめて決める

窓口、判断する人、作業する人が、同じとは限りません。相手側の役割と連絡の進め方を確かめてから、宛先とCCを決めます。

  • 窓口の役割を確かめる 窓口で回答できることと、社内で確認が必要なことを確かめます。誰を追加するかも窓口に相談します。
  • 判断と作業の役割を聞く 判断する人や作業する人に直接連絡してよいかを窓口に確認します。役職だけで送信先を決めません。
  • 指定された人を外さない 相手から返信がないことを理由に、相手が指定した人を送信先から外しません。変更が必要なら、先に窓口へ確かめます。

相手側への確認事項

場面することしないこと
窓口と連絡する窓口が回答する範囲と、共有する相手を確かめます。社内の連絡経路を推測して人を追加しません。
判断を頼む判断する人を入れてよいか、窓口に確認します。役職が上という理由だけで追加しません。
作業を頼む作業する人への依頼方法と、窓口への共有方法を確かめます。直接依頼してよいと確認できていない人へ、窓口を通さずに依頼しません。
指定を受ける指定された人を宛先かCCに含め、役割も確認します。返信がないことだけを理由に外しません。
表は編集部作成の例です。相手側の社内事情を推測せず、連絡に必要な範囲で確認します。

自社側は不在時に対応できる人をCCに入れる

自社側でCCに入れるのは、担当者が不在でも商談の状況を確認し、対応できる人です。役職だけで選ばず、その人が対応する範囲も決めます。

  • 対応できる人を選ぶ 商談の経緯を把握でき、実際に対応できる人を選びます。営業責任者か、代わりに対応する担当者のどちらかを決めます。
  • 対応する範囲を決める 代わりの対応者が単独で回答できる内容と、営業責任者への確認が要る内容を、営業責任者と対応者で決めます。CCに入れるだけで終えません。
  • 入れる理由を相手に伝える 追加する人の役割と、不在時に対応する範囲を伝えます。回答を求めない共有であればCCに入れます。

自社側に入れる人の選び方

入れる人理由注意
営業責任者不在時に状況を確認し、必要な判断をするために入れます。すべての商談に入れる前提にせず、対応できる範囲を決めます。
代わりの対応者不在時に内容を確認し、回答や必要な対応をするために入れます。最新の状況と、回答してよい範囲を共有します。
作業を担う人今回頼む作業に対応してもらうために入れます。作業を頼むなら宛先に入れ、依頼内容を明確にします。
表は編集部作成の例です。自社内でも、その商談への対応に情報が要る人に共有先を絞ります。

送信先を変える前に、過去のやり取りを共有してよいかを確認する

人を追加したメールには、引用された過去のやり取りや添付資料が含まれることがあります。新しく送信先に入れる人に見せてよい内容かを、送信前に確認します。

  • 過去の内容まで確認する 今回の本文に加え、引用、添付資料、共有リンクを確認します。追加する人に見せてよい範囲を判断します。
  • 共有の条件を確かめる 受け取った内容に、相手が共有先を絞っている情報がないかを確認します。共有してよいか分からない情報は、送信前に情報の提供元へ確かめます。
  • 追加することを知らせる 誰を、何のために追加するかを相手に知らせます。共有できない履歴がある場合は、共有できる情報のうち連絡に必要な内容だけをまとめて、新しいメールを作ります。

変更前に確認する範囲

場面確認すること対応
人を追加する引用や添付資料を、追加する人に共有してよいかを確かめます。追加する人と理由を知らせ、共有できる内容だけを送ります。
相手側以外の会社の人を入れる相手が社外へ共有してよいとした範囲を確かめます。共有の可否が分からない内容は、確認できるまで送りません。
共有範囲が異なる過去のやり取りに、今回の受信者へ共有できない内容がないかを確認します。必要な内容を別メールにし、引用や添付資料も見直します。
表は編集部作成の例です。メールの宛先への追加と、共有リンクの閲覧権限は別に確認します。

返信の内容で全員に返すかを判断する

返信する前に、今回の回答を誰が知る必要があるかを確認します。全員への共有が必要な内容と、限られた相手への回答を分けます。

  • 全員が知る必要がある内容は全員に返す 条件や進め方など、現在の受信者全員が知る必要がある決定事項は全員に返します。返信先の一覧を送信前に確認します。
  • 一部に返す理由を確かめる ほかの受信者に共有が不要な内容なら、必要な相手に返します。指定された人への共有を省く場合は先に確認します。
  • 社内の相談は別にする 自社内だけの相談は別メールにします。相談後に相手へ返す内容と、社内の検討内容を分けます。

返信先の判断

場面返す相手注意
条件や進め方を共有内容を知る必要がある全員に返します。前のメールから送信先がどう変わったかを確認し、今回の返信先が適切かを確かめます。
個別の回答をする回答を必要とする相手に返します。ほかの人の判断や作業に影響しないかを確かめます。
指定の共有先がいる相手が指定した人を含めて返します。共有を省く必要がある場合は、先に相手に確認します。
社内で相談する別メールで、自社の相談相手だけに送ります。相手に伝える必要がある結論は返信に含め、社内だけの検討経緯は含めません。
表は編集部作成の例です。全員に返信する操作を選んだ場合も、送信前に宛先とCCを確認します。

相手側の送信先が変わったら、役割を確かめて対応を決める

相手が人を追加したり外したりした場合は、今回だけの変更か、今後も続く変更かを確かめます。人数の変化だけで役割を決めません。

  • 追加された人の役割を確かめる 回答する人か、共有を受ける人かを確認します。追加されたことだけを理由に、過去の全資料を送りません。
  • 外れた理由を決めつけない 宛先から外れただけで、商談の担当を離れたとは判断しません。今後の連絡からも外すかを窓口に確かめます。
  • 不明な役割を記録する 役割が分からない間は、判断や作業を推測で頼みません。確認中であることと、確認先を記録します。

相手側の変更への対応

場面すること記録
相手が人を追加役割と、今後も宛先やCCに含めるかを確かめます。氏名、連絡先、役割、確認した内容を残します。
相手が人を外す今回だけの変更か、今後の連絡先の変更かを確かめます。変更の範囲と、確認した相手を残します。
役割が分からない窓口に、依頼する相手か共有する相手かを確認します。役割が確認中であることと、確認先を残します。
表は編集部作成の例です。今回の返信先の調整と、今後の連絡先の変更を分けて記録します。

営業管理表に送信先の役割と変更の経緯を残す

相手に確認した送信先の決まりを、営業管理表にも記録します。名前だけでなく役割と変更の経緯を残し、別の人でも判断できるようにします。

  • 連絡先に役割を添える 相手側の窓口、判断する人、作業する人を記録します。宛先とCCは、今回頼む内容に応じて判断します。
  • 自社の対応者を記録する 通常の担当者と、不在時に対応する人を記録します。代わりに回答できる範囲も残します。
  • 変更の根拠を残す 誰に何を確かめ、いつ変更したかを記録します。送信前に、営業管理表に記録した役割と今回の送信先を見比べ、記録にない人がいれば確認します。

営業管理表に残す項目

記録項目書くこと
相手の担当者氏名、部署、メールアドレスと、連絡先を確認した日を記録します。
相手の役割窓口、判断、作業、共有の役割と、依頼できる範囲を記録します。
相手の指定宛先やCCに含めるよう指定された人と、その条件を記録します。
自社の対応者通常の担当者、不在時の対応者、代わりに回答できる範囲を記録します。
宛先の変更履歴変更前後の人、変更日、確認した相手、変更理由を記録します。
共有できる範囲共有先や資料の制限と、その条件を確認できるメールの保存先を記録します。
表は編集部作成の例です。役割や連絡先が未確認の場合は、推測で埋めず、確認中と記録します。

宛先の間違いは送信内容を確かめて報告する

送信先の間違いに気づいたら、送信済みメールで送信先・送信日時・内容を確認し、社内で決めた報告先(営業責任者)へすぐに報告します。事実を整理してから、必要な対応を決めます。

  • 送信先・日時・内容を確認する 送信済みメールで宛先とCC、送信日時、本文、引用、添付資料を確認します。届いたか不明な点は、不明として報告します。
  • 必要な対応を決める 営業責任者と、連絡する相手や伝える内容を決めます。共有リンクがあれば、閲覧権限も確認します。
  • 対応の結果を記録する 相手に依頼したことと、その回答を残します。原因を確認し、宛先の登録や送信前の確認方法を見直します。

宛先の間違いへの対応

場面すること営業責任者に報告すること
無関係な社外へ送信送信内容を確認し、受信者への連絡や、届いたメールを消してもらう依頼を営業責任者と決めます。送信先、送信日時、本文・添付資料の内容、受信者への連絡状況を伝えます。
指定された人を除外指定内容を確認し、不足した共有をどう補うか相手と決めます。外した人、共有できていない内容、判断や作業への影響を伝えます。
社内の内容を送信含まれた社内情報を確認し、相手への説明と必要な対応を決めます。届いた相手、社内情報の範囲、共有リンクの有無、対応状況を伝えます。
表は編集部作成の例です。消してもらうよう依頼した日時と、受信者から消したという回答を受けた日時は分けて記録します。

自社の決まりを確認表に記入する

この確認表は、自社共通の決まりを書く表です。実際の商談を思い浮かべて空欄を埋め、未確認の項目には確認先を記します。個別の商談の人名は営業管理表に記録します。

  • 人と役割を記入する 確認表に、宛先に入れる人と頼む内容、CCに入れる人と知らせる理由を記入します。相手が指定した人の扱いも記入します。
  • 変更時の判断を記入する 送信先に追加する人や外す人について、誰に確かめるか、過去のどの内容を確認するかを決めます。返信の範囲も記入します。
  • 記録する場所を決める 不在時の対応者が確認できる営業管理表に残します。変更があったときに、誰が更新するかも決めます。

商談メールの宛先を決める確認表

確認項目自社の決まり
宛先とCC宛先にはを入れてを頼みます。CCにはを入れてを知らせます。
相手への確認共有先は相手のに確かめます。相手が指定した人は送信先に含め、役割の不明点はに確認します。
不在時の対応担当者の不在時はが対応します。単独で回答できる範囲はとし、CCに入れる理由を相手に伝えます。
送信先の変更追加する人や外す人はに確かめます。引用・添付・リンクを共有してよいかをが確認し、追加を相手に知らせます。
返信の範囲は全員に返し、は必要な相手に返します。相手が指定した共有先を確認し、社内の相談は別のメールにします。
営業管理表との対応役割・対応者・変更履歴はに記録します。変更時はが更新し、送信前に記録した役割と送信先を見比べます。
確認表は編集部作成の例です。空欄には役割名と判断する条件を記入し、未確認の内容は確認中と明記します。