架空の業務例で、商品を使う場面を説明する
機能を説明した後に、相手のどの作業で使うかを示す例を作ります。この資料に登場する業務例は架空であり、実際の導入事例ではありません。
- 説明する作業を決める 商品説明だけでは伝わりにくい作業を選び、例で示す作業の始まりと終わりを決めます。
- 役割と開始条件を決める 登場する人を役割で書き、作業を始める条件と架空の情報を用意します。
- 説明と記録の内容を決める 設定と仕様で確認した機能を分け、相手の業務に当てはめた内容を記録します。
架空の業務例は、商品を使う場面を示すために作る
機能の一覧だけでは、どの作業で使うかが伝わらないことがあります。架空の業務例で、作業のどこに商品を使うかを示します。
- 使う場面を示す 作業の流れに沿って、商品のどの機能を何のために使うかを説明します。
- 最初に架空だと示す 例を見せる前に、業務を説明するために作った架空の内容だと伝えます。
- 設定と機能を分ける 役割や開始条件は例の設定として示し、商品の機能は確認できた内容だけを書きます。
例の示し方を見直す表
| 取りがちな対応 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 機能だけを並べる | 相手は、どの作業で使うかを想像しにくくなります。 | 作業のどこで使うかを示します。 |
| 前置きを省く | 相手が、実際の顧客の話だと受け取ることがあります。 | 冒頭で架空の例だと明示します。 |
| 設定と機能を混ぜる | 例のために置いた設定まで、商品の機能だと受け取られることがあります。 | 設定と仕様で確認した機能を分けて書きます。 |
例で説明する作業をひとつに絞る
説明したい作業を選び、始める場面と終える場面を決めます。ここでは、社内の依頼内容を確認し、依頼を割り当てる先を決める架空の作業を扱います。
- 伝わりにくい作業を選ぶ 機能名だけでは手順を想像しにくい作業を選びます。前後の作業まで一つの例に詰め込みません。
- 始まりと終わりを決める 依頼を受け取った場面から、対応する役割が決まる場面までを示します。
- 関係する設定だけを書く 作業の説明に必要な背景だけを書きます。関係しない経営状況や組織の沿革は足しません。
説明する作業の範囲
| 決めること | 内容 | 注意 |
|---|---|---|
| 説明する作業 | 社内の依頼を確認し、依頼を割り当てる先を決めます。 | 依頼への対応そのものは含めません。 |
| 始める場面 | 依頼内容が届き、確認できる状態から始めます。 | 依頼を集める手順は含めません。 |
| 終える場面 | 対応する役割が決まったところで終えます。 | 対応後の成果まで話を広げません。 |
登場人物を名前ではなく役割で設定する
作業に関わる人を、何をする役割かで書きます。実在の人物名や、その人を推測できる経歴は使いません。
- 操作する役割を書く 例の中で商品を操作する役割と、その人が判断する内容を書きます。商品が自動で行う処理と混ぜません。
- 情報を渡す役割を書く 誰からどの情報を受け取る設定かを、役割で示します。実際の顧客の人物関係は写しません。
- 結果を受け取る役割を書く 作業の終わりに、何を受け取る役割かを書きます。情報を渡す役割との違いも示します。
作業に関わる役割
| 役割 | 例で行うこと | 設定で書くこと |
|---|---|---|
| 依頼を確認する役割 | 依頼内容を読み、依頼を割り当てる先を決めます。 | 商品の操作を担う想定と、判断する範囲を書きます。 |
| 依頼を渡す役割 | 確認してほしい内容を伝えます。 | 依頼内容を用意する役割として書きます。 |
| 対応を担う役割 | 自分に割り当てられた依頼の内容を受け取ります。 | 受け取った後の対応は例の範囲外と書きます。 |
作業を始められる条件を先に明示する
作業の流れを見せる前に、開始時点で何が用意されているかを書きます。必要な情報や準備が違えば、同じ流れになるとは限りません。
- 用意された情報を書く 依頼内容や判断に使う区分など、開始時点で読める情報を明示します。
- 事前の準備を書く 役割の分担や、仕様で確認した機能に必要な設定を記します。準備を済ませた前提を省きません。
- 条件の違いを確かめる 相手の業務でも、例と同じ情報や事前の準備がそろっているかを聞きます。不足があれば、必要な準備を確認します。
開始条件の書き方
| 条件の種類 | 例での書き方 | 相手に伝えること |
|---|---|---|
| 情報の準備 | 依頼内容と依頼の区分が記載されています。 | 記載がなければ内容の確認から始めます。 |
| 役割の分担 | 区分ごとに対応する役割が決まっています。 | 分担が未定なら、先に決める必要があります。 |
| 商品の事前設定 | 仕様で確かめた必要な設定を記載します。 | 設定の要否が未確認なら、説明に使う前に仕様で確かめます。 |
扱う情報は架空の内容として用意する
例に使う情報は、説明に必要な項目だけを新しく作ります。実際の顧客情報を、名前だけ変えて流用しないようにします。
- 必要な項目だけを作る 依頼内容や区分など、作業の説明に使う項目に絞ります。背景を細かく作り込む必要はありません。
- 顧客情報を写さない 実際の相談内容や対応履歴は使いません。名前を変えても、周辺の情報から相手が分かる場合があります。
- 連絡先を含めない 実在の連絡先につながる情報は入れません。説明に不要な連絡先欄は空欄にします。
架空の情報の用意
| 情報の種類 | 用意の仕方 | 注意 |
|---|---|---|
| 依頼内容 | 案内資料の記載を確認する依頼と設定します。 | 実際の相談文を加工して使いません。 |
| 依頼の区分 | 依頼の区分は資料の確認とします。 | 説明に使わない区分は追加しません。 |
| 連絡先 | 説明に不要なため空欄にします。 | 入力必須なら、実在の宛先へ通知が届かない方法を確認します。 |
例の設定と、仕様で確認した商品の機能を分ける
例のために決めた条件は、商品の機能を裏づけるものではありません。商品の機能は仕様で確認し、設定とは別の欄に書きます。
- 設定は仮定として示す 役割や依頼内容、分担の決め方は、例のために置いた仮定だと明記します。
- 機能は仕様で確かめてから書く 商品の仕様書で機能と必要条件を確かめます。確認に使った資料と対象の版も控えます。実際に操作して確かめた内容は、その旨を分けて書きます。
- 未確認の機能を除く できるか分からない機能は例に含めません。例の説明にその機能が必要なら、確認できるまでその例を商談で使いません。
説明内容の区分
| 区分 | 内容 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 例の設定 | 依頼の区分に応じて、依頼を割り当てる先を決めると仮定します。 | 架空の設定と明記し、商品の自動処理に見えないか読みます。 |
| 仕様で確認した機能 | 対象の商品の仕様で確認できた機能だけを記入します。 | 仕様の記載と必要条件を確認し、参照先を残します。 |
| 未確認の機能 | 商品の機能として確認できていない内容 | 商談用の例には載せず、確認事項として別に記録します。 |
例を相手の役割と作業に当てはめ直す
例を説明した後は、相手の業務でどの役割と作業に当たるかを確かめます。例と違う部分は、その違いを残して整理します。
- 対応する役割を聞く 役職名が同じかではなく、例の各役割を相手の会社では誰が担っているかを聞きます。
- 開始条件の違いを聞く 必要な情報がいつ届くか、分担の決め方を確かめます。例にない準備が必要かも聞きます。
- 当てはまらない点を残す 対応する作業がなければ、無理に置き換えません。例で説明できる範囲を見直します。
相手の業務を確かめる表
| 確かめること | 聞き方の方針 | 扱い |
|---|---|---|
| 対応する役割 | 部署名より、実際に行う作業を聞きます。 | 例の役割に対応する呼び方を記録します。 |
| 開始条件の違い | 依頼の届き方と、判断に必要な情報を聞きます。 | 同じ条件と異なる条件を分けて書きます。 |
| 当てはまらない点 | 省かれる手順や、追加される作業を聞きます。 | 例の設定を変える必要があるか、商品の機能の確認が必要かを、それぞれ書きます。 |
例の範囲と条件を添えて誤解を防ぐ
例で示した作業から、説明していない機能までできると相手が思うことがあります。終わりに範囲と条件を確認し、例の終了地点を相手の業務での成果として約束しません。
- 説明の範囲を示す どこまでの作業を示したかを伝えます。前後の作業について聞かれたら、確認済みかを分けて答えます。
- 省けない条件を再掲する 依頼内容の記載や役割の分担など、流れが成り立つ条件を最後にも示します。
- 例の終了地点を約束にしない 例の終わりは説明の区切りです。相手の業務でも同じ状態になると約束しません。
誤解を防ぐ説明
| 起きやすい誤解 | 防ぎ方 | 説明に添えること |
|---|---|---|
| 前後の作業もできる | 説明した作業の始まりと終わりを示します。 | 依頼への対応そのものは、今回の例に含めていません。 |
| 準備なしで始められる | 開始時点の条件を再掲します。 | 依頼内容が記載され、役割の分担が決まっている設定です。 |
| 相手の業務でも同じ状態になる | 架空の条件で置いた終了地点だと伝えます。 | 実際の業務で同じ流れになるかは、条件を確認して判断します。 |
使った例と説明の内容を営業管理表に残す
商談後は、使った例と相手の業務に当てはめた内容を記録します。次に説明するときに、確認済みの内容と修正が必要な点を区別できるようにします。
- 使った版を残す 例の題名と版を記録し、使った資料を参照できるようにします。修正前の説明も確かめられる形で残します。
- 当てはめた内容を残す 相手の役割や作業、開始条件の違いを書きます。架空の設定とは別に記録します。
- 反応と修正点を分ける 実際に出た質問と、説明を直す案を分けます。未確認の機能は、次の確認事項として残します。
営業管理表に残す項目
| 記録項目 | 書くこと |
|---|---|
| 使った例の版 | 題名、版の識別名、資料の保存先を書きます。 |
| 業務への当てはめ | 対応する役割と作業、開始条件の違い、当てはまらない部分を書きます。 |
| 相手の反応 | 実際に出た質問や確認できた内容を書き、推測は分けます。 |
| 修正点 | 直す説明、追加で確かめる機能、修正後の版を書きます。 |
作成表に書いて商談で使う例を確かめる
説明する作業を決め、記入欄を埋めて業務例を作ります。相手の業務への当てはめと反応は、商談で確認した後に追記します。
- 架空の例だと明記する 資料の冒頭に、業務を説明するために作成した架空の例だと書きます。
- 使用前に内容を確かめる 実在の顧客情報や連絡先がないか、商品の機能を仕様で確かめたかを読み直します。
- 商談後に記録を加える 当てはめた内容と反応、修正点を追記します。例を変更したら、使った版と区別して残します。
商談用の業務例の作成表
| 記入項目 | 記入欄 |
|---|---|
| 説明する作業 | 作業:/始める場面:/終える場面: |
| 役割と開始条件 | 登場人物の役割:/用意された情報・事前の準備: |
| 扱う情報 | 必要な項目:/新しく作る架空の内容: |
| 作業の手順 | 人が行うこと:/商品を使う箇所: |
| 仕様で確認した機能 | 機能と必要条件:/確認に使った仕様・対象の版: |
| 当てはめと説明 | 相手の業務への当てはめ・条件の違い:/誤解を防ぐ説明: |
| 記録 | 使った例の版・保存先:/相手の反応:/修正点: |
