説明の誤りは、気づいた時点で訂正する

商談で説明を間違えたと気づいたら、相手の検討状況にかかわらず、その時点で訂正に着手します。この資料では、訂正を伝え、社内で対応し、記録を残すまでの手順を扱います。

  • 訂正の伝え方を決める 誤った説明と正しい内容を並べ、伝える手段を決めます。
  • 影響の確かめ方を決める 相手が進めた検討を確かめ、条件を見直す場合の対応を決めます。
  • 社内での対応を決める 報告先、説明に使う資料やメモの修正担当、訂正の記録先を決めます。

誤りに気づいた時点で訂正を始める

訂正を後回しにすると、相手が誤った説明を前提に検討や社内共有を進めるおそれがあります。原因の調査が終わるのを待たず、誤りが確認できた内容から訂正します。

  • 判断に関わる誤りを優先する 価格や対応範囲、開始時期など、相手の判断に関わる誤りの訂正を優先します。
  • 未確認の点を分ける 正しい内容が未確認なら、誤った箇所と確認中の点を相手に伝え、次の連絡時期を決めます。
  • 伝える人を決める 説明した本人を基本とし、相手に提示する条件を変更できるか判断が必要な場合は営業責任者も加わります。

訂正を急ぐ場面を確認する

場面起きることすること
判断が迫る誤った前提で結論が出るおそれがあります。判断前に届く手段で連絡します。
社内共有が進む共有先の部署も誤った前提で検討するおそれがあります。訂正と共有範囲の確認を急ぎます。
正解を確認中以前の説明が検討に使われ続けるおそれがあります。誤りと未確認の点を先に伝えます。
本人が不在代わりに連絡する人が決まっていないと、訂正が遅れます。営業責任者と代わりに伝える人を決めます。
表は編集部作成の例です。訂正の連絡と社内報告を並行して進めます。

誤った説明と正しい内容を並べて伝える

正しい内容だけを伝えると、相手は以前の説明のどこが誤っていたのかを把握しにくくなります。どの商談の、どの説明を訂正するのかが分かる形で伝えます。

  • 誤った箇所を示す 商談の日付と話題を示し、誤った説明を具体的に特定します。
  • 正しい内容を示す 正しい内容と確認した根拠を示します。適用される条件も省きません。
  • 訂正が不要な点も示す 関連する説明のうち、確認済みで変更がない点を示し、訂正の範囲を明確にします。

訂正に必要な内容を整理する

伝える要素内容注意
対象の商談説明した日と話題を示します。相手が思い出せる情報を選びます。
誤った説明実際に伝えた内容を示します。曖昧な言い換えで済ませません。
正しい内容正しい内容と適用条件を示します。未確認の内容を混ぜません。
根拠確認した資料や所管部署を示します。相手に伝えられる範囲で示します。
訂正が不要な内容関連する説明のうち、確認の結果、訂正が不要と分かった内容も示します。確認できた点に限って伝えます。
表は編集部作成の例です。自分の説明の誤りを、相手の聞き違いや理解不足のせいにしません。

誤った説明が相手の検討に与えた影響を確かめる

訂正を伝えただけでは、相手の検討への影響は分かりません。誤った説明を基に進めた判断や共有の状況を、答えられる範囲で確かめます。

  • 検討の状況を確かめる 候補の比較や予算の検討など、相手が誤った説明を基にどこまで検討を進め、何を決めたかを確かめます。
  • 共有した範囲を確かめる 相手の社内で、どの部署に、どのような形で説明が共有されたかを確かめます。
  • 見直す点を確かめる 再確認が必要な条件と判断の予定を確認します。返答がない段階で影響なしと決めません。

相手の検討状況を確認する

確かめること聞き方の方針確認できなかった場合
検討の状況誤った説明を使って、どこまで検討を進めたかを尋ねます。未確認と記録し、再確認の時期を決めます。
共有の範囲訂正を届けるために、どの部署や会議に説明が共有されたかを尋ねます。社内で共有できる訂正内容を渡します。
見直す条件比較や予算への影響を尋ねます。影響なしと扱わず、回答を待ちます。
判断の予定訂正後も同じ予定で検討できるか尋ねます。次に連絡する時期を相談します。
表は編集部作成の例です。相手の社内事情を必要以上に聞き出さないようにします。

誤りと正しい内容を具体的に伝え、言い訳を添えない

訂正では、誤って説明した事実と正しい内容を先に伝えます。原因を説明する場合も、相手が訂正を理解するために必要な範囲にとどめます。

  • 原因は確認して伝える 確認できた原因は簡潔に伝えます。忙しさや社内事情を挙げて、誤った説明を正当化しません。
  • 約束の前に確認する 自分で決められない対応は営業責任者に確認し、回答できる時期を伝えます。
  • 再検討の負担に配慮する 相手の確認や共有に必要な情報を用意し、その場で結論を求めません。

伝える事実と避ける説明を分ける

要素伝えること避けること
誤りの事実何を誤って説明したかを示します。説明の誤りを、相手の聞き違いとして扱いません。
原因の説明確認済みの原因を必要な範囲で伝えます。推測を交えたり、社内事情を長々と説明したりしません。
今後の対応決まった対応と未決定の点を伝えます。対応できるか確認する前に約束しません。
相手への配慮再確認に必要な情報を渡します。訂正内容にすぐ納得するよう求めません。
表は編集部作成の例です。原因の説明より、訂正内容と検討への影響の確認を優先します。

訂正の手段は相手の状況で決める

訂正の手段は、急ぎ具合と相手が確認できる状況で選びます。口頭で伝える場合も、後から内容を確かめられる書面を残します。

  • 急ぐ場合は早く届く手段で伝える 判断が迫っている場合は、相手が早く確認できる連絡手段を選び、訂正が届いたかを確かめます。
  • 比較できる書面を残す 誤った説明と正しい内容を文字で残します。口頭で補足した内容も反映します。
  • 共有の状況で選ぶ 相手の社内で共有された形式を確かめ、訂正内容も共有しやすい形で渡します。

状況に合わせて訂正の手段を選ぶ

状況手段理由
判断が迫る電話で伝え、書面も送ります。判断前に知らせ、内容も残せます。
内容が複雑面談で説明し、書面も渡します。疑問を確認しながら説明できます。
書面で検討中比較できる書面を送ります。以前の説明との違いを確認できます。
複数部署に共有共有しやすい書面を渡します。同じ訂正内容を社内で確認できます。
相手が不在で口頭で伝えられない書面で知らせ、連絡の時期を相談します。連絡待ちで訂正が遅れるのを防げます。
表は編集部作成の例です。送信した事実だけで、訂正内容が確認されたとは判断しません。

社内に報告し、同じ説明を使った商談を確かめる

同じ説明が別の商談でも使われている可能性があります。訂正と並行して営業責任者へ報告し、説明に使った資料やメモと、同じ説明をした商談を確認します。

  • 営業責任者へ早く報告する 誤った説明、確認済みの事実、相手の状況、連絡の進み具合を報告します。
  • 他の商談を確認する 同じ説明を使った商談を探し、訂正が必要な相手と連絡する人を決めます。
  • 説明に使った資料やメモを確認する 資料、FAQ、口頭の説明に使うメモを調べ、誤りがどこから広がったかを確かめます。

報告と確認の担当を決める

場面すること担当
誤りに気づく事実と連絡状況を営業責任者へ報告します。気づいた人が報告します。
内容を確認する正しい内容と根拠を確認します。内容を所管する部署が確認します。
他の商談を探す同じ説明を使った履歴を確認します。各商談の担当が確認します。
訂正先を決める連絡する相手と担当を決めます。営業責任者が決めます。
資料やメモを探す資料やFAQ、口頭用メモを調べます。各説明の管理担当が調べます。
表は編集部作成の例です。報告時点で分からないことは、未確認として明記します。

誤りのある資料やメモを直し、使う人に伝える

相手への訂正が済んでも、誤った記載が資料やメモに残っていると、ほかの担当者が同じ誤りを含む説明をするおそれがあります。資料の記載と口頭で使う説明を直し、説明に使う人が修正内容を理解したか確かめます。

  • 誤りがある箇所を直す 誤った記載だけでなく、同じ内容を説明している関連箇所も確認して直します。
  • 口頭の説明も直す 口頭だけで使っていた説明も書き出し、正しい内容と必要な条件を記載します。
  • 使う人の理解を確かめる 修正箇所を知らせ、次の商談でどのように説明するかを確認します。

説明に使う内容を修正する

直す対象すること確認
説明資料誤った記載と関連箇所を直します。正しい内容と根拠が一致しているか
FAQ回答と、その前提になる条件を直します。似た質問の回答と食い違わないか
口頭の説明使っていた表現を書き出して直します。必要な条件を省いていないか
社内の共有何をどう直したかを使う人へ伝えます。修正後の内容で説明できるか
表は編集部作成の例です。修正が済むまでは、誤った説明を使わないことも共有します。

条件を見直す場合は、社内で確認した条件で提案し直す

訂正によって、相手が条件や検討の予定を見直す場合があります。以前の前提で商談を進めず、変更の希望を確認して社内で対応を決めます。

  • 変更の希望を確認する 何を見直したいのかと、その理由を確かめます。その場で対応を約束せず社内で確認します。
  • 検討のやり直しに応じる 社内で対応できると確認した条件で提案し直し、比較に必要な情報を渡します。検討の予定も相談します。
  • 断るという判断を尊重する 提案を断るという相手の判断を尊重します。説明の追加を無理に続けず、理由は話せる範囲で確認し、次の連絡の希望も確かめます。

相手の反応に応じて対応を決める

相手の反応すること記録
条件を変えたい希望を確認し、社内で対応を決めます。希望条件と回答予定を残します。
再提案がほしい社内で対応できると確認した条件で提案し直します。変更点と提示日を残します。
比較し直したい必要な情報と検討の予定を確認します。追加情報と次の連絡日を残します。
検討を止めたい停止の意向と今後の連絡希望を確認します。意向と連絡の扱いを残します。
今回は断りたい判断を尊重し、話せる範囲で理由を聞きます。断りの意向と確認できた理由を残します。
表は編集部作成の例です。訂正を確認したことと、提案に同意したことを分けて扱います。

訂正の経緯と残る対応を営業管理表に残す

訂正の記録は、別の人が読んでも経緯と次の対応が分かるように残します。伝えた事実、相手から確認できたこと、未確認の点を分けて書きます。

  • 説明の違いを残す 誤った説明と正しい内容を並べ、確認した根拠も記録します。
  • 伝達と反応を分ける 伝えた日と手段に加え、相手が確認したか、どのような返答があったかを残します。
  • 残る対応を明記する 社内で決めた対応と、未完了の作業、その担当と期限を記録します。

営業管理表に残す内容を決める

記録項目書くこと
誤った説明対象の商談、説明した日、相手、実際に伝えた内容を書きます。
正しい内容正しい内容、適用条件、確認した根拠を書きます。
訂正の連絡伝えた日、手段、相手、書面の保存先、相手が訂正内容を確認したかを書きます。
相手の反応返答と、検討・社内共有への影響、未確認の点を書きます。
社内の対応報告先、決めた対応、他の商談の確認、説明の修正状況を書きます。
次の対応残る確認や条件の見直しについて、担当と期限を書きます。
表は編集部作成の例です。相手の返答を推測で補わず、確認できた事実を記録します。

訂正の手順をメモに書く

誤りに気づいたときに迷わないよう、自社の報告先と対応の手順を書きます。実際の役職や記録先を記入し、説明に関わる担当者と確認します。

  • 最初の行動を決める 気づいた時点で連絡する報告先と、相手へ訂正を伝える人を決めます。
  • 伝え方と確認を決める 言い訳を添えずに伝える要素、影響の確認方法、連絡手段の選び方を書きます。
  • 訂正後の対応を決める 資料やメモの修正担当と記録先を書き、条件の見直しを相談する先も決めます。

自社の訂正手順を記入する

決める項目自社で使う手順を書く
気づいたとき報告先:/不在時の相談先:/訂正を伝える人:
伝える要素誤った説明・正しい内容と根拠・訂正が不要な点を、(書面の形式)で相手に伝える
影響の確かめ方進めた判断・共有範囲の確認方法:/条件見直しの相談先:
手段の選び方急ぐ場合:/共有形式に合わせる場合:/書面の残し方:
資料やメモの修正担当資料・FAQの担当:/口頭の説明の担当:/他の商談の確認担当:
記録先営業管理表の保存先:/記録する人:/残る対応の担当・期限:
表は編集部作成の例です。空欄を埋め、実際の商談で使える手順かを確認します。