商談の行き詰まりを具体的な相談にする
商談が止まったら、何を決められずにいるのかを言葉にします。相談で求めることを明らかにし、次の行動まで決めます。
- 止まっている点を書く 何が決まっていないかを書き、確認できた事実と自分の解釈を分けます。
- 相談で求めることを決める 判断の依頼、判断の理由、選択肢、同席、引き継ぎのうち、必要な支援を決めます。
- 次の行動を記録する 決まったことと、誰が何をいつまでに行うかを残し、結果を報告します。
相談では状況と決めたいことを伝える
どうすればいいかという問いだけでは、助言に必要な状況が伝わりません。止まっている点と決めたいことを、どの順序で伝えるかを決めます。
- 迷っている段階で相談する 自分で判断できない点が見えたら、結論が出ていなくても相談します。
- 質問の対象を示す 提案条件を変えてよいかなど、何について助言が必要かを伝えます。
- 説明の順序を決める 止まっている点、確認できた事実、相談で決めたいことの順に説明します。
相談の仕方で起きやすいこと
| 起きやすいこと | 困ること | 対応 |
|---|---|---|
| 一人で抱え込む | 判断できないまま対応に迷います。 | 判断できない点を書いて相談します。 |
| 漠然と質問する | 何への助言が必要か伝わりません。 | 相談で決めたいことを示します。 |
| 状況が伝わらない | 相談相手は事情に合った選択肢を出せません。 | 経緯と相手の反応を添えます。 |
何が決まらず止まっているかを書く
何が決まっていないために商談が進まないのかを書きます。いつからその状態なのかと、相手の最後の反応も添えます。
- 未決定の項目を書く 提案する範囲や対応できる条件など、決まらないために進められない項目を書きます。
- 止まった場面を示す どのやり取りから判断に迷っているかを、商談の記録に沿って示します。
- 最後の反応を添える 相手が最後に何を言い、何をしたかを書きます。記録がなければ、その旨を添えます。
行き詰まりの書き出し方
| 書き出す項目 | 書き方 | 注意 |
|---|---|---|
| 決まらないこと | 追加要望を提案に含めるか決められません。 | 進まないという言葉だけで終えません。 |
| 止まった時点 | 追加要望を受けた打ち合わせから迷っています。 | 記録にある日時も添えます。 |
| 最後の反応 | 相手から追加要望を含めた説明を求められた。 | 相手の発言と自分の推測を混ぜません。 |
相手の発言と自分の解釈を分ける
相手の発言や行動と、そこから考えたことを別に書きます。まだ確かめていないことも示すと、何を根拠に相談しているかが伝わります。
- 発言と行動を残す メールや商談メモをもとに、相手が実際に伝えたことと行ったことを書きます。
- 推測だと明記する 相手の意図を推測して書いた箇所には自分の解釈だと明記し、確認できた事実と区別します。
- 未確認の点を示す 相手に聞いていないことは、未確認として残します。推測で空欄を埋めません。
事実・解釈・未確認の分け方
| 区分 | 書き方 | 扱い |
|---|---|---|
| 事実 | 相手から追加要望を含む説明を求められた。 | 発言を確認できる記録を添えます。 |
| 自分の解釈 | 追加要望への対応が重視されていると考えた。 | 相談時に推測であると伝えます。 |
| 未確認 | 追加要望が採用の必須条件かは聞いていません。 | 必要なら相手に確認する項目にします。 |
自分で判断できない点に相談を絞る
自分で決められることと、判断を求めることを分けます。社内の別の担当への確認が必要なら、確認する内容も切り分けます。
- 自分の判断範囲を確認する 社内で認められた条件や権限に照らし、自分で決めてよいことを確認します。
- 承認が必要な点を絞る 条件の変更など、営業責任者の判断が必要な点を具体的に挙げます。
- 確認と判断を分ける 対応できるかの確認と、対応するかの判断を分け、確認先と決める人を示します。
判断する人と確認先の分け方
| 判断・確認の種類 | 誰が決めるか・確認するか | 注意 |
|---|---|---|
| 説明方法を選ぶ | 認められた範囲で自分が決めます。 | 条件変更を含む場合は相談します。 |
| 提案条件を変える | 営業責任者が社内の権限に沿って決めます。 | 変えたい条件と理由を示します。 |
| 対応可否を確かめる | 実務を担う担当に確認します。 | 確認結果だけで相手への約束を決めません。 |
| 判断範囲が不明 | 営業責任者と判断する人を決めます。 | 誰が決めるかを曖昧にしません。 |
相談相手に何を求めるかを決める
判断の根拠を知りたいのか、別の進め方の選択肢が必要なのかで、相談の進め方は変わります。同席や引き継ぎが必要なら、その希望と理由も伝えます。
- 求めるものを伝える 判断の根拠を理解したい場合と、別の進め方を考えたい場合を分けて伝えます。両方が必要なら、その順序も伝えます。
- 同席の目的を示す どの説明や判断を手伝ってほしいかを示し、商談中の役割を相談します。
- 引き継ぐ範囲を示す 窓口の変更が必要か、特定の説明だけを任せたいかを明らかにします。
求める支援の伝え方
| 求めること | 伝え方の方針 | 相談相手がすること |
|---|---|---|
| 判断の理由を聞く | どの条件が判断を左右するか尋ねます。 | 根拠となる事実と条件を説明します。 |
| 選択肢を求める | 考えた案と、その案で困る点を示します。 | 別案と、それぞれを選ぶ条件を示します。 |
| 同席を求める | 支援してほしい説明や判断を伝えます。 | 同席が必要か、誰が同席するかを検討します。 |
| 引き継ぎを求める | 任せたい範囲と、その理由を伝えます。 | 引き継ぐ範囲と受け手を検討し、決める人に確認します。 |
判断に必要な商談の記録と自案を示す
相談したい点に関係する経緯と、発言を確認できる記録を用意します。自分が考えた選択肢と期限も添え、判断に足りない情報を示します。
- 関係する経緯を選ぶ 今回の相談に至った提案や要望の変化を、順序が分かるように書きます。
- 自分の案と迷う理由を書く 考えた進め方と、選べない理由を添えます。案がなければ、その旨を伝えます。
- 期限の根拠を添える 相手と合意した期限か、社内で置いた期限かを示します。未定なら未定と書きます。
相談に持参する材料
| 材料 | 内容 | 注意 |
|---|---|---|
| 商談の経緯 | 当初の提案と追加要望の内容を書きます。 | 相談に関係する変化を選びます。 |
| 発言と反応 | 相手の発言と、その後の行動を示します。 | メールや商談メモを参照できるようにします。 |
| 自分の選択肢 | 現在の提案内容を変えずに説明する案と、提案の範囲を変える案を書きます。 | 各案で迷っている点も添えます。 |
| 期限 | 回答や提案を約束した日時を書きます。 | 誰と何について決めた期限かを示します。 |
| 不足している情報 | 判断に必要だが未確認の内容を書きます。 | 分からない点を明記して相談します。 |
相談を受ける人は、判断の理由と選択肢と次の行動を示す
相談への返答では、結論とともに判断の理由を説明します。情報が足りなければ確認事項を決め、相談した人が次に行うことまで具体化します。
- 結論の根拠を説明する どの事実と条件から判断したかを伝え、どの条件が変わると再相談が必要かも示します。
- 選ぶ条件を示す 実行できる選択肢を挙げ、それぞれの前提と相手への説明内容を確認します。
- 次の行動を決める 誰が何を確認し、相手に何を伝えるかを決めます。判断を保留する場合も同様です。
相談への返答の仕方
| 場面 | 相談を受ける側がすること | しないこと |
|---|---|---|
| 判断できる | 結論と、その根拠となる事実を説明します。 | 結論だけを伝えて終えません。 |
| 案を選びにくい | 各案を選べる条件と注意点を説明します。 | 案の名前だけを並べません。 |
| 情報が足りない | 確認する内容と担当を決めます。 | 推測を確定事項として扱いません。 |
| 相談を終える | 次の行動と期限を確認します。 | うまく進めてという指示だけで終えません。 |
必要な役割を整理して、同席か引き継ぎかを決める
必要な説明や判断が自分の範囲を超えるなら、同席や引き継ぎを相談します。相手の希望も確認し、役割と連絡窓口を決めます。
- 必要な役割を特定する 条件の判断や専門的な説明など、商談を進めるために必要な役割を示します。
- 相手の希望を確認する 別の人との面談を望まれたら、誰と何を話したいかを確認して相談します。
- 窓口の変更を伝える 引き継ぐ範囲、新しい窓口、次の連絡予定を伝え、約束済みの対応も引き継ぎます。
同席・引き継ぎを選ぶ場面
| 場面 | すること | 記録 |
|---|---|---|
| 条件判断が必要 | 営業責任者の同席が必要か相談します。 | 商談中に判断してほしい条件を残します。 |
| 専門説明が必要 | 説明できる担当の同席を相談します。 | 説明する範囲と質問事項を残します。 |
| 別の人を希望 | 相手が希望する役割と面談目的を確かめます。 | 希望の内容と参加する人を残します。 |
| 継続対応を任せる | 受け手と対応範囲を決めてから窓口変更を伝えます。 | 未対応事項と次の連絡担当を残します。 |
相談中も相手への対応を続け、決定と行動を記録する
相談中も、相手に約束した連絡や必要な対応を続けます。相談で決まったことを記録し、実行した結果を相談相手に報告します。
- 連絡の担当を決める 相談中に誰が相手へ連絡するかを決め、回答できる内容と次の連絡予定を伝えます。
- 決定と保留を分ける 決まったことは理由とともに残し、未決定の点は、確認待ちや承認待ちなど待っている理由とともに分けて書きます。
- 実行した結果を報告する 相手の発言と反応を報告し、想定と違った点や新たに判断が必要な点を示します。
相談から結果報告までの記録
| 記録項目 | 書くこと |
|---|---|
| 相談中の対応 | 相手への連絡担当、伝える内容、連絡予定を書きます。 |
| 決まったこと | 採用した案と、選んだ理由を書きます。 |
| 未決定のこと | 判断に必要な確認事項と確認先を書きます。 |
| 次の行動 | 誰が何をいつまでに行うかを書きます。 |
| 実行した結果 | 実際に行ったことと、相手の発言や反応を書きます。 |
| 相談相手への報告 | 報告先と報告予定、再び判断を求める点を書きます。 |
相談から結果報告までを同じ表に残す
実際の商談の内容を空欄に書き込みます。相談前の整理に使い、相談後は決定事項と行動、結果を追記します。
- 相談前に書き込む 行き詰まり、事実と解釈、判断できない点、求める支援、相談の材料を書きます。
- 相談中に決定を残す 判断の理由と選択肢を確認し、同席や引き継ぎの要否、相手への対応を決めます。
- 対応後に結果を追記する 実行した内容と相手の反応を記録し、相談相手への報告と再相談の要否を書きます。
商談の相談を整理する確認表
| 確認項目 | 商談の内容を記入する |
|---|---|
| 行き詰まりの内容 | 決まらず止まっていること:/いつから:/相手の最後の反応: |
| 事実と解釈 | 確認できた発言・行動:/自分の解釈:/未確認のこと: |
| 判断と相談の依頼 | 判断できない点:/判断する人:/求める支援と理由: |
| 相談の材料 | 経緯と参照する記録:/自分の選択肢:/期限とその根拠: |
| 決定と次の行動 | 決まったこと・理由:/同席・引き継ぎ:/相手への連絡を含む行動・担当・期限: |
| 結果の報告 | 実行した内容・相手の反応:/報告先・報告予定:/再相談する点: |
