文面の違いと送った相手の違いを分けて比べる
文面を書き換えて反応が変わっても、それだけでは文面の変更が理由かどうか分かりません。比べる条件と結果の残し方を決めると、次の変更を考えやすくなります。
- 確かめたい違いを決める 文面のどこを比べるかを決め、比べる箇所以外の文章と送る相手の条件をそろえます。
- 結果の読み方を決める 確認できた事実と分からないことを分け、反応の差だけで文面の優劣を決めないようにします。
- 次の変更理由を残す 比較の結果と判断を表に残し、次に何を変えるかを理由とともに決めます。
比べる前に確かめたい違いを一つに決める
文面を変える前に、何を確かめる比較なのかを書き出します。その違いが相手の理解にどう関係すると考えたかも残します。
- 違いを言葉にする 「困りごとから始めるか、提供内容から始めるか」のように、比べたい構成の違いを明示します。
- 比べる理由を添える 「困りごとを先に書けば、相手が自分の会社に関係する話だと受け取りやすいのでは」のように、予想と理由を添えます。
- 目的を後から変えない 結果を見てから、確かめたかった違いを変えません。新たな疑問は、次の比較で確かめます。
比較を進める順序
- 確かめたい違いを決める
- 比べる箇所以外の文章と相手の条件をそろえる
- 決めた振り分けに沿って送る
- 目的に沿って結果を読む
比べる箇所以外の文章をそろえる
比べたい箇所を決めたら、それ以外の文章は同じにします。別の変更が混ざると、どの変更が反応に関係したのか切り分けられません。
- 比べる範囲を示す 比較する段落や表現に印を付けます。構成を比べる場合も、入れ替える範囲を先に決めます。
- 提案と依頼をそろえる 提案内容、相手にお願いすること、返信の受け方は同じにします。
- 別の修正を混ぜない 比べたい箇所と同時に、別の説明や依頼も変えないようにします。必要な修正は、比べる文面の両方に反映します。
変更する範囲を決める
| 区分 | そろえるもの | 変えてよいもの |
|---|---|---|
| 冒頭の構成 | 説明する内容をそろえる | 比較対象にした説明の順序を変える |
| 提案内容 | 提供内容や条件をそろえる | 今回の比較では変えない |
| 依頼内容 | 相手に求める行動をそろえる | 今回の比較では変えない |
| 返信の受け方 | 返信先と案内をそろえる | 今回の比較では変えない |
送る相手の条件をそろえる
同じ文面でも、送った相手の条件によって反応は変わることがあります。業種や地域、規模、過去の接点を確認してから振り分けます。
- 相手の条件を確認する 業種や地域だけでなく、会社の規模や過去の接点の有無も確認します。不明な条件は不明と残します。
- 振り分け方を先に決める 条件が近い会社をまとめ、その中でどの会社にどの文面を送るかを決めます。振り分け方は送る前に決めます。
- 相手の違いを混同しない 一方の文面に特定の条件の会社が偏ったら記録します。条件が違う相手の結果を、文面の差として説明しません。
相手の条件の偏りを確認する
| 確認する条件 | 偏りの例 | そろえ方 |
|---|---|---|
| 業種 | 片方に特定の業種が集まる | 同じ業種の中で各文面に振り分ける |
| 地域 | 片方に特定の地域が集まる | 同じ地域の中で各文面に振り分ける |
| 規模 | 片方に大きな会社が集まる | 規模が近い会社の中で振り分ける |
| 過去の接点 | 片方に面識のある会社が集まる | 接点の有無を分けて振り分ける |
反応しそうな会社に片方の文面を集めない
相手の条件をそろえても、「反応しそうだ」という期待で振り分けると偏りが生まれます。送る前に決めたルールと、実際の振り分けを残します。
- 期待で文面を選ばない 「この会社は反応しそう」と感じても、特定の文面を選びません。決めたルールに沿って振り分けます。
- 結果で相手を選び直さない 結果を見てから、都合のよい会社だけを比較に残しません。対象から外す事情があれば理由も残します。
- 振り分けの記録を残す 会社名、割り当てた文面、振り分けのルールを記録します。例外があれば、その理由を添えます。
判断を偏らせる振り分けを避ける
| 避けること | なぜ結果が読めなくなるか |
|---|---|
| 期待で選ぶ | 反応の差が期待によるものか文面によるものか分からなくなる |
| 面識で選ぶ | 反応の差が面識によるものか文面によるものか分からなくなる |
| 結果で外す | 都合のよい結果だけが残る |
| 記録を省く | 振り分けの偏りを後から確かめられない |
文面以外の条件も記録する
反応には、連絡手段や送った時期も関係し得ます。文面以外の条件はできるだけ同じにし、そろえられなかった条件は結果と一緒に記録します。
- 連絡の条件を書き残す 連絡手段、送った時期、返信の受け方、同封物や添付の有無を記録します。
- 途中の変更も添える 途中で条件が変わったら、変更内容と対象の会社を残します。変更前後の結果を分けて確認します。
- 手段の違いを混同しない 手紙とフォームでは、相手への届き方も異なります。手段の違う結果の差を、そのまま文面の優劣にしません。
文面と一緒に残す条件を確認する
| 記録する条件 | 書くこと |
|---|---|
| 連絡手段 | 手紙かフォームかを記録する |
| 送った時期 | 送った日と、分かる範囲の時間帯を記録する |
| 返信の受け方 | 案内した返信先と受付方法を記録する |
| 同封物・添付 | 有無と内容の違いを記録する |
| 途中の変更 | 変わった条件と対象の会社を記録する |
送る前に文面の違いを照合する
準備した文面でも、会社ごとの調整で意図しない違いが入ることがあります。確定した文面と、実際に送る文面を照合します。
- 確定した文面と照合する 比較対象の箇所が予定どおりに違い、それ以外の文章が一致しているかを確認します。
- 個別の追記を確認する 会社ごとに加えた一文も確認します。追記によって比べる箇所以外の説明や依頼が変わっていたら、送る前に修正します。
- 会社と文面を結び付ける 各文面に名前を付け、会社ごとに送る文面を記録します。実際に送った内容も保存します。
予定した違いだけになっているか確かめる
| 確認項目 | 確認の仕方 |
|---|---|
| 比べる箇所 | 予定した段落や構成の違いと照合する |
| 共通の文章 | 提案内容、依頼内容、返信先の一致を確認する |
| 個別の追記 | 追加した説明や提案がないか確認する |
| 送る文面 | 確定した文面と実際に送る内容を照合する |
| 会社との対応 | 会社名と文面の名前を照合する |
確認できた結果と分からない結果を分ける
結果には、記録で確認できることと、確認できないことがあります。反応が見えない理由を推測で埋めず、不明な点も残します。
- 確認できた事実を残す 返送、送信失敗、返信、問い合わせは、確認した日と内容を記録します。
- 返送が無くても読まれたとしない 返送がないことは、読まれた証拠ではありません。届いたか、読まれたかを決め付けません。
- 分からないことも残す 閲覧の有無を確かめられなければ「不明」と書きます。返信がないことと、読まれていないことを分けます。
確認できる範囲で結果を書く
| 結果 | 確認できるか | 記録の書き方 |
|---|---|---|
| 返送 | 戻った手紙で確認できる | 返送あり。確認日と記載された理由を残す |
| 送信失敗 | 失敗の表示や通知で確認できる | 送信失敗。確認日と表示内容を残す |
| 返信 | 受け取った返信で確認できる | 返信あり。受信日と内容を残す |
| 問い合わせ | 受け付けた記録で確認できる | 問い合わせあり。受付日と内容を残す |
| 返送なし | 確認時点で戻っていないと分かる | 返送は未確認。閲覧の有無は不明とする |
| 閲覧の有無 | 確かめる情報がなければ分からない | 閲覧の有無は不明とする |
反応の差だけで文面の優劣を決めない
反応に差があっても、文面だけが理由とは限りません。相手の条件や偶然も関係するため、記録した条件と結果を一緒に読みます。
- 条件の違いを見直す 反応の差を見る前に、相手の条件や送った時期の偏りを確認します。そろえられなかった条件も、判断に添えて記録します。
- 材料が乏しければ保留する 確認できた反応が少ない場合は結論を保留します。差が見えない場合も、同じ効果だったとは決めません。
- 判断する範囲を限る 今回の比較から考えたこととして残します。今回の結果だけを根拠に、別の業種や商材でも同じ結果になるとは判断しません。
差の見え方に応じて判断を残す
| 差の読み方 | 判断 |
|---|---|
| 条件が違う | 文面の差と分けられないため、結論を保留する |
| 反応が乏しい | 判断材料が足りないため、結論を保留する |
| 差が見えない | 文面の効果が同じだったとは決めない |
| 差が見える | 文面の影響を候補とし、条件の違いや偶然も考える |
| 別の対象で使う | 今回の判断を持ち込まず、改めて確かめる |
相手の言葉と自分の解釈を分けて書く
返信や会話には、次の比較を考える手掛かりがあります。相手が述べたことと、そこから考えたことを別の欄に残します。
- 言葉の意味を変えない 相手が述べた内容は、意味を変えずに残します。要約する場合も、条件や断りの部分を落としません。
- 解釈は推測として書く 「説明が分かりやすかったのでは」と考えたら、推測の欄に書きます。相手の発言として残しません。
- 全体の意見に広げない 返答した相手の意見は、文面を送った会社全体の意見ではありません。返答がない相手の考えは不明です。
相手の言葉と自分の解釈を別の欄に残す
| 場面 | 相手の言葉 | 自分の解釈 |
|---|---|---|
| 理解への言及 | 「内容は分かりました。今は検討していません」 | 説明が分かりやすかったのではと推測する |
| 時期への言及 | 「必要になったら、こちらから連絡します」 | 今は検討する時期ではないのではと推測する |
| 説明への質問 | 「どの範囲の業務に対応していますか」 | 対応範囲が伝わりにくかったのではと推測する |
比較の結果と次の変更理由を表に残す
送る前に比較の目的と条件を書き、確認した結果を後から追記します。判断の理由まで残すと、次の変更で確かめることが明確になります。
- 送る前に条件を埋める 比べる箇所、共通にした文章、相手の条件、連絡手段を書きます。使用する文面の名前も残します。
- 結果と判断を分ける 結果欄には事実と不明な点を書きます。判断欄には、文面を変えるか、前の文面に戻すか、判断を保留するかを書き、理由を添えます。
- 次の違いに理由を添える 次に確かめたい違いと、それを選ぶ理由を書きます。相手の言葉を使う場合は、自分の解釈と分けます。
文面の比較を記録する表
| 記録項目 | 記入欄 | 記録項目 | 記入欄 |
|---|---|---|---|
| 確かめたい違い | 比べた箇所 | ||
| そろえた条件 | 送った相手の条件 | ||
| 文面以外の条件 | 確認できた結果 | ||
| 判断 | 次に確かめたい違い |
