古い社名の営業先は、現在の商号を確かめてから手紙やフォームを送る

名刺や名簿に載っている社名が、現在も使われているとは限りません。手紙DMやフォーム営業を送る前に何を確かめ、リストをどう直すかを決めます。

  • 確かめる項目を決める 商号・所在地・登記記録の閉鎖の有無を確かめ、名刺や名簿の会社と同じ法人か判断します。
  • 送るか保留するか決める 合併で閉鎖された会社を承継先に置き換えるか、リストから外すか、確かめられない会社を保留するかの条件を決めます。
  • リストの直し方を決める 変更前の社名と確認日を残し、送った後に分かった変更も記録します。

古い社名で送ると、届かないことや印象を損なうことがある

古い社名では宛先を特定できず、受付で止まったり、担当部署に届かなかったりすることがあります。届いても、自社を調べていないと受け取られるおそれがあります。

  • 受付での迷いを防ぐ 旧社名だけでは、どの会社への連絡か判断できない場合があります。送信・送付先には現在の社名を使います。
  • 担当部署まで確かめる 合併後は、以前の担当部署が残っているとは限りません。社名の修正だけで送付可とは判断しません。
  • 送る直前に照合する リストを直しても、送信・送付に使う宛先が古いままなら届かないことがあります。実際に使う宛先も確認します。

古い社名で送ったときに起こり得ること

起こり得ること相手側の状況防ぎ方
受付で止まる宛先の会社を判断できません。現在の商号を確認して反映します。
部署に届かないどの部署への連絡か分かりません。合併後の担当部署を確かめます。
印象を損なう自社を調べていないと感じるおそれがあります。送信・送付に使う社名も照合します。
表は編集部作成の例です。

商号・所在地・登記記録の閉鎖を確かめて同じ法人か判断する

社名だけを書き換えると、同名の別会社や合併先を取り違えるおそれがあります。商号・所在地・登記記録の閉鎖の有無を組み合わせて確認します。

  • 現在の商号を調べる 名刺や名簿の社名と、公表されている現在の商号を比べます。違う場合は変更履歴を確認します。
  • 所在地で会社を照合する 所在地は、同じ法人かを判断する手掛かりです。古い住所と違う場合は、所在地の変更履歴も照合します。
  • 登記記録の閉鎖を調べる 登記記録の閉鎖を示す表示と理由を確認します。閉鎖の表示がないことだけで、相手の会社が現在も営業活動をしているとは判断しません。

送る前に確かめる項目

確かめること変わっていると起きること確認先
商号営業担当者が古い社名で連絡してしまいます。国税庁の法人番号公表サイトの商号・変更履歴を見ます。
所在地変更履歴を見ないと、同名の別会社を選ぶおそれがあります。同サイトの本店所在地・変更履歴を見ます。
登記記録の閉鎖合併や清算結了で閉鎖された法人を宛先にしてしまいます。同サイトの閉鎖情報を見ます。
表は編集部作成の例です。解散と登記記録の閉鎖は同じ意味ではありません。

国税庁の法人番号公表サイトで変更履歴と登記記録の閉鎖を調べる

まず、手元の商号と所在地を使って検索します。現在の情報だけで判断せず、変更履歴と閉鎖の情報も確認します。

  • 古い情報でも検索する 名刺や名簿の商号・所在地を手掛かりに検索します。検索条件では、変更履歴や閉鎖情報も対象に含めます。
  • 商号の履歴を読む 変更前後の商号と変更年月日を確認します。手元の旧社名が、その法人の履歴にあるかを確かめます。
  • 閉鎖の理由を読む 閉鎖年月日と理由を確認します。合併による閉鎖なら、合併で事業を引き継いだ法人(承継先)の情報が表示されているかも調べます。

検索結果で見る項目

見る項目分かること注意
現在の基本情報公表されている商号・所在地・法人番号が分かります。検索で出ただけでは、手元の会社と同じとは限りません。
変更履歴公表対象となる商号や所在地の変更が分かります。法人番号の指定前まで、すべての履歴が分かるわけではありません。
閉鎖情報閉鎖年月日と閉鎖理由が分かります。閉鎖理由を確かめずに、すべて合併による閉鎖と判断しません。
承継先の情報表示があれば、合併先の法人をたどれます。担当部署や担当者の引継ぎまでは分かりません。
表は編集部作成の例です。

同名の会社は所在地と法人番号で区別する

同じ商号の会社が見つかっても、名刺の相手とは限りません。所在地や変更履歴が一致するかを確かめてから、法人番号を記録します。

  • 所在地の履歴も比べる 現在の所在地だけでなく、手元の住所が変更履歴にあるかも確認します。商号の一致だけでは決めません。
  • 法人番号を記録する 手元の会社と同じだと確認できたら、法人番号を残します。商号が変わった後も同じ法人を確認できます。
  • 複数候補なら保留する 候補を絞れない場合は、検索結果の先頭を選びません。不足している情報を記録し、送信・送付を保留します。

同名の会社が見つかったときの対応

場面確かめること対応
同名が複数ある手元の所在地と各候補の情報を比べます。一致する根拠がある候補を調べます。
所在地が違う旧所在地が変更履歴にあるかを見ます。旧所在地が履歴で結びつかなければ、その会社への送信・送付を保留します。
手元に法人番号がある名刺や資料に載っている法人番号で現在の情報を確認します。その番号の商号と閉鎖情報を調べます。
候補を絞れない同じ法人と判断できる情報があるかを見ます。推測で選ばず、確認できるまで保留します。
表は編集部作成の例です。

合併で閉鎖された先は置き換えるか外すかを決める

合併で閉鎖された法人を、旧社名のまま宛先に残しません。承継先を確かめ、営業先として置き換えるか、対象から外すかを判断します。

  • 承継先の法人を調べる 承継先の情報があれば、その法人番号から現在の商号を確認します。社名が似ているという理由では承継先と判断しません。
  • 担当部署を確かめる 承継先が分かっても、以前の部署が残り、同じ担当者が対応しているとは限りません。現在の連絡先は別に確認します。
  • 置き換えの条件を決める 承継先が自社の営業対象で、現在の連絡先も確認できたら承継先に置き換えます。営業対象外なら営業先から外し、判断材料が足りなければ保留します。

合併が分かったときの判断

場面すること記録
承継先が分かる現在の商号・法人番号と営業対象の条件を確認します。旧法人と承継先の商号・法人番号を残します。
連絡先も分かる現在の担当部署と連絡先を確かめ、営業対象なら承継先に置き換えます。確認した連絡先と置き換えた理由を残します。
営業対象ではない今回の営業対象から外します。外した理由と確認日を残します。
連絡先が不明以前の部署名や担当者名をそのまま宛先に転記せず、現在の連絡先を確認するまで保留します。未確認の項目を残します。
表は編集部作成の例です。合併による閉鎖と確認できた先を対象にしています。

旧社名を残して名刺と現在の会社を結びつける

新社名に上書きするだけでは、どの名刺や名簿から登録した会社か分からなくなります。現在の社名とは別に、変更前の社名と出典を残します。

  • 旧社名の列を作る 現在の商号と旧社名を別の列に記録します。名刺に書かれた社名も、後から検索できる状態にします。
  • 名刺の相手を記録する 名刺の氏名・部署と入手経緯を残します。名刺に書かれた当時の所属と、現在の所属について確認できたことを分けて記録します。
  • 社名変更と合併を分ける 社名変更なら法人番号は変わらないため、同じ番号のまま商号を直します。合併による置き換えでは、旧法人と承継先の法人番号を別々に残します。

変更前後をたどれる記録

記録項目書くこと理由
現在の商号確認した現在の正式な商号を書きます。送信・送付する人が、使う社名を迷わないためです。
旧社名名刺や名簿に載っていた社名を書きます。元の名簿や名刺から検索できるようにするためです。
法人番号社名変更は同じ番号、合併は旧法人と承継先の番号を書きます。同じ法人の変更か、別の法人への承継かを区別するためです。
元の情報名簿名や名刺の入手経緯を書きます。登録の根拠をたどれるようにするためです。
名刺の相手氏名・当時の部署と、現在の所属の確認状況を書きます。当時の所属を現在の所属と誤認しないためです。
変更の経緯社名変更か合併かと、確認した情報を書きます。社名を書き換えた理由を共有するためです。
表は編集部作成の例です。

確かめられない先は理由を残して送信・送付を保留する

検索に出ないことや所在地の不一致だけで、会社がなくなったとは判断できません。何が確認できていないかを記録し、推測で宛先を決めないようにします。

  • 検索条件を見直す 商号の表記や所在地の指定を見直します。変更履歴・閉鎖情報を含めて検索したかも確認します。
  • 食い違った項目を記録する 所在地や履歴が結びつかない場合は、同じ法人と断定しません。手元の情報と公表情報のどの項目が食い違ったかを記録します。
  • 再判断に要る情報を書く 同じ法人と確認できる情報や、閉鎖理由など、再判断に必要な情報を書いておきます。情報がそろったら、送るかどうかを改めて判断します。

確認が止まったときの対応

場面考えられること対応
検索で出ない表記や検索条件が合っていない可能性があります。条件を見直し、特定できなければ保留します。
所在地が不一致所在地の変更か、同名の別会社の可能性があります。変更履歴を照合し、結びつかなければ保留します。
旧社名が見つからない公表対象の変更履歴だけでは、手元の旧社名がその法人のものか確認できないことがあります。手元の法人番号や元の資料を確認します。
閉鎖理由が不明合併か、それ以外の閉鎖かを判断できません。承継先を推測せず、理由を確認するまで保留します。
表は編集部作成の例です。検索結果がないことを、閉鎖の証拠にはしません。

送る前に対象全体を確認し、送った後に分かった変更もリストに反映する

送信・送付前には、今回使うリスト全体をまとめて確認します。送った後に変更が分かった場合も、元の営業リストへ反映します。

  • 使用するリストを確認する 商号・所在地・登記記録の閉鎖と保留の有無を確認します。修正済みの営業管理表と、実際に使う宛先を照合します。
  • 返送された先を再確認する 宛先不明で返送されただけでは、閉鎖とは判断しません。再送を保留し、商号・所在地・登記記録の閉鎖を調べ直します。
  • 返答の内容を反映する 返答で社名変更を知ったら、公表情報と照合します。相手から知らされた社名が公表情報に反映されていない場合や、両者が異なる場合は、返答で知った内容と公表情報を分けて記録します。

送信・送付の前後に行う修正

場面すること記録
送る前今回の対象全体を確認し、保留先を除いて宛先を確定します。確認日と使用したリストを残します。
宛先不明で戻る再送を保留し、公表情報と宛先を照合します。戻った事実と再確認の結果を残します。
変更の返答が届く知らせを受けた社名と公表情報を照合します。返答日・返答内容・照合結果を残します。
修正を終える元の営業管理表と次に使うリストへ変更を反映します。修正内容と修正した人を残します。
表は編集部作成の例です。

確認日と確認した人を営業管理表に残す

確認済みという記録だけでは、いつ、何を見て判断したかが分かりません。確認した項目と変更内容を、日付・確認した人と一緒に残します。

  • 確認日を区別する 公表情報の変更年月日と、自社で確認した日は別です。営業管理表には、実際に確認した日を記録します。
  • 確認した範囲を書く 商号・所在地・登記記録の閉鎖のうち、確認できた項目を明記します。未確認の項目まで確認済みにはしません。
  • 判断の理由を残す 変更内容と確認した人を記録します。置き換え・除外・保留を選んだ理由も、後から読める形で残します。

営業管理表に残す項目

記録項目書くこと
確認日公表情報を実際に確認した日付を書きます。
確認した人確認と判断を行った人の氏名を書きます。
確認した項目商号・所在地・登記記録の閉鎖それぞれの確認結果を書きます。
確認先国税庁の法人番号公表サイトと、確認した法人番号を書きます。
変更内容変更前後の商号や、旧法人から承継先への変更を書きます。
判断と未確認点置き換え・除外・保留の理由と、残っている確認事項を書きます。
表は編集部作成の例です。次回の送信・送付前にも、同じ項目を確かめます。

社名変更と合併の確認方法と判断基準を決める

下のメモに、自社で使う判断基準と記録先を書き込みます。別の人が同じリストを扱っても、確認と修正を続けられる内容にします。

  • 確認先と判断の根拠を決める 商号・所在地・登記記録の閉鎖をどこで確認し、何を根拠に同じ法人と判断するかを書きます。
  • 判断できない場合を書く 同名の候補が残る場合や合併先が不明な場合に、保留する条件と必要な追加情報を書きます。
  • 記録する場所を決める 旧社名、確認日、確認した人を残す列を決めます。送った後の修正も、同じ営業管理表へ反映します。

社名変更・合併の確認手順を決めるメモ

決める項目自社で使う手順を書き込む
確認内容と確認先商号・所在地・登記記録の閉鎖を確認する。確認先はとします。
同名の扱いで同じ法人か判断し、候補が残る場合はします。
合併の扱いなら承継先に置き換え、なら営業先から外します。部署の引継ぎはで確認します。
旧社名の残し方旧社名はの列に残し、法人番号と元の名刺・名簿の情報を記録します。
未確認先の扱いが分かるまで保留し、確認できたらが再判断します。
記録先確認日・確認した人・確認項目・変更内容をに残す。送った後の修正も反映します。
記入シートは編集部作成の例です。空欄を埋めて、自社の確認手順として使えます。