送付用のファイルを確かめてから送る

見えている本文以外にも、相手に渡る情報があります。編集用と送付用を分け、実際に送るファイルを確かめる方法を決めます。

  • 送付用を別に作る 編集用は社内に残し、社内の相談内容や修正前の文を含めない送付用を用意します。
  • 渡す内容を確かめる コメントや非表示の内容、ファイル情報と本文を、実際に送るファイルで確かめます。
  • 確認と保存の担当を決める 別の人による最終確認と、確認者・日付の記録、送ったファイルの保存を誰が行うか決めます。

本文以外の情報も相手に渡ると考える

編集用のファイルには、社内の相談や修正の経緯が残ることがあります。画面上で見えなくても、相手が開くと読める場合があります。

  • 相談内容が読まれる 値引きの相談や提案への懸念をコメントに書くと、その内容まで相手に渡ることがあります。
  • 修正前の文が見える 変更履歴が残ると、削った条件や書き換える前の説明を相手が確認できる場合があります。
  • 非表示の内容が開ける 非表示にした内容もファイル内に残っていれば、相手が表示し直せる場合があります。

編集用のファイルを送った場合に起こり得ること

起きること相手に起きること防ぎ方
相談内容が読める社内だけの相談を提案内容と混同するおそれがあります。送付用からコメントを取り除きます。
修正前の文が見えるどの条件が有効なのか迷うおそれがあります。確定した本文だけを送付用に残します。
非表示内容が開ける見せる予定のなかった情報まで読まれるおそれがあります。送付用に不要な内容を含めません。
表は編集部作成の例です。画面に表示されていないことと、ファイルから取り除かれていることは別です。

編集用と送付用のファイルを分ける

編集に必要な情報と、相手に渡してよい情報は違います。編集用を社内に残し、送付用を別のファイルとして用意します。

  • 編集用を社内に残す 相談コメントや修正の経緯が必要な編集用は、社外に共有しない場所で保管します。
  • 送付用を別に作る 相手に渡す内容を確定してから送付用を作り、編集用と区別できる場所に置きます。
  • 不要な要素を取り除く 複製しただけでは社内向けの要素も残ります。送付用から不要な内容を取り除きます。

ファイルの分け方

ファイルの区分置く場所含めてよいもの
編集用社内の編集者だけが使う場所本文に加え、編集に必要な相談や履歴を残します。
送付用送付用として区別した保存先相手に渡してよいと確認した内容だけを残します。
表は編集部作成の例です。送付用を作った後に修正した場合は、修正後のファイルを改めて確認します。

本文の外に残る情報も確かめる

本文を眺めるだけでは、ファイル内の情報を確認しきれません。コメントや履歴に加え、非表示の内容とファイル情報も調べます。

  • コメントと履歴を調べる コメントが残っていないか、修正前の文を読める状態になっていないかを確かめます。
  • 隠れた内容を調べる 非表示のスライドや行、スライドや用紙の枠外に置いた文字、図の下に重なって隠れた文字に、社内向けの内容がないかを確かめます。
  • ファイル情報を調べる 作成者などの情報を確認し、相手に渡す必要のない情報が残っていないかを確かめます。

相手に渡る要素の確認

要素確認する場所確かめ方
コメント本文や図表に付けたコメントの一覧コメントの一覧を開き、残っていないかを確認します。
変更履歴削除や書き換えの記録に残ります。変更履歴の表示を切り替え、修正前の文が表示されないかを確認します。
非表示の内容非表示のスライドや行に残ります。非表示の項目を含めて内容を調べます。
枠外や図の下の文字スライドや用紙の枠外、図や画像の下枠外の要素と、図を動かしたときに現れる文字を調べます。
ファイル情報ファイルのプロパティ(作成者・タイトル・説明)プロパティを開き、渡す必要のない情報が残っていないかを確認します。
表は編集部作成の例です。使う形式によって、残る情報や確認できる範囲は異なります。

形式を変えた後も、変換後のファイルで残る情報を確かめる

形式を変換しても、コメントや履歴などが消えるとは限りません。変換後のファイルを開き、残った内容を確かめます。

  • 変換だけで判断しない 形式の変換が終わっても、本文以外の情報が残る場合があります。変換後のファイルに不要な情報が残っていないかを確認します。
  • 変換後の内容を見る 変換後にコメントや修正の跡が見えないか、非表示だった内容が含まれていないかを調べます。
  • 画像の外側も調べる 本文の文字を画像にしても、画像に含まれなかった枠外の文字やファイル情報は残ります。それらが残っていないかを確かめます。

変換や表示の変更をした後の確認

場面残ることがあるもの対応
形式を変えるコメントや修正の跡が残ることがあります。変換後の表示とファイル内の情報を確認します。
非表示にする隠した内容が出力に含まれることがあります。変換後の全ページを確認します。
文字を画像にする社内向けの記述が画像内に残ることがあります。画像になった文字も、社内向けの記述がないか読み直します。
画像を切り抜いて置く切り抜く前の画像全体がファイルに残ることがあります。切り抜いた外側が復元できないかを確認します。
表は編集部作成の例です。変換後のファイルで確認できない項目は、確認済みとして扱いません。

実際に相手へ渡すファイルを開いて確かめる

元のファイルを確認しても、送付用の確認にはなりません。添付や共有に使うファイルそのものを開いて確かめます。

  • 送るファイルを開く 添付予定のファイルや、共有先から取得できるファイルを開き、確認対象を取り違えないようにします。
  • 相手と同じ開き方で見る 相手に案内する共有リンクを開く、添付ファイルをダウンロードして開くなど、相手と同じ方法で確かめます。同じ条件を再現できない場合は、その点を記録します。
  • 全ページを確認する 先頭だけで終えず、全ページの本文や余白を確認します。ファイル内の非表示の内容も別に調べます。

送付するファイルの確認

確かめること方法注意
確認する対象添付予定または共有先のファイルを開きます。元ファイルの確認だけで済ませません。
相手の開き方共有リンクを開く、添付を保存して開くなど、相手と同じ方法で試します。再現できない条件は記録します。
全ページの内容本文、図表、余白を順に見ます。途中のページや末尾を飛ばしません。
表示以外の情報コメント、履歴、非表示内容、ファイル情報を調べます。プレビューだけで確認を終えません。
表は編集部作成の例です。送信直前にも、添付や共有の対象が確認したファイルと同じか確かめます。

本文に残った社内向けの記述を取り除く

コメントや履歴を取り除いても、本文に社内向けの記述が残ることがあります。相手に見える文章として、全ページを読み直します。

  • 検討中の注記を見直す 本文を読み直し、社内で判断するための注記が残っていないかを確認します。未確定の条件は確認が済むまで送りません。
  • 社名と略語を見直す 別の営業先の社名が残っていないかを確認し、社内でしか通じない略語は伝わる言葉に直します。
  • 仮の数値を確定する 仮置きした金額や数量は、根拠を確認して確定します。不要な箇所は記述ごと取り除きます。

本文に残りやすい記述

残りやすい記述例対応
検討中の注記本文に、この条件は社内で相談が必要という注記が残っています。条件を確定し、社内向けの注記を取り除きます。
他社名別の営業先の社名が表紙や本文に残っています。今回の宛先と提案内容に合う記述か確認します。
社内の略語社内だけで使う案件の呼び名があります。相手が理解できる言葉に直します。
仮の数値本文に、金額は仮置きという注記が残っています。根拠を確認し、確定した内容に直します。
表は編集部作成の例です。図や画像の中にある文字も、本文と同じように読み直します。

作った人とは別の人が最終確認する

作成中に見慣れた内容は、読み直しても見落とすことがあります。作った人とは別の人が、送付用のファイルで最終確認します。

  • 別の人が確認する 作成後は、別の人に送付用のファイルと確認項目を渡します。確認する時間も送付前に確保します。
  • 確認する項目を決める コメントや履歴だけでなく、非表示の内容、ファイル情報、本文の社内向け記述まで確認項目に含めます。
  • 確認できなければ止める 確認する人がいない場合や、残っている情報を調べられない場合は、確認が済むまで送りません。

作成から送付までの役割

役割すること確認できない場合
作る人送付用を用意し、自分でも内容を確認します。不明な内容を確定してから確認を依頼します。
確認する人実際の送付用で、決めた項目を確認します。未確認の項目を伝え、送付を止めます。
送る人確認表に書かれたファイル名・保存先と、実際に添付・共有するファイルが同じかを照合します。同じと確かめられるまで送りません。
表は編集部作成の例です。最終確認の後に修正した場合は、修正後の送付用で再確認します。

送った版と確認の記録を一緒に残す

相手に何を送ったかを後から確認できるよう、実際に送ったファイルを保存します。確認した人と日付、確認結果、送付先も記録します。

  • 送ったファイルを残す 実際に送ったファイルを、後から内容を変えずに保存します。確認記録から保存先をたどれるようにします。
  • 確認した内容を記録する 確認した人と日付に加え、項目ごとの結果を書きます。該当する要素がない場合も、その旨を残します。
  • 送付日と宛先を残す いつ、誰に、どのファイルを送ったかを記録します。送付後の問い合わせでは、この記録を使って確認します。

送付時に残す記録

記録項目書くこと
送付ファイル実際に送ったファイル名と保存先を書きます。
確認項目と結果各項目の確認結果と、該当なしの項目を書きます。
確認した人最終確認をした人の氏名を書きます。
確認日保存した送付ファイルを確認した日付を書きます。
送付日と宛先送った日付と、相手の会社名・氏名・送付先を書きます。
表は編集部作成の例です。送った内容を確かめられるよう、保存したファイルを後の編集で上書きしません。

送った後に不要な情報が残っていたと分かったら、相手に伝えて差し替える

送付後にコメントや履歴が残っていたと分かったら、送ったファイルと宛先を確認します。営業責任者へ報告し、相手への連絡と差し替えを進めます。

  • 相手に状況を伝える どのファイルに何が残ったかを確認し、相手に状況を伝えます。先に送ったファイルの削除と利用停止を依頼します。
  • 確認後に差し替える 不要な情報を取り除き、別の人が確認したファイルを送ります。差し替え対象を明確に伝えます。
  • 社内の確認手順を直す 不要な情報が残った原因を調べ、社内で共有します。確認項目や担当が抜けていたのか、手順が実行されなかったのかを分けて、手順を直します。

送付後の対応

場面すること記録
残存が分かった送付物と宛先を特定し、営業責任者へ報告します。発覚した日、残った情報、送付先を残します。
相手に連絡する状況を説明し、先に送ったファイルの削除と利用停止を依頼します。連絡した内容と相手の返答を残します。
差し替えを送る別の人が確認したファイルを送ります。差し替えたファイルと確認・送付の記録を残します。
手順を見直す不要な情報が残った原因を調べ、手順を直します。変更した確認項目と担当を残します。
表は編集部作成の例です。差し替えを送っても、先に渡った情報を相手が読んでいないとは限りません。

確認表に結果を書き、要修正が無くなってから送付する

実際に送るファイルを開き、この表に確認結果を記入します。未確認か要修正の項目があれば、送付を止めて確認や修正をします。

  • 対象のファイルを書く 送付用のファイル名と保存先を書きます。添付や共有に使うファイルと一致しているかを確認します。
  • 項目ごとに結果を書く 各項目に問題なし・該当なし・要修正・未確認のいずれかを書きます。同じ欄に複数の対象がある項目は、対象ごとに書きます。
  • 確認者と日付を残す 作った人とは別の人が最終確認し、氏名と日付を書きます。送付後は、送ったファイルと確認表を決めた保存先に保存します。

送付前の確認表

確認項目確認する内容記入欄
ファイル名と保存先実際に送るファイルを特定し、開いて全ページを確認します。ファイル名:/保存先:/結果:
コメント・変更履歴コメントや修正前の文が相手に渡らないか確認します。コメント:/変更履歴:
非表示・枠外の文字非表示のスライドや行、枠外や図の下の文字を確認します。非表示の内容:/枠外・図の下の文字:
ファイル情報作成者名などのファイル情報のうち、相手に渡す必要のないものが残っていないか確認します。結果:
社内向けの記述検討中の注記、他社名、社内の略語、仮の数値を確認します。注記:/他社名:/略語:/仮の数値:
確認した人と日付別の人が最終確認し、未確認の項目がないことを確かめます。氏名:/確認日:
表は編集部作成の例です。確認後にファイルを修正・変換した場合は、送るファイルで改めて確認します。