次の対応を判断できる記録にする
記録する人によって「不在」「不通」「断り」の意味が違うと、記録を読んだ人が次の対応に迷います。区分の定義と記録する項目を決め、次にかける営業先を選べるようにします。
- 結果の意味を決める 電話がつながったか、担当者と話せたかで区分を分け、各区分に含める状況を決めます。
- 残す情報を決める 断りの範囲や相手の言葉など、次の対応を判断するための記録項目を決めます。
- 次の対応を決める 再架電するか、別の対応を取るかを決め、区分の定義を社内で共有します。
結果の区分は状況と次の対応で定義する
同じ「不在」でも、誰も出なかった場合と、受付で担当者の不在を聞いた場合では次の対応が違います。区分名だけでなく、電話の状況や相手の返答のどれに使うかを決めます。
- 使う場面を定義する 各区分に含める状況と、含めない状況を定義表に短い文で書きます。
- 次の対応を決める 各区分に、再架電の判断や確認事項などの次の対応を定めます。
- 区分を増やしすぎない 次の対応や確かめることが変わる違いを区分にし、細かな事情は補足欄に残します。
定義で解消したい記録の迷い
| 起きること | そのときの状況 | 定義で決めること |
|---|---|---|
| 不在の意味が違う | 応答なしと担当者不在が混ざります。 | 電話への応答の有無で分けます。 |
| 断りを判断できない | 誰が何を断ったか分からない | 断りを伝えた人と、何を断られたかを残す |
| 保留が残り続ける | 次に確認する条件が分からありません。 | 確認事項と期日を残します。 |
| 区分選びに迷う | 似た区分があり選び分けられない | 次の対応も確かめることも同じなら統合を検討する |
つながらなかった結果は状況で分ける
人と話せなかった結果を、すべて「不通」にまとめると、確認できた状況が残りません。呼出音や音声案内など、確認できた状況で書き分けます。
- 不通の意味を絞る 話し中や応答なしとは分け、呼び出しに至らず接続できなかった状況だけを「不通」として残します。
- 不在を使い分ける 呼び出しても出なかった場合は「不在(応答なし)」とし、担当者不在と区別します。
- 原因を推測しない 応答がないだけで営業時間外とは判断せず、確認できた案内や事実を書きます。
電話がつながらなかった場合の区分
| 区分 | 意味 | 次の対応 |
|---|---|---|
| 不通 | 呼び出しに至らず接続できません。話し中・番号違い・営業時間外の案内もありません。 | 音声案内や番号を確認し、再架電の可否を決めます。 |
| 話し中 | 話し中の信号や案内がありました。 | 再架電の対象にするか決めます。 |
| 不在(応答なし) | 呼出音は鳴ったが、応答がありませんでした。 | 番号情報を確かめ、再架電の可否を決めます。 |
| 番号違い | 音声案内や応対で、かけた番号が相手の会社ではないと分かりました。 | その番号への架電を止め、番号情報を確認します。 |
| 営業時間外 | 音声案内などで営業時間外と確認できました。 | 営業時間を確認し、次の対応を決めます。 |
担当者に届かなかった結果は経緯で分ける
受付と話せても、担当者の意向を確認できたとは限りません。取り次ぎの結果と案内された内容を残し、次に何を確認するか決めます。
- 受付の応答を区別する 受付で止まった結果を、担当者と話した結果に含めないようにします。
- 待つ理由を残す 折り返し待ちは、応対した相手から「担当者が折り返す」と案内があった場合に使い、伝言だけの場合と区別します。
- 案内された先を残す 担当部署や連絡先を教えてもらったら、案内内容と連絡条件を書きます。
受付などで確認できた結果の区分
| 区分 | 意味 | 記録すること | 次の対応 |
|---|---|---|---|
| 受付止まり | 担当者に取り次がれず、ほかの三つの区分にも当てはまりません。 | 応対した相手と、取り次がれなかった理由 | 断りの有無と範囲を確認し、継続可否を決めます。 |
| 担当者不在 | 担当者が不在だと案内されました。 | 不在の案内と、伝言の有無 | 案内内容に沿って再架電の可否を決めます。 |
| 折り返し待ち | 担当者から折り返す旨の案内がありました。 | 折り返すと案内してくれた人、折り返しを受ける番号、約束の内容 | 折り返しを待ち、状況を確認する期日を決めます。 |
| 担当部署の案内 | 担当する部署や連絡先を教えてもらいました。 | 部署名、連絡先、連絡条件 | 案内先への連絡可否を確認します。 |
担当者と話せた結果は返答と約束で分ける
担当者と話せた後は、返答と合意した対応で区分します。資料送付や商談設定は、何を約束したかまで残すと引き継いだ人も対応できます。
- 断りと保留を分ける 断りを保留として残さず、判断を保留された場合は未決の事項を書きます。
- 約束の内容を残す 資料の送付先や商談の日時など、合意した内容と未確認の事項を分けて書きます。
- 合意と完了を区別する 資料送付の合意と、送付が完了した状態を区別して記録し、対応が終わったら記録を更新します。
担当者の返答に応じた区分
| 区分 | 意味 | 記録すること | 次の対応 |
|---|---|---|---|
| 断り | 提案や連絡を断られました。 | 断りの範囲と、述べられた理由 | 範囲に応じて連絡を止めます。 |
| 保留・検討中 | 判断が保留されています。 | 未決の事項と、次の確認の約束 | 確認事項と対応期日を決めます。 |
| 資料送付 | 資料を送ることに合意しました。 | 資料、送付先、送付期日、送付後の約束 | 資料を送り、対応状況を更新します。 |
| 商談設定 | 商談を行うことに合意しました。日時は確定か未定かを残します。 | 日時(未定なら未定と)、方法、参加者、確認事項 | 商談を担当する人に引き継ぎます。 |
| 別の連絡先の案内 | 別の窓口や連絡先を案内されました。 | 案内先、理由、連絡条件 | 案内内容に沿って連絡します。 |
断りは連絡を止める範囲と理由を残す
「断り」だけでは、今回の提案への返答か、今後の連絡への要望かが分かりません。誰から、どの範囲で断られたかを相手の言葉とともに残します。
- 断りの範囲を書く 今回の提案を断られたのか、今後の連絡を断られたのかを分け、後者は担当者個人か会社全体か、どの連絡手段かを記録します。
- 述べられた理由を書く 相手が述べた理由をそのまま残します。理由を聞けていなければ「理由未確認」と書きます。
- 不明な範囲を推測しない 声の調子や印象から断りの範囲を推測せず、不明な点と社内での判断を分けて残します。
断りの範囲と社内での扱い
| 断りの範囲 | 記録すること | 社内での扱い |
|---|---|---|
| 今回の提案 | 断られた提案と、述べられた理由 | 今回の提案を終了し、再連絡の可否は別に判断します。 |
| 担当者への連絡 | 対象となる担当者と、連絡停止の要望 | 該当する担当者への連絡を止めます。 |
| 会社全体 | 会社としての断りだと確認できた言葉と、応対した相手 | 会社全体への連絡を止め、関係者に共有する |
| 特定の連絡手段 | 停止を求められた連絡手段 | 該当する手段を止め、別の手段が許されたとは扱いません。 |
| 手段を問わない | 今後の連絡全般を断る言葉 | 対象範囲の営業連絡を、手段を問わず止めます。 |
| 範囲が不明 | 相手の言葉と、確認できなかった範囲 | 再連絡を保留し、責任者が扱いを決めます。 |
記録項目は次の人が判断できる内容にする
結果の区分だけでは、誰が応対し、その人が何を話したかが抜け落ちます。営業先の識別情報と会話の事実、次の対応を共通の項目で残します。
- 営業先を識別する 法人番号を営業先の識別に使い、かけた番号や部署も残して同名企業との混同を防ぎます。
- 事実と判断を分ける 相手の言葉と社内で決めた対応を別の欄に書き、未確認の情報は明記します。
- 対応する人を決める 次の対応には担当する人と期日を付けます。対応しない場合も、その判断を残します。
共通で残す記録項目
| 記録項目 | 書くこと |
|---|---|
| 営業先の識別情報 | 法人番号、会社名、部署、かけた電話番号を書きます。 |
| 日時・かけた人 | 架電した日時と、かけた人の名前を書きます。 |
| つながった相手 | 受付・担当者などの立場と、分かる範囲で氏名を書きます。 |
| 結果の区分 | 定義表から選んだ区分と、判断に必要な補足を書きます。 |
| 相手の言葉 | 返答、約束、断りの範囲と理由を、聞けた内容で残します。 |
| 次の対応と期日 | すること、担当する人、期日、停止や保留の判断を書きます。 |
区分ごとに次の対応と判断する人を決める
結果を記録した後に、再架電するか、別の手段に切り替えるか、止めるかを決めます。記録だけで判断できない場合の確認先も定めます。
- 再架電の条件を決める 区分だけで再架電を決めず、相手の要望や過去の記録を踏まえて、どの場合に再架電するかを定めます。
- 別の手段も判断する 電話がつながらないだけで別の手段へ切り替えず、連絡先や断りの範囲を確認します。
- 迷う場合の確認先を決める 通常の対応を判断する人と、範囲が不明な断りなどを判断する責任者を決めます。
区分と対応判断の担当例
| 区分 | 次の対応 | 判断する人 |
|---|---|---|
| 不通・話し中・不在(応答なし) | 確認できた状況から、再架電するか情報を確認するか決めます。 | 記録した人が社内ルールで判断します。 |
| 番号違い・営業時間外 | 番号情報や営業時間を確認し、架電の可否を決めます。 | 営業先情報を管理する人が確認し、記録した人が判断します。 |
| 受付止まり・担当者不在・折り返し待ち | 受付の案内と断りの有無から、再架電・待機・停止を決めます。 | 記録した人が判断し、不明点は責任者に確認します。 |
| 断り | 範囲に応じて止め、不明な場合は再連絡を保留します。 | 範囲が不明な場合は責任者が判断します。 |
| 保留・資料送付・商談設定 | 約束した対応を進め、再連絡は合意内容から判断します。 | 次の対応を担当する人が判断します。 |
| 別の連絡先の案内 | 案内された条件で連絡できるか確認します。 | 次の対応を担当する人が判断します。 |
区分の定義を共有し迷った事例で見直す
定義表を作っても、記録する人が参照できなければ使い方が分かれます。参照先を決め、区分の選択に迷った事例を使って説明や定義を見直します。
- 参照先を決める 記録する場所から定義表を開けるようにし、どれが現在の定義か分かる状態にします。
- 記録例で説明する 新しく入った人には、区分名だけでなく、選ぶ理由と次の対応を例で説明します。
- 迷った事例で見直す 判断が分かれた記録を集め、定義の不足か、記録する情報の不足かを確認します。
定義表を使い続けるための対応
| 場面 | すること |
|---|---|
| 運用を始める | 定義表の置き場所、更新する人、適用する日を決めます。 |
| 新しく人が入る | 記録例を見ながら、区分の選び方と次の対応を説明します。 |
| 区分選びに迷う | 状況と迷った区分を残し、社内の確認先に相談します。 |
| 判断が分かれる | 同じ記録を読み、定義と必要な記録項目を確認します。 |
| 定義を変更する | 変更理由と適用日を共有し、過去の記録を直す範囲も決めます。 |
次にかける営業先は期日と連絡可否で選ぶ
次の対応の期日が来た営業先でも、電話をかけるとは限りません。折り返し待ちや連絡停止の記録を確かめ、その日にかける営業先を選びます。
- 期日と対応内容を見る 期日が来た記録から、次の対応が電話になっている営業先を確認します。
- 折り返し待ちを確認する 折り返しの有無と約束を確認し、確認する期日が来ただけでは再架電の対象にしません。
- 停止と重複を確認する 再架電しない営業先を外し、別の人が対応中でないか最新の記録を確認します。
その日にかける営業先を選ぶときの確認
| 選び方 | 確かめること |
|---|---|
| 期日が来た先を見る | 次の対応が電話で、対応期日が来ているか確認します。 |
| 折り返し待ちを分ける | 折り返しの有無と約束の内容を確認し、引き続き待つか、再架電に切り替えるかを決めます。 |
| 停止対象を外す | 会社・担当者・連絡手段に対する停止の記録がないか確認します。 |
| 番号違いを外す | 正しい電話番号が分からない営業先を外します。番号が判明した営業先は番号を更新して対象に戻します。 |
| 対応の重複を防ぐ | 同じ法人番号の記録を見て、他の人の対応状況を確認します。 |
| 未決の記録を分ける | 再架電の判断が未了なら、選定前に判断する人へ確認します。 |
自社の区分と運用ルールをメモにする
ここまでの内容を、自社で使う定義と運用ルールに書き換えます。未決の項目には、決める人と確認する期日を添えます。
- 区分の意味を書く つながらなかった場合、担当者に届かなかった場合、話せた場合に分けて定義します。
- 記録と判断を書く 断りの残し方と共通の記録項目を決め、次の対応を判断する人を記入します。
- 日々の使い方を書く 定義表の参照先と見直し方、次にかける営業先を選ぶ条件を記入します。
テレアポの結果区分を決めるメモ
| 決める項目 | 自社のメモ | 決める項目 | 自社のメモ |
|---|---|---|---|
| つながらなかった区分 | 区分と意味を書く: | 担当者に届かなかった区分 | 区分と意味を書く: |
| 担当者と話せた区分 | 区分と意味を書く: | 断りの記録 | 範囲・理由・相手の言葉の残し方を書く: |
| 記録項目 | 日時・かけた人・相手・法人番号などを決める: | 次の対応の判断 | 再架電・手段変更・停止の条件と判断する人を書く: |
| 定義の共有 | 参照先・新人への説明・見直し方を書く: | 次にかける先 | 期日・折り返し待ち・停止対象の確認方法を書く: |
