名刺の情報を社内で共有する

受け取った名刺を机や引き出しに置いたままだと、社内で営業の状況を把握しにくくなります。保管と転記の手順を決め、会った相手と経緯を社内で共有します。

  • 会社での管理方法を決める 名刺の保管場所と使い道を決め、退職や異動の際にも情報を引き継げるようにします。
  • 転記の項目と担当を決める 転記する項目と担当、入力先を決め、法人番号で既存の営業先と照合します。
  • 転記漏れの確認方法を決める 名刺と営業管理表を照らし合わせる方法を決め、P11のメモに自社の管理方法を書きます。

名刺を共有しないと営業先を把握しにくくなる

名刺を受け取っても、営業管理表に記録がなければ、社内で面会の経緯を確認しにくくなります。連絡の重複や引き継ぎの漏れが起きる場面を確認します。

  • 連絡の重複に気づけない 同じ会社と接点があることを知らずに、別の部署から似た連絡をしてしまいます。
  • 会った経緯を確認できない 名刺だけでは、何を話し、次に何をする約束をしたか分からないことがあります。
  • 退職や異動の後に情報を探せない 本人の手元だけに残すと、退職や異動の後に連絡先や商談の経緯を確認しにくくなります。

共有していないと起きること

起きることそのときの状況
連絡が重なる別の担当から連絡中だと知らず、同じ会社に連絡します。
経緯が分からない会った記録が本人にしかなく、次の対応を判断できません。
情報が引き継がれない退職や異動の際に名刺や記録を引き継がず、後任が連絡先を確認しにくくなります。
表は編集部作成の例です。

名刺は個人でなく会社で管理する

営業で受け取った名刺を、会社の営業の記録として扱います。原本を本人の手元に置く場合も、連絡先と会った経緯を社内で共有します。

  • 会社の営業記録として扱う 受け取った人だけの連絡先にせず、業務に必要な人が確認できる状態にします。
  • 原本を手元に置く場合も記録する 原本を本人が手元に置く場合も、営業管理表への転記と保管場所の記録は行います。
  • 管理の決まりを社内に示す 管理方法を決めて周知する人を置き、迷ったときの相談先も示します。

管理方法による違い

本人だけが持つ場合必要な人が共有する場合
会った相手と経緯を本人しか知りません。営業管理表で、会った相手と経緯を確認できます。
各自が手元で保管し、所在が分かりません。決めた場所に保管し、原本の所在を確認できます。
退職や異動の際に引き継ぎ方に迷います。決めた手順に沿って、名刺と記録を後任へ渡せます。
表は編集部作成の例です。共有先は業務に必要な人に限ります。

営業管理表に転記する項目を決める

連絡先に加えて、受け取った日と場面を記録すると、次の連絡前に経緯を確認できます。名刺の記載内容と別途確認した情報を記録し、確認できない項目は推測で埋めずに空欄にします。

  • 連絡に必要な情報を写す 会社名、部署、役職、氏名、連絡先を、名刺の表記に沿って転記します。
  • 受け取った経緯を残す 受け取った日と場面、受け取った人を記録し、面会の経緯を確認できるようにします。
  • 不明な情報は空欄にする 部署や役職を推測して補いません。法人番号は、名刺の会社名や所在地と登録情報を照合し、同じ会社だと確認できた番号を追記します。

営業管理表に転記する項目

項目書くこと
会社名名刺に記載された会社名を書きます。
部署・役職記載された部署と役職を書き、記載がなければ空欄にします。
氏名名刺に記載された氏名を書きます。
連絡先記載された電話番号、メールアドレス、住所を書きます。
受領日・場面受け取った日、面会の場面、受け取った人を書きます。
法人番号会社名や所在地を照合し、確認できた番号を書きます。
表は編集部作成の例です。名刺の記載内容と、別途確認した情報は区別します。

転記の担当と場所を業務の流れで決める

転記する人と入力先が曖昧だと、名刺を渡しただけで処理が止まることがあります。面会した本人がその都度入力するか、担当する人がまとめて転記するかを、業務の流れに合わせて決めます。

  • 転記する人を決める 本人が入力するか、転記を担当する人に渡すかを決めます。渡す場合は受け渡し先も示します。
  • 入力する場所を決める 営業管理表の保存先と入力する欄を指定し、個別の表に情報が分かれないようにします。
  • 転記の期限と代わりの担当を決める 商談記録の入力時など、いつまでに転記を終えるかを決めます。本人が不在のときに転記する人も決めます。

転記の進め方を選ぶ

進め方向く場合注意
本人が転記する面会後に商談記録を入力する流れがある場合に向きます。入力先と期限を社内で決めます。
まとめて転記する名刺を渡す先と入力を担う人を置ける場合に向きます。受け取った日と場面も一緒に伝えます。
状況で分担する外出中など、本人が入力しにくい場面がある場合に向きます。依頼済みか転記済みかを確認できるようにします。
表は編集部作成の例です。転記の手順には、営業管理表の保存先と入力する欄を明記します。

法人番号で既存の営業先と照合する

会社名の表記だけで判断すると、同じ会社を別の営業先として登録することがあります。法人番号を確認して照合し、既存の記録があれば面会した人の情報を追加します。

  • 会社を確認して番号を調べる 名刺の会社名と所在地を手がかりに法人番号を調べます。判断できなければ確認待ちにします。
  • 既存の会社の記録に追加する 同じ法人番号があれば、その会社の記録に氏名や面会記録を追加し、その会社を担当する社内の人に共有します。
  • 登録がなければ追加する 法人番号を確認したうえで同じ番号の登録がなければ、新しい営業先として登録し、社内の担当を決めます。

名刺から営業先を照合する手順

  1. 名刺を受け取る
  2. 会社名と所在地を確認し、法人番号を特定する
  3. 法人番号で営業管理表と照合する(特定できなければ確認待ち)
  4. 同じ番号があれば会社の記録に追加し、なければ登録する
  5. 社内の担当者に共有する
法人番号を特定できない場合は、会社名だけで既存の記録に結び付けず、確認を続けます。

名刺の情報は受け取った目的の範囲で使う

名刺を受け取った経緯と相手の希望を確認し、案内する内容と連絡方法を社内で決めます。目的との関係が分からない連絡は、送る前に相手へ確認します。

  • 受け取った目的を確認する 商談や相談など、名刺を受け取った場面と話した内容を確認してから連絡します。
  • 営業の連絡範囲を決める 案内する内容と連絡方法を決め、連絡を控えてほしいという希望も記録します。
  • 配信への登録を確認する 名刺を受け取っただけでメールマガジンに登録せず、配信を希望するか確認します。

使い道ごとに確認すること

使い道確かめること
商談の連絡に使う話した内容や、連絡する約束に沿っているか確認します。
サービスを案内する受け取った目的に沿う内容か、希望する連絡方法か確認します。
社内で共有する営業の対応に必要な共有先か確認します。
メールを定期配信するメールマガジンの配信を希望しているか確認します。
表は編集部作成の例です。判断に迷う場合の社内の相談先も決めます。

名刺の保管方法と廃棄の手順を決める

営業管理表に転記した後も、原本をどこに置き、いつ保管を見直すかを決めておきます。取引が終わった場合は、今後の対応に必要かを確認して扱いを判断します。

  • 原本の保管場所を決める 保管場所と取り出せる人を決めます。本人の手元に置く場合も所在を記録します。
  • 保管を見直す場面を決める 転記後や取引終了時に、原本と転記した情報を残す必要があるか確認します。
  • 廃棄の方法を決める 原本は内容を読み取れない方法で処分します。営業管理表の情報を消す判断も別に行います。

保管と廃棄を判断する場面

場面決めること
原本を保管する保管場所、管理する人、取り出せる人を決めます。
転記を終える原本を残すか、残す場合はどこへ戻すかを決めます。
取引が終わる原本と転記した情報の保管を見直す時期と判断する人を決めます。
原本を廃棄する内容を読み取れない処分方法と、処分を行う人を決めます。
表は編集部作成の例です。原本の廃棄と営業管理表からの削除は、分けて判断します。

退職や異動の前に名刺と記録を引き継ぐ

退職や異動が決まったら、手元の名刺と営業管理表を確認します。後任が連絡先だけでなく、これまでの経緯と次の対応も分かる状態で引き継ぎます。

  • 個人で持ち出さない 退職時の名刺の持ち出しや、個人用の保存先への複製をしない決まりを示します。
  • 転記済みか確認する 机や引き出しの名刺を確認し、営業管理表にない情報を転記してから原本を引き渡します。
  • 次の対応を後任に伝える 連絡中の相手、約束した内容、連絡時の注意を共有し、営業管理表の担当を変更します。

退職や異動の際に行う対応

場面対応
退職が決まる手元の名刺を確認し、個人で持ち出さず会社の保管場所に戻します。
異動が決まる引き継ぐ営業先を確認し、原本と記録の引き継ぎ先を決めます。
転記漏れが見つかる本人に経緯を確認し、連絡先と面会記録を追加します。
後任へ引き継ぐ次の対応を伝え、担当の変更と情報を閲覧できる人の見直しを行います。
表は編集部作成の例です。後任が未定の場合は、引き継ぎを受ける責任者を決めます。

名刺と営業の記録を照合して転記漏れを探す

転記の手順を決めた後も、名刺と営業管理表を照らし合わせる機会を設けます。商談記録も読み、受け取った名刺の連絡先が営業管理表に登録されているかを調べます。

  • 名刺から転記を確認する 保管した名刺と営業管理表を照合し、会社だけでなく面会した人の情報も確認します。
  • 商談記録から確認する 名刺を受け取った記載がある商談について、連絡先と面会の経緯が転記されているか調べます。
  • 本人に確認して補う 見当たらない情報は受け取った本人に確認します。転記後は、漏れた理由を踏まえて手順を直します。

転記漏れの確かめ方

確かめ方確認と修正の手順
名刺と照合する営業管理表に登録がなければ、既存の会社の記録を確認してから転記します。
商談記録を読む名刺を受け取った記載があれば、本人に原本の所在と転記の状況を確認します。
受け渡しを確認する転記を依頼したままなら、受け渡し先に入力の状況を確認します。
本人に確認する別の入力先や未転記の理由を確認し、不足している連絡先と面会記録を指定の営業管理表に追記します。
表は編集部作成の例です。転記漏れを確認する人と時期を決め、営業の記録を見直すときの確認項目に加えます。

営業で受け取った名刺の管理方法をメモに書く

ここまでの内容を、自社で実行できる決まりとして書き込みます。未定の欄には決める人と決定時期を添え、社内に示せる状態にします。

  • 人と場所を具体的に書く 部署名だけでなく担当を記入し、営業管理表の保存先と名刺の保管場所を書きます。
  • 判断する人と相談先を書く 使い道、廃棄、退職や異動の際に誰が判断するかを記入し、迷ったときに相談する人も決めます。
  • 実際の流れで確認する 受け取りから転記、照合、保管までの流れを確認し、作業が止まる箇所の決まりを補います。

営業で受け取った名刺の扱いを記入するメモ

決める項目自社での扱いを書く
管理と使い道管理方法を決めて周知する人:/営業の連絡に使ってよい範囲:/相談先:
転記の決まり転記する項目:/転記する人:/営業管理表の保存先:/期限:
法人番号の照合番号を確認する人と方法:/既存の会社の記録に担当者を追加する手順:/特定できないときの扱い:
保管と廃棄原本の保管場所:/転記後・取引終了後の扱い:/原本の廃棄と記録の削除を判断する人と方法:
退職・異動の扱い原本と転記情報を私的に持ち出さない決まり:/転記の確認者:/原本と記録の引き継ぎ先:
転記漏れの確認名刺・商談記録との照合方法:/確認する人と時期:/見つけたときの対応:
記入シートは編集部作成の例です。未定の項目には、決める人と決定時期も書きます。