文面の確認を終える手順を決める

誰が何を確認し、何をもって確認完了とするかが曖昧だと、発送・送信の依頼に進めないことがあります。誰に何を判断してもらい、どの状態で確認を終えるかを決めます。

  • 確認する人を決める 商品説明や約束できる範囲など、判断してもらう内容ごとに確認する人を決めます。
  • 指摘の扱いを決める 修正が要る指摘と言い回しの好みを分け、採否を決める人を定めます。
  • 確認を終える条件を決める 承認の条件を決めます。依頼者が確認結果と修正内容を記録してから、発送・送信を依頼します。

確認が終わらない原因を分けて対処する

確認が終わらない原因は、文面そのものだけではありません。役割が決まっていないのか、根拠が足りないのか、好みで対立しているのか、修正のたびに全体を見直しているのかを分けて対処します。

  • 判断の役割を分ける 全員に漠然と確認を頼むと、複数の人が同じ箇所を確認することがあります。何を判断してほしいかを指定します。
  • 意見の違いを分類する 事実の確認待ちと好みの対立では、解決方法が違います。止まっている理由を先に確かめます。
  • 再確認の範囲を決める 修正のたびに全体を見直すと、決めた内容まで議論し直すことがあります。修正の影響がある範囲を示します。

確認が止まる原因と対処

止まる原因確認作業への影響防ぎ方
役割が未定誰の判断で終えるかが曖昧になります。確認する人と判断する内容を決めます。
根拠が不足確認する人が、正しい説明かを判断できません。仕様や提供条件を確認します。
好みが混在直す必要のない箇所でも対立します。好みは依頼者が採否を決めます。
全体を再確認決めた内容まで議論し直します。各確認者は修正の影響がある範囲を再確認し、最終判断者が最後に全文を確認します。
表は編集部作成の例です。

確認する人と判断する内容を先に決める

確認を頼む前に、商品説明の正しさ、約束できる範囲、相手に伝わるかを分けます。それぞれを判断できる人に、根拠と確認範囲を渡します。

  • 判断できる人に頼む 役職だけで選ばず、仕様や提供条件を確かめられる人に、その範囲の判断を頼みます。
  • 確認範囲を伝える 商品説明が正しいかを確認してほしいのか、営業先が誤解しそうな表現がないかを確認してほしいのかを、依頼時に伝えます。
  • 根拠を一緒に渡す 判断に必要な資料と参照箇所を渡します。不明点がある場合の確認先も決めておきます。

判断する内容と確認する人

判断してもらう内容確認する人根拠にするもの
商品説明の正しさ仕様を把握している人現在の仕様書や商品資料を使います。
約束できる範囲提供条件を決められる人対象・条件・対応範囲の資料を使います。
相手への伝わり方想定する営業先を理解している人想定する営業先の業務や商品知識をまとめた資料を参照し、説明が伝わるかを判断します。
表は編集部作成の例です。役割は社内の体制に合わせて決めます。

商品説明を仕様や提供条件と照らす

商品説明が正しいかは、印象や記憶で判断せず、資料と照らします。できること、条件付きでできること、できないこと、提供時期を確かめます。

  • 条件まで確かめる 機能の有無だけでなく、対象や適用条件も確認します。条件の省略で意味が変わらないかを見ます。
  • 現在と予定を分ける 今提供できる内容と、今後の予定を区別します。未確定の時期を約束していないかも確認します。
  • 不明点を残さず判断する 資料で確かめられない内容は、提供条件を決められる人に確認します。根拠が不明なまま承認しません。

商品説明と根拠の照合

文面の記述照らす資料修正を求める場合
できること現行の仕様書を確認します。説明が実際の機能や対応範囲と異なる場合
条件付きの内容提供対象や追加条件が記載された資料を確認します。必要な条件が抜けている場合
できないこと対応対象外の一覧を確認します。対象外の対応まで含むように読める場合
提供時期提供状況や承認済みの予定を確認します。予定を開始済み・確定済みのように書いている場合
表は編集部作成の例です。文面の記述は確認対象の分類を示しています。

直すべき指摘と言い回しの好みを分ける

指摘は、強く主張されたかどうかでは判断しません。文面が事実と合っているか、約束できる範囲に収まっているか、誤解を招かないかを確かめ、それ以外の好みと分けます。

  • 直す理由を確かめる 文面に事実と異なる説明、約束できない内容、誤解を招く表現があるという指摘は修正の対象です。文面がどの資料と食い違うのか、どの表現がどんな誤解につながるのかを確かめます。
  • 好みを修正必須にしない 意味や提供条件が変わらず、好みだけが理由なら、修正が要る指摘とは分けて扱います。
  • 分類に迷ったら聞く 誤解を招くという指摘には、何を誤解するのかを確認します。根拠と影響を見て分類します。

指摘の種類と扱い

指摘の種類例扱い
事実と違う現在の仕様と説明が食い違っています。根拠を確認して修正します。
約束できない未承認の対応を約束しています。約束できる範囲に修正します。
誤解を招く条件付きの提供が無条件に見えます。誤解の原因となる箇所を修正します。
言い回しの好み意味は同じだが、別の語を好んでいます。依頼者が採否を決めます。
表は編集部作成の例です。例は指摘内容を示し、営業文面の例ではありません。

好みの指摘は依頼者が採否を決める

言い回しの好みには、全員が同じ意見になるまで直し続ける必要はありません。依頼者は、想定する相手と伝えたい内容を基準に採否を決めます。

  • 採る基準を決める 相手が理解しやすくなるか、伝えたい内容が明確になるかで判断します。指摘した人が強く主張していることだけを理由に採用しません。
  • 採らない理由を伝える 採用しない場合も、判断に使った基準と理由を伝えます。指摘への賛否だけで終わらせません。
  • 繰り返す理由を確かめる 同じ指摘が続くときは、新しい根拠があるかを確認します。根拠がなければ、記録した判断を共有します。

好みの指摘への対応

場面すること記録
採用する採る基準に合うことを確かめます。採用理由と修正内容を残します。
採用しない採らない理由を指摘した人に伝えます。不採用の理由を残します。
同じ指摘が繰り返される新しい根拠の有無を確かめます。再判断の要否と理由を残します。
表は編集部作成の例です。事実や提供条件に関わる指摘は、好みとして処理しません。

確認の順番と最終判断者を決める

確認する人が複数いる場合は、同時に頼める内容と、先の判断を待つ内容を分けます。意見が分かれたときの最終判断者も先に決めます。

  • 独立した確認は並行して頼む 互いの判断に影響しない内容は、並行して確認を頼めます。重複して見る範囲があるかを先に確かめます。
  • 前提が決まってから頼む 提供条件によって説明が変わる場合は、その条件を先に確定します。伝わり方の確認は、その後に頼みます。
  • 最後に決める人を置く 最終判断者を指名します。最終判断者は、好みの採否には依頼者の判断を尊重し、事実や提供条件に関わる未解決事項が残っていないかを確かめます。

確認の順番と意見の決め方

場面進め方注意
独立した内容確認範囲を分けて並行して頼みます。判断の前提を共有します。
前提が未確定前提の確定後に次の確認を頼みます。未確定の内容で承認を求めません。
意見が分かれる根拠と好みを分けて判断します。事実は多数決で決めません。
確認を終える最終判断者が終了条件を確認します。修正が要る箇所を残したまま終えません。
表は編集部作成の例です。依頼者が最終判断者を兼ねる場合も、役割を決めておきます。

修正の影響に合わせて再確認を頼む

修正するたびに、全員へ全文の確認を頼む必要はありません。変えた箇所と理由を示し、意味や条件への影響に応じて再確認を頼みます。

  • 変更と影響を示す 修正した箇所、修正理由、意味や条件への影響を伝えます。確認してほしい範囲を明示します。
  • 以前の判断に影響する修正は元の確認者に頼む 商品説明や約束の範囲を変えた場合は、その内容を確認した人に修正版の再確認を頼みます。
  • 完成した全文を確認する 最終判断者による全文確認は行います。修正で生じた矛盾や、採用した指摘の反映漏れを確かめます。

修正内容ごとの再確認

修正の種類再確認する人方法
意味が変わらない誤字の修正依頼者が確認します。意味が変わらないことを確かめ、全員には頼みません。
好みだけの変更依頼者が確認します。採否の記録と照らし、意味の変化を確かめます。
仕様や条件の変更その内容を確認した人に頼みます。変更箇所と根拠を示して再判断を求めます。
他の説明への影響影響する内容を確認した人に頼みます。関連する箇所も含めて確認を求めます。
最終版の確認最終判断者が確認します。全文の矛盾と指摘の反映漏れを確かめます。
表は編集部作成の例です。意味が変わるか判断できない修正は、元の確認者に相談します。

送れる状態は先に決めた条件で判断する

返事が途切れたことや、異論が出なかったことだけでは確認を終えません。文面を送れる状態の条件を先に決め、満たしたことを確かめます。

  • 必須の修正を終える 修正が要る箇所をすべて直し、根拠との照合も終えます。好みの指摘は、採否を決めて反映まで終えていれば完了とします。
  • 営業先の条件と照らす 文面に書いた対象の条件が、発送・送信を予定する営業先の条件と合うかを確かめます。合わなければ、説明を直すか営業先の絞り込みを見直します。
  • 最終判断を明示する 最終判断者が条件を確認し、送れる状態と判断した結果を残します。返事がない状態は承認に含めません。

文面を送れる状態の条件

条件確かめ方満たさない場合
必須修正が完了必須の指摘がすべて解消したかを見ます。未解決の箇所を修正します。
根拠を照合済み仕様・提供条件との照合結果を見ます。根拠を確認して説明を判断します。
好みの採否が確定依頼者の採否と反映結果を見ます。採否を決め、必要な修正をします。
営業先の条件と一致説明の対象条件と、予定する営業先の条件を照らします。説明を直すか、営業先の絞り込みを見直します。
最終判断を記録全文と終了条件を確認した結果を見ます。最終判断者に確認を求めます。
表は編集部作成の例です。ここでは社内で文面の確認を終える条件を扱います。

確認結果と修正内容を記録して依頼する

誰が何を判断したかが残っていないと、後から確認結果を確かめられず、同じ内容を再確認することがあります。指摘の採否、修正内容、最終判断を記録して依頼します。

  • 判断の理由を残す 確認した人と日付だけでなく、判断した範囲と根拠も残します。後から判断の理由を確かめられるようにします。
  • 指摘ごとに採否と修正内容を書く 指摘ごとに採否と修正内容を記録します。採用しなかった指摘にも理由を残します。
  • 依頼時に記録先を渡す 発送・送信の依頼時は、最終版の保存先と確認記録の場所を伝えます。承認済みの内容を確認できるようにします。

確認記録に残す内容

記録項目書くこと
確認者と日付確認した人の名前と、判断した日付を書きます。
確認範囲と根拠判断した内容と、照らした資料・参照箇所を書きます。
指摘と分類指摘内容と、必須の修正か好みかを書きます。
採否と修正内容採否、その理由、実際に修正した内容を書きます。
再確認と最終判断再確認の結果と、最終判断者による承認の記録を書きます。
最終版の保存先承認した文面を保存した場所を書きます。
表は編集部作成の例です。

自社の確認手順を表に書いて決める

ここまでの内容を、自社で使う確認手順として書き込みます。人の名前や資料の場所まで具体的に決め、確認を頼むときに共有します。

  • 確認する人と最終判断者を名前で書く 確認する人と最終判断者を名前で書きます。複数いる場合は、並行して頼む範囲と順番も決めます。
  • 書けない欄の原因を確かめる 書けない欄があれば、何が未定なのか、どの情報が足りないのかを確かめ、必要な内容を決めます。
  • 依頼前に手順を共有する 指摘の扱い、再確認の範囲、終了条件を伝えてから確認を頼みます。確認結果は決めた場所に残します。

文面の確認手順を決める記入表

決める項目自社で記入する内容
確認内容と人商品説明を確認する人:/約束の範囲を確認する人:/伝わり方を確認する人:/並行して頼む範囲と順番:
根拠にする資料仕様の資料:/提供条件の資料:/不明点の確認先:
指摘の分け方必須の修正とする条件:/好みの採否を決める依頼者:/採る基準:
決定と再確認最終判断者:/再確認が要る修正と範囲:/再確認が要らない修正:
送れる状態の条件各条件を確かめる人と確認日を書きます。修正の完了:/根拠の照合:/好みの採否:/営業先の条件:/最終判断:
記録先確認者・日付・指摘・採否・修正内容を残す場所:/最終版の保存先:
記入表は編集部作成の例です。空欄に自社の人名・資料・判断条件を書きます。