会場で聞いた内容から、次の連絡を決める

名刺交換の後に必要なのは、会場で聞いた内容を思い出せる記録です。その記録をもとに、相手に何を、どの手段で伝えるかを決めます。

  • 聞いた内容を残す 担当業務・関心・状況を当日中に記録し、名刺の会社を営業管理表に登録します。
  • 次の連絡を選ぶ 会場での会話をもとにお礼の内容を考え、相手に合う連絡手段と資料を選びます。
  • 連絡後も記録する 連絡不要の申し出と連絡結果を残し、次の連絡が決まった会社の数を確認します。
記録する項目や連絡手段の選び方など、自社で決めた進め方を最後のメモに書き込めます。

名刺は、会場で聞いた内容と合わせて営業先の情報になる

名刺だけでは、何に関心があり、どんな話をしたかは分かりません。会場で聞いた内容を残しておくと、相手の関心に沿った連絡の用件を考えられます。

  • 会話の内容を残す 名刺には連絡先が載っています。営業の用件を考えるには、会話の記録も必要です。
  • 記憶だけに頼らない 聞いた内容が残っていなければ、連絡のときに相手の関心を改めて確認することになります。
  • お礼の後まで決める 同じお礼を一斉送信するだけでは、相手ごとの用件が伝わらず、次の連絡が決まりにくくなります。

名刺交換から次の連絡まで

  1. 名刺を交換する
  2. 会場で聞いた内容を記録する
  3. 既存の営業先と照合して登録する
  4. 相手ごとに次の連絡を決める

会場で聞いたことを、当日中に記録する

会話の内容は、当日中に営業管理表へ書き込みます。後から連絡する人にも分かるように、相手の言葉と自分の印象を分けて残します。

  • 業務と関心を残す 相手が何を担当し、どの話題に関心を示したかを書きます。聞けなかった項目は「未確認」と残します。
  • 言葉と印象を分ける 相手が話した内容と、「関心がありそう」と感じたことは、別の欄に記録します。
  • 管理表で共有する 名刺の裏へのメモで終わらせず、会社・担当者と結び付けて営業管理表に残します。

会話の記録項目(編集部作成の例)

記録項目書くこと
担当業務部署名に加え、実際に担当している仕事を書く。
関心を持った点どの商品・説明・話題に関心を示したかを書く。
今の状況担当業務の現在の進め方、困っていること、検討状況を書く。
相手の質問質問された内容と、その場で答えた内容を書く。
自分の印象相手の発言と区別し、そう感じた理由も書く。

名刺の会社を法人番号で照合し、登録する

名刺の社名と所在地から法人番号を確認し、既存の営業先と照合します。新しく登録する前に、連絡中・取引中・連絡不要の記録がないかを確かめます。

  • 表記ゆれを確かめる 略称や社名の表記が違っても、同じ法人番号なら同じ会社として扱います。
  • 既存の連絡を確認する すでに接点がある場合は、社内の担当者に状況を確認してから次の連絡を決めます。
  • 同じ会社に追加する 別の担当者と名刺交換した場合も、登録済みの会社に担当者情報を追加し、同じ会社を重複して登録しないようにします。

照合後の対応(編集部作成の例)

照合の結果対応
登録がない法人番号を確認し、会社と担当者を登録する。
連絡中・取引中既存の履歴と社内の担当者を確認する。
担当者が別登録済みの会社に担当者と会話の記録を追加する。
連絡不要申し出の内容を確認し、対象への連絡を止める。
法人を特定できない所在地などを追加で確認し、特定できるまで新規登録を保留する。

お礼の連絡は、会場での会話に合わせる

お礼には、会場で話した内容に触れる一言を入れます。そのうえで、相手の関心や状況に合う次の提案を添えます。

  • 話した内容に触れる 相手が質問したことや関心を持った点を取り上げ、どの会話の続きなのかを伝えます。
  • 聞いていないことを聞いたと言わない 実際には聞いていない関心や課題を、会場で聞いたこととして伝えません。
  • 次の提案を添える 資料の案内や質問への回答など、次の提案は一つに絞ります。お礼だけで連絡を終えないようにします。

お礼に含める内容(編集部作成の例)

会場でのやり取りお礼の連絡に入れること
質問を受けた会場での質問に触れ、回答や補足を案内する。
関心を聞けた関心を持った点に触れ、関連する資料を提案する。
検討時期を聞けた聞いた時期を踏まえ、次に連絡する時期を確認する。
名刺だけ受領名刺を受け取った経緯と、今回の用件を伝える。
連絡不要の申し出がある相手には、お礼を理由に営業の連絡をしません。

次の連絡手段は、相手の希望と情報で決める

希望する連絡手段を聞いていれば、その希望に従います。希望が不明な場合は、氏名・部署・窓口の情報から手紙・電話・フォームを選びます。

  • 相手の希望を優先する 希望する手段や連絡先を管理表に残します。指定がある場合は、営業側の都合で変えません。
  • 氏名と部署を確かめる 氏名と部署が分かれば、手紙の宛名や電話の取り次ぎ先を指定できます。連絡先の情報も確認します。
  • 会社の窓口を確認する 会社しか分からない場合は、フォームや会社宛ての手紙を候補にし、営業案内を断っていないか確認します。

連絡手段の選択(編集部作成の例)

分かっていること手段の選び方
希望する手段指定された手段と連絡先を使う。
氏名・部署宛先を指定できる手紙や電話を候補にする。
電話の連絡先希望や会話の内容を踏まえ、電話を候補にする。
会社名だけ受付方針を確認し、フォームや会社宛ての手紙を検討する。
連絡不要の記録どの手段でも、その相手への営業の連絡をしない。

相手が資料を使う場面から、送る資料を選ぶ

会場で見せた資料をそのまま送るのでなく、相手が担当業務で使う場面が分かる資料を選びます。何を知りたいのかを会話の記録で確認し、その答えになる内容を届けます。

  • 担当する仕事を確認する 役職だけで判断せず、実際に担当している仕事や、検討に関わる立場を確認します。
  • 質問に答える資料を選ぶ 会場で受けた質問を見返し、その答えや判断に必要な説明が載っている資料を選びます。
  • 使う場面を確かめる 社内での検討や日々の業務など、どこで資料を使うかを考えます。不明なら用途を確認します。

担当業務と資料(編集部作成の例)

相手の担当業務(例)送る資料の考え方
経営判断導入の目的や必要な体制を検討できる資料を選ぶ。
営業の管理営業の進め方や結果の確認方法が分かる資料を選ぶ。
新規開拓の実務日々の作業と、利用する場面が分かる資料を選ぶ。
社内調整関係する部署への説明に必要な内容が載った資料を選ぶ。
資料の選び方は、別資料で詳しく扱います。

名刺だけの相手には、初回の営業として連絡する

会場で話していなければ、商品やサービスへの関心は不明です。名刺を受け取った経緯を事実どおりに伝え、初回の営業と同じ手順(名乗り・用件・聞けるかの確認)で連絡します。

  • 関心があると決めない 名刺を受け取ったことだけで、説明や商談を希望しているとは判断しません。
  • 名乗りと用件を伝える 会社名と名前を伝え、何のための連絡かを説明します。詳しく案内してよいかも確認します。
  • 受け取った経緯を伝える 展示会で名刺を受け取った事実を伝えます。話していない内容を、以前の会話として持ち出しません。

接点に応じた伝え方(編集部作成の例)

場面伝え方
名刺交換だけ名刺交換の事実を伝え、用件を初めから説明する。
挨拶だけ挨拶した経緯を伝え、商品への関心は確認する。
同僚から引継ぎ同僚が名刺を受け取った経緯と、今回の連絡理由を伝える。
会話の記録なし会話の内容を推測せず、用件を説明して関心を確認する。

連絡不要の申し出は、展示会経由でも守る

会場で「案内は不要」と言われた場合も、営業管理表に反映します。名刺を持っていることは、連絡不要の相手に営業の連絡を続ける理由にはなりません。

  • 申し出を記録する いつ、誰から、どのような申し出があったかを残し、対象となる会社や担当者に反映します。
  • 手段を変えて連絡しない 営業の連絡を断られた相手には、電話から手紙やフォームへ変えても連絡しません。
  • 連絡前に記録を確認する 社内で記録を共有し、連絡の前や外部へ依頼する前にも確認します。依頼した後に申し出があれば、依頼先に停止を伝えます。

申し出の反映先(編集部作成の例)

申し出反映先
会場で案内を辞退会社・担当者の記録と、次の連絡予定に反映する。
会社への連絡不要会社の記録に反映し、営業の連絡対象から外す。
本人への連絡不要本人の記録に反映し、その人への営業の連絡を止める。
依頼後に連絡不要管理表に反映し、依頼先にも停止を伝える。
名刺の情報は営業の連絡に使う目的で受け取ったものとして扱い、申し出を尊重します。

展示会の成果は、次の連絡が決まった数で見る

名刺の枚数ではなく、会話の記録があり、次の連絡が決まった会社の数を確認します。連絡後の結果も管理表で追い、次回の出展や来場を判断する材料にします。

  • 連絡の用件まで決める 誰に、何を、どの手段で、いつ連絡するかを記録します。自社で立てた予定と、相手が了承した日時や用件は分けて残します。
  • 会社ごとに数える 同じ会社の名刺が複数あっても、会社として数えます。会話の記録と次の連絡予定を確認します。
  • 結果から次回を考える 連絡結果と、その後に決まった行動を管理表で追います。話せた相手の業務や関心も見返します。

展示会後に見る項目(編集部作成の例)

見る項目何のために見るか
記録のある会社担当業務や関心を把握できているか確認する。
次の連絡が決定記録があり、次の連絡まで決めた会社の数を見る。
相手との約束営業側の予定と、相手が了承した連絡を区別する。
連絡した結果返答や連絡不要の申し出を踏まえ、次の対応を決める。
次回の参加判断会えた相手と連絡後の経過から、出展や来場を検討する。

展示会後の進め方をメモに書き、社内で共有する

展示会後に迷わず連絡できるよう、記録から成果の確認までの進め方を書き込みます。このメモを共有し、会社ごとの会話や連絡予定は営業管理表に残します。

  • 記録と照合を決める 当日中に残す項目と、法人番号で既存の営業先を確かめる手順を書きます。
  • 連絡の内容を決める お礼に入れる内容と、手段・資料を選ぶ基準を書きます。名刺だけの相手への対応も決めます。
  • 連絡不要の反映と成果の見方を決める 連絡不要の反映先と、次の連絡が決まった会社を確認する方法を書きます。

展示会後の連絡を決めるメモ(編集部作成の例)

決める項目記入欄決める項目記入欄
記録する項目照合の手順
お礼に入れること手段の選び方
資料の選び方名刺だけの扱い
連絡不要の反映成果の見方
未確認の情報は推測で埋めず、営業管理表に「未確認」と残します。